狙われたその瞳

神名代洸

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リジーはシュナイダーを信じていた。
彼ならば大丈夫。
そう、今の現状で最も信頼できる人物だった。
サミーは家族の事が心配だったが、今自分がこの場を離れ会いに行くのは得策ではないとわかっていた。
でもね?携帯もダメだって…ちょっと大げさ過ぎない?って思ったけどあえて何も言わずにいた。
私一人のせいで何かあったらリジーとも二度と会えない気がしたのだ。それももっと嫌だった。


イヴァンは張り切っていた。
シュナイダーに認めてもらえていないことはわかってはいたから。ここで良いところを見せたかったのだ。
体力的には不足でも頭脳で点数を稼ぐことを得意としていた。




シュナイダーはまず仲間と合流した。
そして今まで得てきた情報をまとめて皆で打ち合わせをした。もちろん張り込みも継続してである。
男の動きは不自然さを感じさせていた。
何がどうこうというわけではないが、何かが引っかかるのだ。刑事の勘としか言えないのが腹立たしい。
なにか…こう、ヒントらしきものがあるといいのだが…。
張り込みをしてから30分ほどして仲間から連絡が入った。男が動き出したのだ。
皆に緊張が走る。

男は携帯で誰かと話をしていた。
そして話し終えると、タクシーを拾ってその場から動き出した。仲間と合流するつもりか?

シュナイダー達は車を持っていた仲間に車を出させ、すぐに跡を追う。
街中を走り、大通りへと車を走らせ左へと曲がった。
間に2台ほど挟んで後方を走っていた。つけられていると分からせないためだ。
幸いにも目的の車の運転手は気づいていないようだ。そして1時間ほど走った頃、目的の場所についたようで車から降りた。
少し先まで車を走らせながらも、降りた人物がどう動くかをじっと静かに見つめていた。どうやら1つのビルに入っていくようだ。
そのビルは大きなビルだった。

車から降り、ビルのそばまで仲間数人とやってきたシュナイダーは、辺りを警戒しながら建物周りを探った。ビルの入り口に2人。
他に出入り口はないかと探したら、建物の反対側に1つだけあった。当然そこにも見張りらしき男が2人いた。
シュナイダー達は二手に分かれ、音を立てないように両方の背後から一気に倒しに行った。
それはあっという間で、襲われた男たちは声も出せずにその場に崩れ落ちた。

建物内に入り、皆合流すると部屋を1つ1つ順番に調べて回った。
一階には何もない。では二階はどうだ?
2階の1番奥の部屋がどうやら目的の部屋のようだ。
他の部屋は使われていなかった為、目的の部屋の隣の部屋に皆でぞろぞろとやってきた。
静かに壁に耳を澄ませると、何やら声が漏れ聞こえてきていた。ラッキーだ。
静かに何人かが聞いていたが、必要な情報を得て皆でその部屋に乗り込むことになった。
緊張の瞬間だ。


ドアを蹴破り中に転がり込むとそこには何人かの男たちがいた。皆武装しているようだ。
拳銃を持っている男もいた。
こちらも拳銃は持っている。
銃撃戦が始まった。

敵は何やら叫んでいる。
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