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「茶話会?報告会じゃなくて?」
「報告会じゃ堅苦しいでしょ?緊張しながら読んだり語ったりするんじゃなくて、どうせならリラックスしながら語った方が楽しいじゃない?だから茶話会。それぞれが軽いお菓子持ち寄って、飲み物は各自好きなものを持参で、読んだ本のここが良かった、アレは今いちだったとか語ってもらうの」
「良かったっておススメだけでなくダメ出しもOKなのかい?」
「もちろん。“これは世間的には高評価だけど自分的にはおススメしない、どこが良いのかわからなかった“とかでも全然OKだよ!読む人が変われば感じ方も違って当然だし、ただ褒めあったって仕方ないもの」
「へぇ。君が部長な理由がわかったよ、橅木さんは柔軟な考えの持ち主なんだね」
「えっ……」
またもや先程と同じ展開をデジャブった零は「おい」とまたもや割って入り、
「もう迎えが来てんじゃないのか?売れっ子役者サン」
「どうして君がそんなことを?」
「お前の携帯さっきから光ってんぞ、着信してんじゃないのか?」
「あぁ……」
言われて無表情にスマホを取り出して画面を確認したゼノは、
「そうみたいだね。楽しくって気がついてなかったよ、ありがとう副部長君」
「どういたしまして」
「それじゃ橅木さん、今日はこれで。案内ありがとう。あ、次の茶話会っていつかな?」
「えと、学園祭が終わるまで茶話会は休止なの。いつもならその月の第三土曜日なんだけど、今月はナシで来月の学園祭が終わった後の最初の土曜日に打ち上げも兼ねてちょっと豪華な茶話会をやる予定になってて__」
「わかった。それまでに読破しておくよ。それじゃ、また明日」
にこやかに踵を返すゼノを見送って、瑠璃と零は部室の戸締まりを確認して帰路に着いた。
その間零は無言だったが、
「お前、あいつの台詞を間に受けて図に乗るなよ?」
もう直ぐ家に着く頃いきなり低い声で言い放った零に、
「いきなり何?」
と瑠璃は神経を逆立てた。
「あいつがやたら甘い言葉を吐いて来たからって勘違いするなって言ってんの。当人も言ってたろ、自分は役者だって」
「そ そんなのわざわざ零に言われなくてたってわかってるし!大体ゼノ様を“ただ顔の良いだけのアイドル“って馬鹿にしてたのは零でしょ?!」
「あぁ、それについては訂正する。確かに役者だよ、ヤツは」
と告げる顔は実に苦々しげだ。
「……なんでそんなに嫌そうなの?」
「嫌だからに決まってんだろ。ホラ、帰んぞ」
そう言って歩き出す零の後に素直についていきつつも、
「ちょっと!零も入部認めたのに嫌って何?!」
と抗議すると、零はうるさそうに答えた。
「別に追い出したりしねえよ__アイツが妙な真似さえしなきゃな」
零の後半の小さな呟きを拾うことなく、瑠璃はむ~と口を尖らせた。
♕あいつは間違いなくジュリエットが橅木瑠璃だとわかった上で行動してる__だが何故だ?あいつは生まれ変わった先でジュリエットを見つける手がかりなどなかったはずだ。なのに何故こんなにもあっさり彼女の懐に入り込んだ?
♛まさかあんなに彼女の近くに奴が姿を現すとは__もっと早く気付いていたら、さっさと始末して彼女と共に行動する時間など与えなかったのに不覚をとった。だが今度こそ邪魔はさせない、自分はその為に生まれ変わってきたのだから。
__「「今度こそ、彼女と共に」」。
「報告会じゃ堅苦しいでしょ?緊張しながら読んだり語ったりするんじゃなくて、どうせならリラックスしながら語った方が楽しいじゃない?だから茶話会。それぞれが軽いお菓子持ち寄って、飲み物は各自好きなものを持参で、読んだ本のここが良かった、アレは今いちだったとか語ってもらうの」
「良かったっておススメだけでなくダメ出しもOKなのかい?」
「もちろん。“これは世間的には高評価だけど自分的にはおススメしない、どこが良いのかわからなかった“とかでも全然OKだよ!読む人が変われば感じ方も違って当然だし、ただ褒めあったって仕方ないもの」
「へぇ。君が部長な理由がわかったよ、橅木さんは柔軟な考えの持ち主なんだね」
「えっ……」
またもや先程と同じ展開をデジャブった零は「おい」とまたもや割って入り、
「もう迎えが来てんじゃないのか?売れっ子役者サン」
「どうして君がそんなことを?」
「お前の携帯さっきから光ってんぞ、着信してんじゃないのか?」
「あぁ……」
言われて無表情にスマホを取り出して画面を確認したゼノは、
「そうみたいだね。楽しくって気がついてなかったよ、ありがとう副部長君」
「どういたしまして」
「それじゃ橅木さん、今日はこれで。案内ありがとう。あ、次の茶話会っていつかな?」
「えと、学園祭が終わるまで茶話会は休止なの。いつもならその月の第三土曜日なんだけど、今月はナシで来月の学園祭が終わった後の最初の土曜日に打ち上げも兼ねてちょっと豪華な茶話会をやる予定になってて__」
「わかった。それまでに読破しておくよ。それじゃ、また明日」
にこやかに踵を返すゼノを見送って、瑠璃と零は部室の戸締まりを確認して帰路に着いた。
その間零は無言だったが、
「お前、あいつの台詞を間に受けて図に乗るなよ?」
もう直ぐ家に着く頃いきなり低い声で言い放った零に、
「いきなり何?」
と瑠璃は神経を逆立てた。
「あいつがやたら甘い言葉を吐いて来たからって勘違いするなって言ってんの。当人も言ってたろ、自分は役者だって」
「そ そんなのわざわざ零に言われなくてたってわかってるし!大体ゼノ様を“ただ顔の良いだけのアイドル“って馬鹿にしてたのは零でしょ?!」
「あぁ、それについては訂正する。確かに役者だよ、ヤツは」
と告げる顔は実に苦々しげだ。
「……なんでそんなに嫌そうなの?」
「嫌だからに決まってんだろ。ホラ、帰んぞ」
そう言って歩き出す零の後に素直についていきつつも、
「ちょっと!零も入部認めたのに嫌って何?!」
と抗議すると、零はうるさそうに答えた。
「別に追い出したりしねえよ__アイツが妙な真似さえしなきゃな」
零の後半の小さな呟きを拾うことなく、瑠璃はむ~と口を尖らせた。
♕あいつは間違いなくジュリエットが橅木瑠璃だとわかった上で行動してる__だが何故だ?あいつは生まれ変わった先でジュリエットを見つける手がかりなどなかったはずだ。なのに何故こんなにもあっさり彼女の懐に入り込んだ?
♛まさかあんなに彼女の近くに奴が姿を現すとは__もっと早く気付いていたら、さっさと始末して彼女と共に行動する時間など与えなかったのに不覚をとった。だが今度こそ邪魔はさせない、自分はその為に生まれ変わってきたのだから。
__「「今度こそ、彼女と共に」」。
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