狙われたその瞳

神名代洸

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時間ばかりが過ぎていく気がしてリジーは心配で仕方がなかった。

約束の時間が来たので、途端にソワソワし始めたリジーにサミーはプロなんだから大丈夫よ。それに今回は私服警官も何人か配置されてるから…と言って聞かせた。こうでもしないと現場に行ってしまいそうだったから。そうなったら今回の計画がパァになってしまう。それが分かっているからリジーもこの場所を動けずにいた。



時間はゆっくりと進んでいく…。



どれくらい経っただろう…。シュナイダーから連絡が入った。
約束の時間になっても女は現れないという。
それらしい女を見てはジッと様子を窺うのだが、こちらに接触してくるものはいなかった。
陽動なのかもと焦ったらしく、こちらに連絡を入れたらしい。


こちらの警護の人たちの動きが慌ただしくなる。
それはそうだ。
でも彼らもプロの刑事。
すぐに情報をあげて仲間同士で指示を出し合う。
サミーと一緒に守られているリジーは顔を緊張で強張らせながらも焦らず周りを見極めようとしていた。

彼女たちのもとにも怪しい人物は現れなかった。
何かが起こったに違いないとリジーは考えた。
当然シュナイダーもそう考えているだろう。



シュナイダー達は一旦現地から離れ、近くにあるネットカフェへと滑り込んだ。
そこで購入希望の女性から連絡がなかったかの確認をしたのだが、それが無かった事にガックリした。
「何がどうなった?」
それがシュナイダーが発した言葉の第一声だった。
皆が首をかしげる。
だが誰も文句等を言う者はいない。
経験上あり得ることだから…。

もしかして女じゃなくて男だったか? そう頭の隅で考えがよぎった。だから直ぐに皆に指示を出し、男でこちらの様子を窺っていた男はいなかったかと聞いて回った。
1人だけ怪しい男がいたことが浮上したが、今さらである。何故?と怒りはしなかった。こちらのミスだからだ。もしもの保険にと1人の刑事がそれとなく張り込んでいるのを知った時にはその場で小躍りしそうになったが、まだ本ボシと決まったわけではない。焦りは禁物だ。すぐに仲間数人をその男のもとに送った。後から自分も向かうつもりだ。
シュナイダーはイヴァンに説明し、乗り込むことにした。もちろん知り合いの刑事にも話は通してある。
「僕が行こうか?シュナイダー。そしたらリジーと一緒に取られる時間も取れるんじゃないか?」
「その案は却下だ。イヴァン。今は一刻も早く奴らを捕まえるべきだ。それからでも時間は取りようもある。」
「ほんとに頭固いなぁ~。僕が手柄を立てるのがダメ?」
「そんなわけあるか。ただ自分の手で実感したいだけだ。」
「ホントに?」
「ああ。そうだ。ほら、守りは任せるぞ!」
無線でのやり取りでその場を移動していったシュナイダーは気がつくと姿を消していた。



「あっ!ほんとに…仕方ないなぁ。じゃあ、そう言うことなんでよろしく。リジー。」
「ええ、よろしくね。」
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