ラクダのコブ

海星

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イチロウ

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僕は昔から拾い物をする事が多い。
それは、財布だったり、家の鍵だったり、自販機の中の小銭だったりと、よく拾い物をするのだ。
野良猫だった白も可愛い拾い物だった。
子猫だった、白は片目が潰されており自力では生きていけないだろうなと思うやいなや、もう僕は白を抱えてしまっていた。

次は正子だった。
正子は、出会った時不思議な子だった。
なぜか暗闇に浮かぶ天使のようにみえた。

近寄ってみると痣だらけで、真夜中の公園に1人でいるのだ、絶対良くない事が起きていることはわかった。
でも正子からしても僕は不審者にしか見えないだろう。だがどうにかして救ってあげたくなってしまったのだ。

彼女はそれから、ちょくちょく僕の家に来ること多かった。
別な何をするでもなく、縁側に座って空を眺めたり、家政婦の真似事をしたり。白と遊んだりと、僕の家を憩いの場として使ってくれているようだった。
だが、彼女の痣は、耐えることはなかっしやっと消えたと思ったらまた新しい痣ができるのだ。
僕は耐えられないでいたが、僕にできる事は、この家を提供するぐらいで、他になにもできなかった。

そんなある日、正子が4人の子供を連れて来た。
可愛らしい女の子と、まだ小さい男の子3人を連れて来たのだ。
みてすぐ察した。
腫れて殴られた顔。小さな男の子達も切り傷やすり傷だらけだった。
おかえりと、うちにあげると正子が、一郎さんお願い助けて。あの子達もきっと私と同じなのと。

その女の子に話を聞いた。
なら彼女は、衝撃的な生い立ちだった。
ポロポロ流す涙の中には、助けての言葉も含まれていたかのように思う。
私の子供達を助けて。卑屈な叫びだった。
13歳の少女は少し大人びていて、無理矢理大人にならざる終えなかったのだ。

もう僕は我慢ならなかった。
正子の事も、この子供達のことも。

生憎、金だけはあった。親が残してくれた遺産で一生暮らせるぐらいはもっていた。
細々と、名も知れぬ雑誌の小説を書いてるぐらいで丁度だった。
僕は決心した。
この子達と逃げよう。そうしよう。
犯罪でも何でもいい。
僕は僕なりの正義を貫きたかった。
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