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七夜【大切なもの、守りたいもの】
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「・・・トイレで、岐津さんが来るのを待ってたんだけど、もう来るかなって外に出たの。」
繋いだ手をぎゅっと握り、俺の胸に額をつけて、椎娜はゆっくりと思い出しながら話し始めた。
「そしたら、預かったっていう封筒を知らない女の人から渡されて・・・黒木って書いてあるのを見て、どうしたらいいかわからなくなってる間に、黒木に捕まったの・・・」
「・・・」
「封筒の中身は写真で、どれも撮られてることは知らない写真ばかりだった。桜太と一緒の写真、私1人でコンビニにいる写真、仕事中の桜太の写真・・・この間桜太の家に来てた会社の人たち・・・・・・。私が、黒木に従えば、桜太にも迷惑がかからないんじゃないかって・・・思った・・・。お前は俺のだから・・・自分が望んだらどうするのが正しいか知ってるだろ・・・彼氏は社長で・・・お金もあって・・・女なんて、私1人くらいいなくなっても構わないだろ、だから戻ってこい・・・。そう言われて、どうしたらいいのか、何が1番いいのかわからなくなった・・・」
胸につけていた額。
顔の向きを変え、溜め息を吐きながら椎娜が横を向いた。
・・・何かがあったんだろうと思ってはいたけど、自分の周りの人間にも危害を加える、それをチラつかせて、椎娜を脅していたことに怒りが沸き上がりすぎて言葉を失った。
自分が過去にされていたことを思えば、椎娜が逆らえるはずもなく、人を巻き込むくらいなら自分が黒木の要求に従えば・・・椎娜はきっとそうするだろう。
望み通りになる、と黒木は思ったはずだ。
「私と付き合わなければ桜太も会社の人も巻き込まれなかったのに・・・もう、桜太にも会えないかもしれないけど、そうするのがいいのかもしれない、って思った・・・。でも、「絶対に間違った選択だけはするな」って、桜太に言われた言葉を思い出して・・・怖さと、怒り・・・?と・・・気持ち悪さと、めちゃくちゃで・・・2回、殴ったの・・・。」
繋いだ手をぎゅっと握り、俺の胸に額をつけて、椎娜はゆっくりと思い出しながら話し始めた。
「そしたら、預かったっていう封筒を知らない女の人から渡されて・・・黒木って書いてあるのを見て、どうしたらいいかわからなくなってる間に、黒木に捕まったの・・・」
「・・・」
「封筒の中身は写真で、どれも撮られてることは知らない写真ばかりだった。桜太と一緒の写真、私1人でコンビニにいる写真、仕事中の桜太の写真・・・この間桜太の家に来てた会社の人たち・・・・・・。私が、黒木に従えば、桜太にも迷惑がかからないんじゃないかって・・・思った・・・。お前は俺のだから・・・自分が望んだらどうするのが正しいか知ってるだろ・・・彼氏は社長で・・・お金もあって・・・女なんて、私1人くらいいなくなっても構わないだろ、だから戻ってこい・・・。そう言われて、どうしたらいいのか、何が1番いいのかわからなくなった・・・」
胸につけていた額。
顔の向きを変え、溜め息を吐きながら椎娜が横を向いた。
・・・何かがあったんだろうと思ってはいたけど、自分の周りの人間にも危害を加える、それをチラつかせて、椎娜を脅していたことに怒りが沸き上がりすぎて言葉を失った。
自分が過去にされていたことを思えば、椎娜が逆らえるはずもなく、人を巻き込むくらいなら自分が黒木の要求に従えば・・・椎娜はきっとそうするだろう。
望み通りになる、と黒木は思ったはずだ。
「私と付き合わなければ桜太も会社の人も巻き込まれなかったのに・・・もう、桜太にも会えないかもしれないけど、そうするのがいいのかもしれない、って思った・・・。でも、「絶対に間違った選択だけはするな」って、桜太に言われた言葉を思い出して・・・怖さと、怒り・・・?と・・・気持ち悪さと、めちゃくちゃで・・・2回、殴ったの・・・。」
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