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十三夜【溺れるものは真夜中に溶け合う】
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病院には「俺もついて行く」と桜太は言ってくれたけど、私は婦人科には1人で行きたくて、『男性の付き添いは御遠慮下さい』とホームページで記載のある婦人科を予約した。
整形外科に形成外科、呼吸器科、内科、眼科など、もっと他にも性別を気にしない診療科はあるけれど、産科、婦人科は訪れるのが私と同性である女性がメインのデリケートな診療科であることは否めない。
ハタチやその位の時に訪れた際、待合室で隣席に男性がいるというのが、私はなんとなく居心地の悪さを感じてしまい、勝手に肩身が狭いような気持ちになり、そこから苦手意識が生まれて足が遠のいていた。
それからかかりつけの婦人科がなかった私は、今回病院を探す際の第1条件として、予約でしっかり待合室なりが別れているか、男性の付き添いは御遠慮下さい、となっているかを重要視した。
その結果受診した病院は桜太の家からでも、今後私の家からでも通う事に不便のない距離にある、『男性の付き添いは御遠慮下さい』の婦人科。
私が理由を説明した時桜太は、「そっか、女の人の為の病院なのに、女の人がそういう理由で行き辛くなるのは元も子ないよね」と、わかってくれた。
勿論、体調が悪くて付き添いが必要な人もいるだろうし、パートナーの男性も一緒に受診する必要があったり、状況も事情も考えも千差万別だろう。
だからと言って、病院もたくさんあるのだから、我慢する必要も、押し付けられる謂れもなく、個々に選ぶ自由も権利もあるはずで、本来治療を受けたくて病院に行くのに、治療以外の個人的な感覚によるところにストレスを感じる必要はないはずだ。
・・・今まで、自分を大事にしようと思えなかった私が、生理前は不調が当たり前、生理痛はあるのが当たり前だった私が、自分を大切にしてみよう、だれかといる為の未来の為に自分を大切にしようと思えた事が何よりも重要だと思えた。
整形外科に形成外科、呼吸器科、内科、眼科など、もっと他にも性別を気にしない診療科はあるけれど、産科、婦人科は訪れるのが私と同性である女性がメインのデリケートな診療科であることは否めない。
ハタチやその位の時に訪れた際、待合室で隣席に男性がいるというのが、私はなんとなく居心地の悪さを感じてしまい、勝手に肩身が狭いような気持ちになり、そこから苦手意識が生まれて足が遠のいていた。
それからかかりつけの婦人科がなかった私は、今回病院を探す際の第1条件として、予約でしっかり待合室なりが別れているか、男性の付き添いは御遠慮下さい、となっているかを重要視した。
その結果受診した病院は桜太の家からでも、今後私の家からでも通う事に不便のない距離にある、『男性の付き添いは御遠慮下さい』の婦人科。
私が理由を説明した時桜太は、「そっか、女の人の為の病院なのに、女の人がそういう理由で行き辛くなるのは元も子ないよね」と、わかってくれた。
勿論、体調が悪くて付き添いが必要な人もいるだろうし、パートナーの男性も一緒に受診する必要があったり、状況も事情も考えも千差万別だろう。
だからと言って、病院もたくさんあるのだから、我慢する必要も、押し付けられる謂れもなく、個々に選ぶ自由も権利もあるはずで、本来治療を受けたくて病院に行くのに、治療以外の個人的な感覚によるところにストレスを感じる必要はないはずだ。
・・・今まで、自分を大事にしようと思えなかった私が、生理前は不調が当たり前、生理痛はあるのが当たり前だった私が、自分を大切にしてみよう、だれかといる為の未来の為に自分を大切にしようと思えた事が何よりも重要だと思えた。
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