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第13話 受け入れられた者
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酒場のドアを開けると、もうそこはがらんとした空間だった。その隅で、カイルがひらりと手を挙げる。
「よお」
「ありがとう……お久しぶりです、グスタさん」
リュネはカイルの向かいに座っている老人に頭を下げた。男はリュネをちらりと見ると、赤ら顔のままジョッキを大きく傾けた。
「魔女の小娘か……随分大げさな名前で呼ばれてるのは、噂に聞いたぞ」
「光栄です。わたしも、生きている間にあなたにまた会えて良かった」
その言葉に、何を感じたのか。男は眉間にしわをぐっと寄せて、次の酒を持ってくるよう、女給に手を挙げる。
なあ。
酒でどろついた目が、ふい、とリュネを見上げた。
「『赦しの魔女』なら、俺の言い分も聞いてくれんのか?」
黄ばんだ歯が、嘲笑するみたいに笑う。空のジョッキを未練がましく、男は指で弄りながら滔々と語った。
「息子は勘違いしてるが……あの土地は代々、俺の家が持ってきた土地だ。そりゃ確かに俺は一度出ていったが、帰ってきたのなら俺のものだろう」
「……そうね」
グスタさん。
リュネは膝を折り、彼を見上げた。
「今日は一旦、宿屋に行きませんか? もうお店を閉める時間ですし」
「宿屋? そんなとこ行かなくても、俺の家が」
「今は、息子さんが暮らしています。今このまま会ってしまったら、また口喧嘩になるでしょ?」
「……俺ぁ、金なんて」
「お金なら」
ポケットをまさぐる。それから、小さな袋を彼の手のひらに乗せた。その重みに、にごった眼球がじわじわと見開かれていく。
「わたしが、出します」
宿屋に男を送り届けた後、リュネはカイルと共に家路についた。雪はもうかなりの大粒になっており、このあたりでは珍しく積もるような重さだ。
と、不意に何かがかけられる。リュネは被せられたそれを見て、カイルのコートだと気づいた。
「ありがとう、カイル。寒くないの?」
「酒飲んで、暑い。あんたはずっと、出ずっぱりだったろ」
風邪でも引いたら困るじゃねえか。
彼の言葉は、相変わらずの素っ気なさ。でも、リュネは少し温くて大きなコートに、つい、頬が緩んでしまう。
「で、どうする」
「良い結果になるよう、尽力するだけよ」
「俺には、あのジジイの方がめちゃくちゃ言ってるようにしか聞こえないが」
「そうねえ……」
恐らく、カイルはリュネが外に出ている間、男の言い分を聞いていたのだろう。その上で判断を下している。
リュネはコートのポケットに手を突っ込み、ふうっと息を吐いた。白いそれは揺らいで、やがて夜の闇に溶けていく。
「でも、それを言うだけだと、遺恨が残ってしまう」
(せっかく、また生きて再会できた親子なのだから……せめて、思い残しのないようにしてあげたいわ)
☆☆☆
数日後。リュネはひとりであの宿屋を訪れていた。女将に案内されて最奥の、最も狭い部屋のドアをノックする。
男はアルコールの抜けた顔色で、リュネの方を見やる。痩せ細った腕がひらりと上がった。
「よお、『赦しの魔女』」
「ベッドの寝心地はいかが?」
「最高だな……石畳にくらべりゃ、天国そのものだ」
「それは何よりだわ。今日は、あなたにお話があって来たの」
そう言って、リュネは粗末な小さいテーブルに書面を広げた。男の顔がむっと険しくなる。
この数日間で集めた真実。彼が、認めざるを得ない証拠たち。
「——ということで、今、あの土地の所有権があるのは息子さん。領主さまも、そう認めていらっしゃるわ」
リュネのたんたんとした発表に、男はがっくりと肩を落とした。
「……はっ。あの書類は、そういう事だったのかよ」
男はそのまま、ベッドにごろりと倒れる。自嘲の笑みを乾いたくちびるに浮かべながら、うわ言のようにつぶやき始めた。
「馬鹿な人生だった……年甲斐もなく夢を追って、妻も子どもも捨てて……目指した先には何も得ず、帰ってくればそこはもう、帰る場所でもない」
「……それが、あなたの選択だった。けれど」
リュネの言葉に、男の、どんよりとした顔がこちらを向く。
これを提示するために、今日はここに来たのだ。
「それを受け入れて、息子さんに謝れば……彼もあなたも、気持ちは軽くなるんじゃないの」
「何を、今更……」
力なく笑う男に、リュネは身を乗り出して続ける。
「あなたは間違えたと思っている。奥さまと、息子さんを捨てたことを。でも今なら、息子さんにだけなら、それを謝罪できる」
「……でも」
「あなたの過ちは長い時を経て、少しだけでも回復できる。このまま一生、後悔して生きることを選ぶの?」
男は起き上がる。それから、戸惑うように目をぱちくりさせ、シーツの端を握っていた。その手がぶるぶると震えている。
「あいつは、もう親父の顔なんて見たくないだろ。許してくれるかどうか」
「……確かに、それを決めるのは息子さんね。でも、大切なのは、あなたが心から誠意を持って謝った、という事実」
「選ぶのはあなたです、グスタさん。でもわたしは、その選択を赦し、肯定します」
リュネのはっきりした宣言は、小さなその部屋の中で光るように響いた。見開かれた男の目に、ほんのわずかな光が宿る。
宿屋を出ると、カイルが待ち構えていたようにリュネの方を見やった。駆け寄り、ふっと微笑む。
「ありがとう」
「息子の方、あんたの言う通りだった」
「落ち着いてたでしょ。彼は優しくていい人なのよ。本来」
カイルには、息子——トマの方についていてもらったのだ。父親の説得の間に、間違って鉢合わせてしまわないように。揺らいでいる今、彼らの選択の妨げにならないように。
カイルはすんと鼻を鳴らし、歩き出したリュネに大股で並びかけてきた。
「で、この後は?」
「グスタさん……お父さんの方がうちに来たら、新しい仕事場を探してあげる」
「いや、そうじゃなくて。あの親子になんか言うんだろ?」
「何も言うことはないし、することも無いわよ?」
「えっ」
戸惑うカイル。リュネはちらりと振り返り、歩きながらターンをするみたいに彼の方を向いた。
「あのね、カイル。わたしが与えた『赦し』をどう使うかは、その人次第なの。受け入れても、受け入れなくてもいい。わたしはそれを、受け入れる手助けまではするけれど、強制はさせない」
「……選択するのは、そいつ自身ってことか」
その通り。
にこりと笑えば、カイルは納得したように、それ以上何も言わなかった。
「仲良しになれとまでは言わないけれど……良いふうに転がるといいわね」
そうこぼすと、不意にカイルが足を止めていた。伸びていた影が遠ざかるのを見て、リュネは再び彼の方を向く。
夕焼けを背にした彼の顔は真っ暗。だけど、彼の表情の欠片から伝わってくるものは——困惑?
「……なあ、魔女」
「なあに」
「俺は、どうしたらいい」
琥珀色のまなこが、助けを乞うように揺らぐ。リュネはくっ、とくちびるを結んでいた。
「俺は、復讐だけを望んで……それを肯定してほしくて、ここに来た。『赦しの魔女』なら、俺のクソみたいな決意を許してくれるだろうって。でも」
言葉が、途切れる。俯いたカイルの黒髪を、風がさらう。赤赤とした夕焼けが、彼の輪郭を金の絵の具でなぞったように、強く、輝かせていた。
「……分からなくなってしまった。復讐を、続けるべきなのかどうかさえ。俺のこの、呪わしい人生で、生まれて初めて決めたことなのに。このまま何も選ばない俺は、昔に戻ってるんじゃないのか?」
「カイル」
「なあ、魔女。教えてくれ……俺は、何を選べばいい?」
滲むその金色に、リュネは駆け寄った。迷い子の手を引くように、カイルのその、骨ばった男らしい手をそっと握る。
冷たい指先は、彼の恐れや戸惑いをそのまま温度に落としたみたいだった。
「……それを決めるのは、あなたよ。カイル。わたしじゃあ、ない」
でもね。
リュネは優しい声で続ける。冷たい指に、温度を分け与えるように。
「すぐに決めなくていい。復讐するのかしないのか、するならどうやるのかなんて、ここで好きなだけ迷って考えなさい。わたしは、あなたのその選択を受け止めるから」
「……でも」
「迷うのは、怖いわね。道すじが見えないのは恐ろしいわね。でも、あなたの選択に、不正解なんてないの」
「間違えたと思ったら、なんか違うと感じたら、そこでやめにして帰ってらっしゃい。命に関わるような間違いでもない限り、わたしたちは何度だって選び直せるんだから」
「……本当か」
「本当よ」
カイルのまなこがまたたく。明かりを見つけた子どものように。リュネはめいいっぱいの柔らかさを顔で表すと、ぱっと彼の手を離して、おどけてみせた。
「さあ。帰りましょう。それともあなたは、酒場でご飯を食べる方がいい?」
「……いい。気のいい兄ちゃんをやるのも、結構疲れるんだ。それに、お前のメシの方がなんか美味い」
むすっとした顔は相変わらず。でも、その言葉にはもう、とげとげしさは感じない。
その変化が、ひどく愛おしい。
先を行くカイルに追いつき、リュネはとんとんと跳ねるように歩いた。
「光栄だわ」
「だろ。なら、魚も付けてくれ」
「それはダメ。今日はパンと豆のスープ」
「ちぇっ」
沈みゆく太陽。明かりが灯り始める窓の輪郭。
寄り添うふたりの姿は眩しく、その道は照らされていた。
「よお」
「ありがとう……お久しぶりです、グスタさん」
リュネはカイルの向かいに座っている老人に頭を下げた。男はリュネをちらりと見ると、赤ら顔のままジョッキを大きく傾けた。
「魔女の小娘か……随分大げさな名前で呼ばれてるのは、噂に聞いたぞ」
「光栄です。わたしも、生きている間にあなたにまた会えて良かった」
その言葉に、何を感じたのか。男は眉間にしわをぐっと寄せて、次の酒を持ってくるよう、女給に手を挙げる。
なあ。
酒でどろついた目が、ふい、とリュネを見上げた。
「『赦しの魔女』なら、俺の言い分も聞いてくれんのか?」
黄ばんだ歯が、嘲笑するみたいに笑う。空のジョッキを未練がましく、男は指で弄りながら滔々と語った。
「息子は勘違いしてるが……あの土地は代々、俺の家が持ってきた土地だ。そりゃ確かに俺は一度出ていったが、帰ってきたのなら俺のものだろう」
「……そうね」
グスタさん。
リュネは膝を折り、彼を見上げた。
「今日は一旦、宿屋に行きませんか? もうお店を閉める時間ですし」
「宿屋? そんなとこ行かなくても、俺の家が」
「今は、息子さんが暮らしています。今このまま会ってしまったら、また口喧嘩になるでしょ?」
「……俺ぁ、金なんて」
「お金なら」
ポケットをまさぐる。それから、小さな袋を彼の手のひらに乗せた。その重みに、にごった眼球がじわじわと見開かれていく。
「わたしが、出します」
宿屋に男を送り届けた後、リュネはカイルと共に家路についた。雪はもうかなりの大粒になっており、このあたりでは珍しく積もるような重さだ。
と、不意に何かがかけられる。リュネは被せられたそれを見て、カイルのコートだと気づいた。
「ありがとう、カイル。寒くないの?」
「酒飲んで、暑い。あんたはずっと、出ずっぱりだったろ」
風邪でも引いたら困るじゃねえか。
彼の言葉は、相変わらずの素っ気なさ。でも、リュネは少し温くて大きなコートに、つい、頬が緩んでしまう。
「で、どうする」
「良い結果になるよう、尽力するだけよ」
「俺には、あのジジイの方がめちゃくちゃ言ってるようにしか聞こえないが」
「そうねえ……」
恐らく、カイルはリュネが外に出ている間、男の言い分を聞いていたのだろう。その上で判断を下している。
リュネはコートのポケットに手を突っ込み、ふうっと息を吐いた。白いそれは揺らいで、やがて夜の闇に溶けていく。
「でも、それを言うだけだと、遺恨が残ってしまう」
(せっかく、また生きて再会できた親子なのだから……せめて、思い残しのないようにしてあげたいわ)
☆☆☆
数日後。リュネはひとりであの宿屋を訪れていた。女将に案内されて最奥の、最も狭い部屋のドアをノックする。
男はアルコールの抜けた顔色で、リュネの方を見やる。痩せ細った腕がひらりと上がった。
「よお、『赦しの魔女』」
「ベッドの寝心地はいかが?」
「最高だな……石畳にくらべりゃ、天国そのものだ」
「それは何よりだわ。今日は、あなたにお話があって来たの」
そう言って、リュネは粗末な小さいテーブルに書面を広げた。男の顔がむっと険しくなる。
この数日間で集めた真実。彼が、認めざるを得ない証拠たち。
「——ということで、今、あの土地の所有権があるのは息子さん。領主さまも、そう認めていらっしゃるわ」
リュネのたんたんとした発表に、男はがっくりと肩を落とした。
「……はっ。あの書類は、そういう事だったのかよ」
男はそのまま、ベッドにごろりと倒れる。自嘲の笑みを乾いたくちびるに浮かべながら、うわ言のようにつぶやき始めた。
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「……それが、あなたの選択だった。けれど」
リュネの言葉に、男の、どんよりとした顔がこちらを向く。
これを提示するために、今日はここに来たのだ。
「それを受け入れて、息子さんに謝れば……彼もあなたも、気持ちは軽くなるんじゃないの」
「何を、今更……」
力なく笑う男に、リュネは身を乗り出して続ける。
「あなたは間違えたと思っている。奥さまと、息子さんを捨てたことを。でも今なら、息子さんにだけなら、それを謝罪できる」
「……でも」
「あなたの過ちは長い時を経て、少しだけでも回復できる。このまま一生、後悔して生きることを選ぶの?」
男は起き上がる。それから、戸惑うように目をぱちくりさせ、シーツの端を握っていた。その手がぶるぶると震えている。
「あいつは、もう親父の顔なんて見たくないだろ。許してくれるかどうか」
「……確かに、それを決めるのは息子さんね。でも、大切なのは、あなたが心から誠意を持って謝った、という事実」
「選ぶのはあなたです、グスタさん。でもわたしは、その選択を赦し、肯定します」
リュネのはっきりした宣言は、小さなその部屋の中で光るように響いた。見開かれた男の目に、ほんのわずかな光が宿る。
宿屋を出ると、カイルが待ち構えていたようにリュネの方を見やった。駆け寄り、ふっと微笑む。
「ありがとう」
「息子の方、あんたの言う通りだった」
「落ち着いてたでしょ。彼は優しくていい人なのよ。本来」
カイルには、息子——トマの方についていてもらったのだ。父親の説得の間に、間違って鉢合わせてしまわないように。揺らいでいる今、彼らの選択の妨げにならないように。
カイルはすんと鼻を鳴らし、歩き出したリュネに大股で並びかけてきた。
「で、この後は?」
「グスタさん……お父さんの方がうちに来たら、新しい仕事場を探してあげる」
「いや、そうじゃなくて。あの親子になんか言うんだろ?」
「何も言うことはないし、することも無いわよ?」
「えっ」
戸惑うカイル。リュネはちらりと振り返り、歩きながらターンをするみたいに彼の方を向いた。
「あのね、カイル。わたしが与えた『赦し』をどう使うかは、その人次第なの。受け入れても、受け入れなくてもいい。わたしはそれを、受け入れる手助けまではするけれど、強制はさせない」
「……選択するのは、そいつ自身ってことか」
その通り。
にこりと笑えば、カイルは納得したように、それ以上何も言わなかった。
「仲良しになれとまでは言わないけれど……良いふうに転がるといいわね」
そうこぼすと、不意にカイルが足を止めていた。伸びていた影が遠ざかるのを見て、リュネは再び彼の方を向く。
夕焼けを背にした彼の顔は真っ暗。だけど、彼の表情の欠片から伝わってくるものは——困惑?
「……なあ、魔女」
「なあに」
「俺は、どうしたらいい」
琥珀色のまなこが、助けを乞うように揺らぐ。リュネはくっ、とくちびるを結んでいた。
「俺は、復讐だけを望んで……それを肯定してほしくて、ここに来た。『赦しの魔女』なら、俺のクソみたいな決意を許してくれるだろうって。でも」
言葉が、途切れる。俯いたカイルの黒髪を、風がさらう。赤赤とした夕焼けが、彼の輪郭を金の絵の具でなぞったように、強く、輝かせていた。
「……分からなくなってしまった。復讐を、続けるべきなのかどうかさえ。俺のこの、呪わしい人生で、生まれて初めて決めたことなのに。このまま何も選ばない俺は、昔に戻ってるんじゃないのか?」
「カイル」
「なあ、魔女。教えてくれ……俺は、何を選べばいい?」
滲むその金色に、リュネは駆け寄った。迷い子の手を引くように、カイルのその、骨ばった男らしい手をそっと握る。
冷たい指先は、彼の恐れや戸惑いをそのまま温度に落としたみたいだった。
「……それを決めるのは、あなたよ。カイル。わたしじゃあ、ない」
でもね。
リュネは優しい声で続ける。冷たい指に、温度を分け与えるように。
「すぐに決めなくていい。復讐するのかしないのか、するならどうやるのかなんて、ここで好きなだけ迷って考えなさい。わたしは、あなたのその選択を受け止めるから」
「……でも」
「迷うのは、怖いわね。道すじが見えないのは恐ろしいわね。でも、あなたの選択に、不正解なんてないの」
「間違えたと思ったら、なんか違うと感じたら、そこでやめにして帰ってらっしゃい。命に関わるような間違いでもない限り、わたしたちは何度だって選び直せるんだから」
「……本当か」
「本当よ」
カイルのまなこがまたたく。明かりを見つけた子どものように。リュネはめいいっぱいの柔らかさを顔で表すと、ぱっと彼の手を離して、おどけてみせた。
「さあ。帰りましょう。それともあなたは、酒場でご飯を食べる方がいい?」
「……いい。気のいい兄ちゃんをやるのも、結構疲れるんだ。それに、お前のメシの方がなんか美味い」
むすっとした顔は相変わらず。でも、その言葉にはもう、とげとげしさは感じない。
その変化が、ひどく愛おしい。
先を行くカイルに追いつき、リュネはとんとんと跳ねるように歩いた。
「光栄だわ」
「だろ。なら、魚も付けてくれ」
「それはダメ。今日はパンと豆のスープ」
「ちぇっ」
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