12 / 27
女の子には、センチメンタルなんて感情はない
鬱なのかと思っていたら、そうでもなかった
しおりを挟む
呪いのお面のように私の頭にこびりついて離れなかった負の感情が、ある日突然ぽろっと剥がれ落ちた。きっかけは、自分でも驚くほど「そんな事」だった。
うだうだしているうちに、お金が底を尽きてしまったのだ。正確にはまだ少し残っていたのだが、次月の引き落としで無一文になる事は避けられない事実だった。
母の死亡保険金はというと、葬儀代を出した後、遠慮していた叔母に見栄を張って結局残りの半分を渡してしまったのだ。手元の金額などたかが知れている。
当初の考えでは、こうなってしまった時には自ら死を選ぶのが必然だと思っていた。だが実際に考えたのは、全く真逆の事だった。
「働かなければ、生きて行けない!」
勿論、人は様々な事情により働けない場合もあるだろうが、この時は無意識に私の本能がそう叫んでいたのだ!(唐突なハイテンション。躁状態と言えなくもない)
……私は取り急ぎ、復職の話を持ち掛けてくれていた以前の職場を訪ねた。生活(というかもう気分的には命)が掛かっているので、とにかくすぐに働きたかった。雇用形態は、全く気にしていなかった。
料飲課の課長に会って話をしたところ、思わぬポストが空いていた。
私が職場で最も敬愛していた黒服のヒロミさんが、2週間ほど前に突然退職してしまったとの事だった。家庭の事情があったようで俗に言う「バックレ」ではなかったみたいだが、詳しい話は課長に聞いても、ヒロミさんが所属していた人材派遣会社の方に聞いても分からず終いだった。
後に人材派遣会社の方とも話が纏まって、私の復職が決まった。ヒロミさんに会えなかった事はかなり心残りだったが、それでもまずは仕事をしてお給料を稼ぐ必要があり、そこで停滞しているわけにもいかなかった。それにヒロミさんのポジションは社会保険こそ加入できなずボーナスもないが、手取りは正社員の時よりも大分上がる見込みだった。
私は少し浮足立った気分で、久し振りにこちらから坂本さんに連絡してみた。
―――――――――――――――――――――
その後、坂本さんとは週に3、4回は会って一緒に食事をしたりしていたが、体の関係は一度もなかった。
別に仲が悪くなったというわけではなく、ただ本当に友達として、純粋に一緒にいる事が楽しく思えるようになっていたのだ。特に欲求不満等も感じてはおらず、若くして熟年カップルの域に達したとも思えた。
もともと(かなり強引に迫られたが)関係を持ってはいけない相手だった事もあり、これで良かったのだろう……
恋愛も成就しなかったが、私の人生は、ここからまだやり直す事ができるのだという思いに胸は高鳴っていた。
―――――――――――――――――――――
※※ 補足 ※※
坂本さんにはもう会わないと言ったな、あれは誇張だ(大変申し訳ございません……)
あと前回知らないおっさんに「あんちゃん」と呼ばれておりましたが、一応女性です……
うだうだしているうちに、お金が底を尽きてしまったのだ。正確にはまだ少し残っていたのだが、次月の引き落としで無一文になる事は避けられない事実だった。
母の死亡保険金はというと、葬儀代を出した後、遠慮していた叔母に見栄を張って結局残りの半分を渡してしまったのだ。手元の金額などたかが知れている。
当初の考えでは、こうなってしまった時には自ら死を選ぶのが必然だと思っていた。だが実際に考えたのは、全く真逆の事だった。
「働かなければ、生きて行けない!」
勿論、人は様々な事情により働けない場合もあるだろうが、この時は無意識に私の本能がそう叫んでいたのだ!(唐突なハイテンション。躁状態と言えなくもない)
……私は取り急ぎ、復職の話を持ち掛けてくれていた以前の職場を訪ねた。生活(というかもう気分的には命)が掛かっているので、とにかくすぐに働きたかった。雇用形態は、全く気にしていなかった。
料飲課の課長に会って話をしたところ、思わぬポストが空いていた。
私が職場で最も敬愛していた黒服のヒロミさんが、2週間ほど前に突然退職してしまったとの事だった。家庭の事情があったようで俗に言う「バックレ」ではなかったみたいだが、詳しい話は課長に聞いても、ヒロミさんが所属していた人材派遣会社の方に聞いても分からず終いだった。
後に人材派遣会社の方とも話が纏まって、私の復職が決まった。ヒロミさんに会えなかった事はかなり心残りだったが、それでもまずは仕事をしてお給料を稼ぐ必要があり、そこで停滞しているわけにもいかなかった。それにヒロミさんのポジションは社会保険こそ加入できなずボーナスもないが、手取りは正社員の時よりも大分上がる見込みだった。
私は少し浮足立った気分で、久し振りにこちらから坂本さんに連絡してみた。
―――――――――――――――――――――
その後、坂本さんとは週に3、4回は会って一緒に食事をしたりしていたが、体の関係は一度もなかった。
別に仲が悪くなったというわけではなく、ただ本当に友達として、純粋に一緒にいる事が楽しく思えるようになっていたのだ。特に欲求不満等も感じてはおらず、若くして熟年カップルの域に達したとも思えた。
もともと(かなり強引に迫られたが)関係を持ってはいけない相手だった事もあり、これで良かったのだろう……
恋愛も成就しなかったが、私の人生は、ここからまだやり直す事ができるのだという思いに胸は高鳴っていた。
―――――――――――――――――――――
※※ 補足 ※※
坂本さんにはもう会わないと言ったな、あれは誇張だ(大変申し訳ございません……)
あと前回知らないおっさんに「あんちゃん」と呼ばれておりましたが、一応女性です……
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
還暦の性 若い彼との恋愛模様
MisakiNonagase
恋愛
還暦を迎えた和子。保持する資格の更新講習で二十代後半の青年、健太に出会った。何気なくてLINE交換してメッセージをやりとりするうちに、胸が高鳴りはじめ、長年忘れていた恋心に花が咲く。
そんな還暦女性と二十代の青年の恋模様。
その後、結婚、そして永遠の別れまでを描いたストーリーです。
全7話
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる