徒然なる恋の話

焔 はる

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十五夜【壊れていく音】

15-11

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「はい、桜太ばんざ~い。」


頭の上にまとめた手をネクタイで縛り、耳、首筋、鎖骨、胸、乳首・・・お腹・・・と、いくつもキスを落として赤いシルシを残しながら、ベルトに手を掛けてスラックスの前を寛げた。


引き締まった大きな身体を好きにしている優越感も手伝い、否応にも私の身体も熱を帯びて昂っていく。


「ん・・・っ・・・ぁ・・・」


「ね、下着の上からでもわかるくらいおっきくなってる。」


滑らかな手触りのボクサーパンツの中で、すでに硬く勃ち上がってカタチを主張しているソレを下から包むように手のひらで覆い、ゆっくりと撫で上げた。


「っぅ、ん・・・」


「桜太・・・かわい・・・キモチイ・・・?」


「・・・ん・・・」


「じゃあ・・・触るのやぁめた・・・」


「え・・・っな、んッ・・・なん、で・・・?」


「キモチよかったらお仕置きにならないでしょ?」


パッと離した手をペロっと舐めて、私は桜太の上からどいて、ソファーから下り、両手を頭の上で固定され、衣服も乱されて興奮した自身を晒されている、あられもない姿の彼氏、若き社長を見下ろした。



「・・・いい?桜太。」


「え・・・」


「二度と、あんな風にしないで。」


手を当てたお腹がキュっと痛んだ。


それは物理的な痛みではなく、冷えた心と連動したものだったけど確かに痛みとしてあった気がした。


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