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七夜【大切なもの、守りたいもの】
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「・・・こういう解決方法しか知らない世界だから悪いな・・・」
黒スーツの1人が、岐津さんの背後から封筒を手渡し、それを受け取った岐津さんが椎娜の前にスっと置いた。
「・・・受け取って欲しい。」
真剣な岐津さんと、どうしていいかわからずに困惑する椎娜が俺を見る。
「治療費と当面の生活費にでも充ててもらいたい。今回の事は完全に俺の落ち度だからな・・・」
「・・・岐津さん、本当に受け取っていいんですか?」
これが、きっとこの件へのケジメなんだろう。
椎娜が受け取るまできっと完結しない。
俺は戸惑う椎娜の代わりに確認をした。
「あぁ。これは、一般人の椎娜ちゃんに怪我を負わせた事と、巻き込む形で、椎娜ちゃんのお陰で黒木を仕留められた事・・・俺の意思・・・組の意思だから。」
岐津さんの父親であるその人にも話はいっているんだろう。
組の意思、それはその人の意思でもあるということ。
相変わらず困ったままの椎娜に頷き、受け取っていい、と示す。
「・・・椎娜ちゃん、受け取って。治っても全快まで時間かかるかもしれないし、足りなかったら言って。不便掛けて本当に申し訳ない。」
「・・・わかりました、ありがとうございます。受け取らせて頂きます・・・。」
厚めの封筒を受け取り、椎娜が膝に乗せた。
「黒木の事は後は俺らがやるから、怪我が治るまでは安静にな。桜太まだしばらく忙しいのか?」
「そうですね・・・」
時間に余裕がなかった俺と、予想外に時間が出来た椎娜。
黒木の件が片付いたが、社長としての本業はまた忙しい日々が続きそうで・・・。
「そっか・・・、あ。ナツ。」
「はい」
「ナツ、お前桜太落ち着くまで椎娜ちゃん付きのレンタルな。」
「「「は???」」」
突然の岐津さんの提案に、3人とも同様の返答。
黒スーツの1人が、岐津さんの背後から封筒を手渡し、それを受け取った岐津さんが椎娜の前にスっと置いた。
「・・・受け取って欲しい。」
真剣な岐津さんと、どうしていいかわからずに困惑する椎娜が俺を見る。
「治療費と当面の生活費にでも充ててもらいたい。今回の事は完全に俺の落ち度だからな・・・」
「・・・岐津さん、本当に受け取っていいんですか?」
これが、きっとこの件へのケジメなんだろう。
椎娜が受け取るまできっと完結しない。
俺は戸惑う椎娜の代わりに確認をした。
「あぁ。これは、一般人の椎娜ちゃんに怪我を負わせた事と、巻き込む形で、椎娜ちゃんのお陰で黒木を仕留められた事・・・俺の意思・・・組の意思だから。」
岐津さんの父親であるその人にも話はいっているんだろう。
組の意思、それはその人の意思でもあるということ。
相変わらず困ったままの椎娜に頷き、受け取っていい、と示す。
「・・・椎娜ちゃん、受け取って。治っても全快まで時間かかるかもしれないし、足りなかったら言って。不便掛けて本当に申し訳ない。」
「・・・わかりました、ありがとうございます。受け取らせて頂きます・・・。」
厚めの封筒を受け取り、椎娜が膝に乗せた。
「黒木の事は後は俺らがやるから、怪我が治るまでは安静にな。桜太まだしばらく忙しいのか?」
「そうですね・・・」
時間に余裕がなかった俺と、予想外に時間が出来た椎娜。
黒木の件が片付いたが、社長としての本業はまた忙しい日々が続きそうで・・・。
「そっか・・・、あ。ナツ。」
「はい」
「ナツ、お前桜太落ち着くまで椎娜ちゃん付きのレンタルな。」
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