【完結】お飾り妃〜寵愛は聖女様のモノ〜

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魔法で栄える大国エトワール。
この国には、昔から聖女の言い伝えがある。
異界から降り立つ聖女とその国を統べる者は
その時その時代で惹かれあい
エトワールを更に繁栄へと導くであろう。



そして、数百年前には実在したと言われる聖女の言い伝えは私が幼い時に現実のモノとなった。



私が13歳の頃に聖女様が王宮に舞い降りた。
その言葉通り、王族の集まる間で目が霞む様な白い光の中から聖女様は舞い降りた、らしい。
過去の文献では、聖女は皆10代後半の女性とあったがその歳に現れたのは10代前半と若く、何百年ぶりの聖女降臨との事で城内は上から下へと大騒ぎだった。
その後聖女様は幼い事と、政の意味もあったのか侯爵が後見人となり、年の近い王太子と仲睦ましく言い伝えの通り2人は惹かれあった。
長い間互いを愛しみ、また両者とも他を惹きつける容姿も相まって、いつしかこの国中の人が憧れる公認の2人となっていった。




そんな私も2人に憧れた1人だ。
2人の見た目は勿論の事、人としても優しく聡明だと評判で、まるで小説のような彼等に憧れを持たないはずがない。
いつか2人は結婚し私達をこの国を共に導いてくれる!そう誰もが思っていたのに理想が崩れるのは一瞬だった。



聖女の後見人を務めていた侯爵の不正が発覚したのだ。
領民達からの不当な搾取。横領やまた聖女の支援金にも着服していたのだ。
このいずれにも聖女は関与していない為、勿論罰せられる事はなかった。
寧ろ受け取れるべきモノを着服されていたのだから、被害者だ。
只この事が発覚してから、王太子との婚約に否を唱える者が現れ出した。自分の娘を王太子に嫁がせたい貴族達だ。
聖女といっても、目に見える様な聖なる力が使える訳でもなければ魔力もない。能力で言えば平民以下だ。
そんな名ばかりの聖女を王族に迎え入れる事に反発が出はじめたのだ。
また、侯爵が悪事を働くきっかけも聖女だったのが追い討ちだった。聖女の後見人を勤めるまでは、侯爵はまともだったと言える。後見人を勤め、おこぼれではあるが多大な名声と、資金を手に入れた事で欲に溺れる様になったのだ。
被害を受けた領民の中には、聖女を悪女の様に言う者もいた。聖女が来てから悪く変わったと。
聖女は傷ついた者達に心を痛め、気づかなかった己を責め続けた。
















そして、聖女様と王太子様の婚約は解消された。

















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