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十七夜【タイトル未定】
17-25
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「!いいから!!」
もう!!その感情を乗せた声は室内だけにとどまらずに店内にも響き渡る程の声量で口から出た。
私自身も、それを眼下からぶつけられた桜太も驚き、一瞬出来た桜太の隙を逃さず、桜太をくるっと返して背中をグイグイ押して部屋の外に押し出した。
そのまま手を引いて、せっかく雰囲気のいいお店なのに他のお客様や店員さんごめんなさい、となるべく人の目に留まらぬようにさっさと店を出ようと出入り口に向かうと、ニヤニヤしたスキンヘッドの店長陽介さんが待ち構えていて、やけに明るくわざとらしい「ありがとうございましたぁ~~」の声に送り出され、すっか日が落ちたネオンの街に2人、行き場もなく佇んでしまった。
桜太の手を握った手がドキドキして熱い・・・
「椎娜」
え?
と思ったと同時、繋いだ手を引かれた反動で私は桜太の腕の中に飛び込み、胸に顔を打ち付けた。
「・・・あぶね・・・大丈夫だった・・・あ・・・ごめん・・・」
「・・・・・・いたい・・・・・・」
桜太の腕の中に閉じ込められた背後を、ギャーギャー騒ぎながら通り過ぎていく数人の男の人たち。
その人達がぶつからないように守ってくれたのはすぐにわかったけど、受け身を取れずに桜太の胸にぶつかった鼻がとても痛い。
「・・・ふ・・・赤くなってる・・・」
「ッ・・・赤くッ・・・なってるじゃないよ・・・!」
「ごめん・・・」
桜太の指が鼻を気遣って撫でたりしているけど、そうじゃなくて・・・!
「・・・・・・なんでそうやって、すぐ、自分の身を挺して私を守るの?こないだもそうじゃん・・・」
私に何かありそうな時桜太は迷わずに自分を犠牲にする、そう確信できる出来事ばかりで、それはもしかしたら私がぼーっとしていて危機回避能力が低いからかもしれないけど、そんな風に自分を犠牲にされていたら、いつか本当に桜太は私より先に死んでしまうかもしれないと怖くなる。
もう!!その感情を乗せた声は室内だけにとどまらずに店内にも響き渡る程の声量で口から出た。
私自身も、それを眼下からぶつけられた桜太も驚き、一瞬出来た桜太の隙を逃さず、桜太をくるっと返して背中をグイグイ押して部屋の外に押し出した。
そのまま手を引いて、せっかく雰囲気のいいお店なのに他のお客様や店員さんごめんなさい、となるべく人の目に留まらぬようにさっさと店を出ようと出入り口に向かうと、ニヤニヤしたスキンヘッドの店長陽介さんが待ち構えていて、やけに明るくわざとらしい「ありがとうございましたぁ~~」の声に送り出され、すっか日が落ちたネオンの街に2人、行き場もなく佇んでしまった。
桜太の手を握った手がドキドキして熱い・・・
「椎娜」
え?
と思ったと同時、繋いだ手を引かれた反動で私は桜太の腕の中に飛び込み、胸に顔を打ち付けた。
「・・・あぶね・・・大丈夫だった・・・あ・・・ごめん・・・」
「・・・・・・いたい・・・・・・」
桜太の腕の中に閉じ込められた背後を、ギャーギャー騒ぎながら通り過ぎていく数人の男の人たち。
その人達がぶつからないように守ってくれたのはすぐにわかったけど、受け身を取れずに桜太の胸にぶつかった鼻がとても痛い。
「・・・ふ・・・赤くなってる・・・」
「ッ・・・赤くッ・・・なってるじゃないよ・・・!」
「ごめん・・・」
桜太の指が鼻を気遣って撫でたりしているけど、そうじゃなくて・・・!
「・・・・・・なんでそうやって、すぐ、自分の身を挺して私を守るの?こないだもそうじゃん・・・」
私に何かありそうな時桜太は迷わずに自分を犠牲にする、そう確信できる出来事ばかりで、それはもしかしたら私がぼーっとしていて危機回避能力が低いからかもしれないけど、そんな風に自分を犠牲にされていたら、いつか本当に桜太は私より先に死んでしまうかもしれないと怖くなる。
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