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十五夜【壊れていく音】
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「ごめん椎娜・・・ごめん・・・」
「・・・・・・」
桜太が入ってきただけで狭く感じる浴室内。
私が浴び続けていたシャワーを桜太が止めると、息が詰まるようなシンとした空気が張り詰める。
「椎娜・・・」
伸ばされた手から私は逃れて、お湯を張っていないバスタブに逃げる。
怖い・・・桜太なのに怖い・・・
大好きな手のはずなのに、触られたくない・・・
「ごめん・・・お願い・・・謝らせて・・・」
「・・・・・・いま・・・・・・わたし、・・・桜太が怖い・・・・・・」
なんて言ってあげたらいいのかわからないまま、恐怖と不安でぐちゃぐちゃの感情が選んだ言葉。
桜太と付き合うようになって、好きでもなく、嬉しいでもなく涙を流したのはこれが初めてだった。
「・・・・・・当たり前だよ・・・・・・あんな抱き方・・・絶対したくなかった・・・・・・」
でも・・・じゃあ、なんで・・・?
あの時の桜太は私を見ていたわけじゃなかった。
私が関わる何らかの感情を私にぶつけただけでしょ・・・?
「・・・ごめん・・・椎娜・・・」
「・・・・・・もう、いらなくなったから・・・?飽きたから・・・?好きなようにしたくなったの・・・?」
涙は勝手に溢れてくる。
私は、そう思われるのが一番怖い・・・
無意識に握り締める手首。
喉の奥がヒュッ・・・と音を立てて引き攣った気がした。
「違う!!」
大きな声に身体はビクっと反応する。
男の人の大きな声も、有無を言わさずに組み敷いて縛り付ける力も、簡単に身体を開かれて繋がれ、暴かれてナカを犯される。
全てが恐怖だ。
「・・・なんで・・・?」
「・・・・・・ごめん・・・・・・」
「・・・桜太だけにはあんな風にされたくなかったよ・・・・・・」
「・・・・・・ごめん・・・椎娜・・・・・・」
少しずつ、少しずつ近づく手が、私の手に触れた。
「・・・・・・」
桜太が入ってきただけで狭く感じる浴室内。
私が浴び続けていたシャワーを桜太が止めると、息が詰まるようなシンとした空気が張り詰める。
「椎娜・・・」
伸ばされた手から私は逃れて、お湯を張っていないバスタブに逃げる。
怖い・・・桜太なのに怖い・・・
大好きな手のはずなのに、触られたくない・・・
「ごめん・・・お願い・・・謝らせて・・・」
「・・・・・・いま・・・・・・わたし、・・・桜太が怖い・・・・・・」
なんて言ってあげたらいいのかわからないまま、恐怖と不安でぐちゃぐちゃの感情が選んだ言葉。
桜太と付き合うようになって、好きでもなく、嬉しいでもなく涙を流したのはこれが初めてだった。
「・・・・・・当たり前だよ・・・・・・あんな抱き方・・・絶対したくなかった・・・・・・」
でも・・・じゃあ、なんで・・・?
あの時の桜太は私を見ていたわけじゃなかった。
私が関わる何らかの感情を私にぶつけただけでしょ・・・?
「・・・ごめん・・・椎娜・・・」
「・・・・・・もう、いらなくなったから・・・?飽きたから・・・?好きなようにしたくなったの・・・?」
涙は勝手に溢れてくる。
私は、そう思われるのが一番怖い・・・
無意識に握り締める手首。
喉の奥がヒュッ・・・と音を立てて引き攣った気がした。
「違う!!」
大きな声に身体はビクっと反応する。
男の人の大きな声も、有無を言わさずに組み敷いて縛り付ける力も、簡単に身体を開かれて繋がれ、暴かれてナカを犯される。
全てが恐怖だ。
「・・・なんで・・・?」
「・・・・・・ごめん・・・・・・」
「・・・桜太だけにはあんな風にされたくなかったよ・・・・・・」
「・・・・・・ごめん・・・椎娜・・・・・・」
少しずつ、少しずつ近づく手が、私の手に触れた。
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