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青年前期
第48話 出生の秘密
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「もう大丈夫、自分で歩けるから」
カイが抱いていた五歳位の男の子は正気を取り戻し、自分の足で歩こうと立ち上がった。
先ほどまでは虚ろな目をしていたが、今では何とか歩けるまでに回復したようで、周りを見渡すと他の子どもたちも緊張から解放され、生き生きとした目で麓へと向かっている。
(まだ穴から出てきていない子がいるんだ、あの子も助けてあげて!)
あの時、呼び止めた子どもが見当たらない。もう一人の年長者だった子が。
ふと人数を数えてみると子どもが八人いる。
あれ、八人? もう一人の年長者と、ヒロたちが救出に向かった子を合わせると十人?
ハッと気が付いて子どもたち全員を見返した。
「ねえ、君たちは全員で何人いた?」
カイが焦って、近道を教えてくれた年長者の男の子に訊ねると、「今日、一人増えて八人になった」とカイの顔を不安そうに見つめながら答えた。
何という事だ! 致命的なミスを犯してしまった!
宿屋でお姉さんが言った八人というのは、発見された一人も含まれていたのか?
俺は、新たに一人加わり九人だと思い込んでいた!
もうあの時点で、出てきていない子がいることは在り得なかったのに。
カイは立ち止まり、ガシッと年長者の子の肩を掴んだ。
「君たちの監視をしていたのはどんな奴だった?」
年長者の子は驚いた顔をして、恐る恐るカイに話しはじめた。
「俺ぐらいの背丈の小柄なやつと、派手な斑模様のトンガリ帽子のやつと、御者の三人だよ。信じられないかもしれないけど、そのうちトンガリ帽子と小柄なやつは二人揃うと身なりのいい男に姿を変えるんだ。コッソリ見ちゃったから。
小柄なやつはそれでも穴に入ることが出来ないから、俺たちを使っているって言っていた」
そうか!
あの時、呼び止めたのは子どもなんかじゃない。
監視していた奴が、子どもの振りをしていただけだったんだ!
監視の二人が姿を変えていたから、俺たちが探していた貴族何て元々何処にもいなかった。そして、自分達では穴に入ってタバンガイ茸を捕ることが出来ないから、子どもを攫ってきては、手回しオルガンで操り収穫させていたのか。
「……姿を変えることができるなんて術師? もしそうだとしたら、お姉さんとヒロが危ない! テルウこれは罠だ、お前は子どもたちを連れて宿屋へ向かえ!」
カイがいきなり叫び出したので、先を子どもたちと歩くテルウは驚いて振り返った。
そしてカイの慌てふためく様子から、ただならぬ事態が起こっていることを悟ったテルウは子どもたちを自ら率先して宿屋へと急いだ。
もう少し冷静になって考えてみれば!
あの時、ヒロと救出に向かうお姉さんに、正確な人数を確認させればこんなことにはならなかったのに。
御者が戻ってくるかもしれないと焦ってしまった。ヒロ、お姉さん無事でいてくれ!
「嫌な天気だ……」
カイは廃坑へ向かって走り出し、空を見上げると急に暗雲が立ち込めてきた。
「ミッカ様って誰? 国の期待ってどういうこと?」
抱きしめられているヒロは明らかに動揺して、あれこれと質問をベガに浴びせかけていた。無理もないことで、急に自分の出生の秘密について明かされても、すぐには現実を受け入れられないだろう。
「ミッカ様はあなたの本当の母上よ。私はそのミッカ様のお側で、生まれたばかりのあなたのお世話をしていたベガと言うのよ。あの日、ミルフォスに襲撃されるまで幸せに暮らしていたのに彼らが全てを奪い去っていった。
あなたは大陸の東にあった亡国パシャレモのたった一人残された王太子。
私はあなたを探すために賞金稼ぎをしながら大陸中を旅していたの。やっと見つけたのに、それなのに何で情報屋なんかしているの……?」
ベガは泣きながら、さらにしっかりと彼を抱きしめる。
あのまま幸せに暮らしていれば、薬屋と偽って情報屋の仕事をすることもないような身分の子なのに。一体これまでどんな人生を歩んできたというのか……。
その彼女のふくよかな身体は遠い昔、養母セラに抱きしめられているかのように、ヒロの心に安らぎを与えてくれた。
誰かに抱きしめられるなんて幼い時以来なのに……。
そうか情報屋って知っていたんだ。
父さんと母さんが本当の親でないことは物心ついた頃から知っていた。カイ達もそうだ。俺たちは寄せ集めの家族だってことも。それでも幸せに暮らしていて、自分がどこの誰かなんて気にしたことなかったが、あの日、父さんはこのことを伝えようとして指輪を託したのだろうか?
「ミッカ様は、どんな人だったの?」
「……ミッカ様はあなたに似て、黒髪碧眼のとても美しい人だった。常々子どもの為の施設を作りたいって夢を語り、そしてあなたのことを誰よりも愛していたわ……!」
どこからともなくオルガンの音色が聞こえてくる。美しく澄んだ音色と見せかけて人の心を意のままに操る悪魔の音色。
ヒロはその音色に反応して音のする方を見ているが、純粋な瞳はその音色にどんどん引き込まれそうになっている。
「心を操られてしまうから、この音色を聞いてはダメ。すぐに耳を塞ぎなさい!」
広場の方に目をやると、御者が射抜こうと大声を出したこちらに狙いを定めて弓矢を携えている。
ギリギリと弓を引き、御者はギロリとその目を術師っぽく黄色く輝かせて、そして人間技とは思えない速さの矢を放った。
……だ……め、その子だけは、唯一の希望なの……だから……奪わない……で。
ヒロを凄い力で抱きかかえ身動きできないようにしながら、ベガは庇うように自分の背中を広場の方に向けた。
御者が放った矢は瞬く間に深々とベガの背中に突き刺さる。
「あーっつ、あー……!」
彼女の悲痛な叫びを聞き、御者は確実に息の根を止める為にもう一本の矢を放った。
そして、確実に突き刺さったのを確認して御者は廃坑の入口へと帰っていった。
その二本の矢が彼女の背中に確実に刺さった衝撃が、抱きしめられているヒロにも伝わる。
ドスッドスッと二回、鈍い音とともに、彼女から漏れたのは深くはあーと吐息をつく音だ。
何とかしたくてヒロはもがき続けるが、彼女の抱きしめる力が強過ぎて振りほどきたくても振りほどくことが出来なかった。
「……あ……あ……お姉さん、ベガ! ベガ!」
ヒロは彼女の腕の中で成すすべもなくただひたすら名前を呼んでいた。
ベガは矢を受けた激しい痛みが背中からすぐに全身に走ったが、すぐに別の苦痛を同時に味わうことになる。
くっそー、こいつら矢にタバンガイ茸の濃縮した毒を塗っていたのか!
矢は肺まで達している。息が続かなくなるか、意識が混濁するのが早いか、でもこの子が無事ならば……。
彼女は抱きしめている手を緩めて、そしてヒロの左頬にチュッと優しくキスをする。
ミッカ様はいつも愛しそうに赤ちゃんにしていたから。でも私はあなたと最期にこうして出会えたことがただただ嬉しいの……。
そして次に両手で彼の頬を優しく挟み、左耳の耳元で泣きながら苦しそうに話しはじめる。
「動かないで、私はもう持たない! だから今から言うことをお願いだからよく聞いて。これからあなたが知ることに絶望しないで。亡国パシャレモいるアラミスを探すのよ。……そしてあなたには愛している人と結ばれてほしい。そのミッカ様の指輪を本当に……心から愛する人に贈って……。ああ……、これでミッカ様に恩返しできる……。あの時差し伸べられた手を、今度は私があなたに差し伸べる事が出来……た………」
最期にベガの目に映し出されたのは、故郷パシャレモの豊かな自然に囲まれている風景だ。
牧歌的な風景の中で、様々な作物がたわわに実っている畑にヒロが立っている。
そして彼が手を差し伸べる先には、一人の女性が立っていて、彼の手を取り二人で金色に輝く光の中へ歩いてく。
そんな風景だった。
「この大陸の未来を……二人で……作って。……お願い……ね」
カイが抱いていた五歳位の男の子は正気を取り戻し、自分の足で歩こうと立ち上がった。
先ほどまでは虚ろな目をしていたが、今では何とか歩けるまでに回復したようで、周りを見渡すと他の子どもたちも緊張から解放され、生き生きとした目で麓へと向かっている。
(まだ穴から出てきていない子がいるんだ、あの子も助けてあげて!)
あの時、呼び止めた子どもが見当たらない。もう一人の年長者だった子が。
ふと人数を数えてみると子どもが八人いる。
あれ、八人? もう一人の年長者と、ヒロたちが救出に向かった子を合わせると十人?
ハッと気が付いて子どもたち全員を見返した。
「ねえ、君たちは全員で何人いた?」
カイが焦って、近道を教えてくれた年長者の男の子に訊ねると、「今日、一人増えて八人になった」とカイの顔を不安そうに見つめながら答えた。
何という事だ! 致命的なミスを犯してしまった!
宿屋でお姉さんが言った八人というのは、発見された一人も含まれていたのか?
俺は、新たに一人加わり九人だと思い込んでいた!
もうあの時点で、出てきていない子がいることは在り得なかったのに。
カイは立ち止まり、ガシッと年長者の子の肩を掴んだ。
「君たちの監視をしていたのはどんな奴だった?」
年長者の子は驚いた顔をして、恐る恐るカイに話しはじめた。
「俺ぐらいの背丈の小柄なやつと、派手な斑模様のトンガリ帽子のやつと、御者の三人だよ。信じられないかもしれないけど、そのうちトンガリ帽子と小柄なやつは二人揃うと身なりのいい男に姿を変えるんだ。コッソリ見ちゃったから。
小柄なやつはそれでも穴に入ることが出来ないから、俺たちを使っているって言っていた」
そうか!
あの時、呼び止めたのは子どもなんかじゃない。
監視していた奴が、子どもの振りをしていただけだったんだ!
監視の二人が姿を変えていたから、俺たちが探していた貴族何て元々何処にもいなかった。そして、自分達では穴に入ってタバンガイ茸を捕ることが出来ないから、子どもを攫ってきては、手回しオルガンで操り収穫させていたのか。
「……姿を変えることができるなんて術師? もしそうだとしたら、お姉さんとヒロが危ない! テルウこれは罠だ、お前は子どもたちを連れて宿屋へ向かえ!」
カイがいきなり叫び出したので、先を子どもたちと歩くテルウは驚いて振り返った。
そしてカイの慌てふためく様子から、ただならぬ事態が起こっていることを悟ったテルウは子どもたちを自ら率先して宿屋へと急いだ。
もう少し冷静になって考えてみれば!
あの時、ヒロと救出に向かうお姉さんに、正確な人数を確認させればこんなことにはならなかったのに。
御者が戻ってくるかもしれないと焦ってしまった。ヒロ、お姉さん無事でいてくれ!
「嫌な天気だ……」
カイは廃坑へ向かって走り出し、空を見上げると急に暗雲が立ち込めてきた。
「ミッカ様って誰? 国の期待ってどういうこと?」
抱きしめられているヒロは明らかに動揺して、あれこれと質問をベガに浴びせかけていた。無理もないことで、急に自分の出生の秘密について明かされても、すぐには現実を受け入れられないだろう。
「ミッカ様はあなたの本当の母上よ。私はそのミッカ様のお側で、生まれたばかりのあなたのお世話をしていたベガと言うのよ。あの日、ミルフォスに襲撃されるまで幸せに暮らしていたのに彼らが全てを奪い去っていった。
あなたは大陸の東にあった亡国パシャレモのたった一人残された王太子。
私はあなたを探すために賞金稼ぎをしながら大陸中を旅していたの。やっと見つけたのに、それなのに何で情報屋なんかしているの……?」
ベガは泣きながら、さらにしっかりと彼を抱きしめる。
あのまま幸せに暮らしていれば、薬屋と偽って情報屋の仕事をすることもないような身分の子なのに。一体これまでどんな人生を歩んできたというのか……。
その彼女のふくよかな身体は遠い昔、養母セラに抱きしめられているかのように、ヒロの心に安らぎを与えてくれた。
誰かに抱きしめられるなんて幼い時以来なのに……。
そうか情報屋って知っていたんだ。
父さんと母さんが本当の親でないことは物心ついた頃から知っていた。カイ達もそうだ。俺たちは寄せ集めの家族だってことも。それでも幸せに暮らしていて、自分がどこの誰かなんて気にしたことなかったが、あの日、父さんはこのことを伝えようとして指輪を託したのだろうか?
「ミッカ様は、どんな人だったの?」
「……ミッカ様はあなたに似て、黒髪碧眼のとても美しい人だった。常々子どもの為の施設を作りたいって夢を語り、そしてあなたのことを誰よりも愛していたわ……!」
どこからともなくオルガンの音色が聞こえてくる。美しく澄んだ音色と見せかけて人の心を意のままに操る悪魔の音色。
ヒロはその音色に反応して音のする方を見ているが、純粋な瞳はその音色にどんどん引き込まれそうになっている。
「心を操られてしまうから、この音色を聞いてはダメ。すぐに耳を塞ぎなさい!」
広場の方に目をやると、御者が射抜こうと大声を出したこちらに狙いを定めて弓矢を携えている。
ギリギリと弓を引き、御者はギロリとその目を術師っぽく黄色く輝かせて、そして人間技とは思えない速さの矢を放った。
……だ……め、その子だけは、唯一の希望なの……だから……奪わない……で。
ヒロを凄い力で抱きかかえ身動きできないようにしながら、ベガは庇うように自分の背中を広場の方に向けた。
御者が放った矢は瞬く間に深々とベガの背中に突き刺さる。
「あーっつ、あー……!」
彼女の悲痛な叫びを聞き、御者は確実に息の根を止める為にもう一本の矢を放った。
そして、確実に突き刺さったのを確認して御者は廃坑の入口へと帰っていった。
その二本の矢が彼女の背中に確実に刺さった衝撃が、抱きしめられているヒロにも伝わる。
ドスッドスッと二回、鈍い音とともに、彼女から漏れたのは深くはあーと吐息をつく音だ。
何とかしたくてヒロはもがき続けるが、彼女の抱きしめる力が強過ぎて振りほどきたくても振りほどくことが出来なかった。
「……あ……あ……お姉さん、ベガ! ベガ!」
ヒロは彼女の腕の中で成すすべもなくただひたすら名前を呼んでいた。
ベガは矢を受けた激しい痛みが背中からすぐに全身に走ったが、すぐに別の苦痛を同時に味わうことになる。
くっそー、こいつら矢にタバンガイ茸の濃縮した毒を塗っていたのか!
矢は肺まで達している。息が続かなくなるか、意識が混濁するのが早いか、でもこの子が無事ならば……。
彼女は抱きしめている手を緩めて、そしてヒロの左頬にチュッと優しくキスをする。
ミッカ様はいつも愛しそうに赤ちゃんにしていたから。でも私はあなたと最期にこうして出会えたことがただただ嬉しいの……。
そして次に両手で彼の頬を優しく挟み、左耳の耳元で泣きながら苦しそうに話しはじめる。
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最期にベガの目に映し出されたのは、故郷パシャレモの豊かな自然に囲まれている風景だ。
牧歌的な風景の中で、様々な作物がたわわに実っている畑にヒロが立っている。
そして彼が手を差し伸べる先には、一人の女性が立っていて、彼の手を取り二人で金色に輝く光の中へ歩いてく。
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