10 / 57
第一章 神童と呼ばれた第一王女
10 暗殺
しおりを挟む
ラッザロ先生も母も、部屋を出ていく。
名残惜しいが、おそらく手続きや折衝がいろいろあるのだろう。
鍵を閉め、部屋の中の金目のものをかき集めていく。
明後日には出発といっていた。目立たないように朝早く、日の出前には王とを抜ける予定であるらしい。
とすると準備に使える時間はほとんどない。
東方大陸で何があるかも全く分からない中、必要そうなもの、そして換金できそうなものを片っ端からかき集めていく。
かといってそう多くの荷物を持っていくことも物理的に難しいだろう。
こちらはなんせ、生まれてこの方王宮からもほとんど出たことのない箱入り娘だ。長距離の移動なんて身一つでも難しそうなぐらいなのだから、荷物は厳選する必要があった。
鎧はこのまま着ていこう。場合によってはきれいだし売れるだろう。
あとは魔封剣も持っていく。趣味程度の価値しかないかと思っていたが、無魔力のボクには心強い武器である。
既に夜も更けた、それでも用意するボクの耳に、カチャリ、といういやな音が聞こえた。
静寂な中、扉の鍵が開いた音だ。
慌てて明かりを消すと、扉から死角になる場所へとボクは隠れた。
二人組が静かに部屋に入ってくる。
部屋の中は真っ暗であり、二人の顔はわからない。
そのまま二人はベッドへ近づき、ベッドに何かを突き立てた。
シルエットから言っておそらく剣だろう。何度も何度も突き刺していく。
暗殺者だ、ということは理解した。
まだボクがベッドにいないことは気づいていないようだ。月もない新月の夜だったことが幸いした。
しかし、そのうち気づいてしまうだろう。
熱心にベッドに剣を突き刺す二人の後ろに忍び足で回り込む。
そうしてそのままボクは、魔封剣を一人の背中につきこんだ。
少しの抵抗ののち、剣はあっけなく相手の体に飲み込まれる。
あまり抵抗もなく、刃がその人物の体に飲み込まれた。
「うっ」
そうしてそのままその人物はベッドに倒れこんだ。
もう一人は、異変に気付いたようだが何が起きているかわからず、倒れこんだ者を見て呆然としているようだ。
そのまま剣を引き抜いたボクはそのわき腹に剣を差し込んだ。
ぬるり、とした感触とともに、もう一人もベッドに倒れこんだ。
死んだのか、重傷で動けないのかそこまではボクもわからなかった。ただ、二人の剣はその手から離れ、二人は倒れ伏している。
ボクはそのまま一人ずつ引きずって、窓から投げ捨てた。
三階の高さから落ちて生きているかはわからない。しかし気にすることでもなかった。
その後、ボクはドアと窓を家具で閉鎖し、震えながら一晩を過ごすことになるのであった。
名残惜しいが、おそらく手続きや折衝がいろいろあるのだろう。
鍵を閉め、部屋の中の金目のものをかき集めていく。
明後日には出発といっていた。目立たないように朝早く、日の出前には王とを抜ける予定であるらしい。
とすると準備に使える時間はほとんどない。
東方大陸で何があるかも全く分からない中、必要そうなもの、そして換金できそうなものを片っ端からかき集めていく。
かといってそう多くの荷物を持っていくことも物理的に難しいだろう。
こちらはなんせ、生まれてこの方王宮からもほとんど出たことのない箱入り娘だ。長距離の移動なんて身一つでも難しそうなぐらいなのだから、荷物は厳選する必要があった。
鎧はこのまま着ていこう。場合によってはきれいだし売れるだろう。
あとは魔封剣も持っていく。趣味程度の価値しかないかと思っていたが、無魔力のボクには心強い武器である。
既に夜も更けた、それでも用意するボクの耳に、カチャリ、といういやな音が聞こえた。
静寂な中、扉の鍵が開いた音だ。
慌てて明かりを消すと、扉から死角になる場所へとボクは隠れた。
二人組が静かに部屋に入ってくる。
部屋の中は真っ暗であり、二人の顔はわからない。
そのまま二人はベッドへ近づき、ベッドに何かを突き立てた。
シルエットから言っておそらく剣だろう。何度も何度も突き刺していく。
暗殺者だ、ということは理解した。
まだボクがベッドにいないことは気づいていないようだ。月もない新月の夜だったことが幸いした。
しかし、そのうち気づいてしまうだろう。
熱心にベッドに剣を突き刺す二人の後ろに忍び足で回り込む。
そうしてそのままボクは、魔封剣を一人の背中につきこんだ。
少しの抵抗ののち、剣はあっけなく相手の体に飲み込まれる。
あまり抵抗もなく、刃がその人物の体に飲み込まれた。
「うっ」
そうしてそのままその人物はベッドに倒れこんだ。
もう一人は、異変に気付いたようだが何が起きているかわからず、倒れこんだ者を見て呆然としているようだ。
そのまま剣を引き抜いたボクはそのわき腹に剣を差し込んだ。
ぬるり、とした感触とともに、もう一人もベッドに倒れこんだ。
死んだのか、重傷で動けないのかそこまではボクもわからなかった。ただ、二人の剣はその手から離れ、二人は倒れ伏している。
ボクはそのまま一人ずつ引きずって、窓から投げ捨てた。
三階の高さから落ちて生きているかはわからない。しかし気にすることでもなかった。
その後、ボクはドアと窓を家具で閉鎖し、震えながら一晩を過ごすことになるのであった。
0
あなたにおすすめの小説
最強剣士が転生した世界は魔法しかない異世界でした! ~基礎魔法しか使えませんが魔法剣で成り上がります~
渡琉兎
ファンタジー
政権争いに巻き込まれた騎士団長で天才剣士のアルベルト・マリノワーナ。
彼はどこにも属していなかったが、敵に回ると厄介だという理由だけで毒を盛られて殺されてしまった。
剣の道を極める──志半ばで死んでしまったアルベルトを不憫に思った女神は、アルベルトの望む能力をそのままに転生する権利を与えた。
アルベルトが望んだ能力はもちろん、剣術の能力。
転生した先で剣の道を極めることを心に誓ったアルベルトだったが──転生先は魔法が発展した、魔法師だらけの異世界だった!
剣術が廃れた世界で、剣術で最強を目指すアルベルト──改め、アル・ノワールの成り上がり物語。
※アルファポリス、カクヨム、小説家になろうにて同時掲載しています。
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
娘を返せ〜誘拐された娘を取り返すため、父は異世界に渡る
ほりとくち
ファンタジー
突然現れた魔法陣が、あの日娘を連れ去った。
異世界に誘拐されてしまったらしい娘を取り戻すため、父は自ら異世界へ渡ることを決意する。
一体誰が、何の目的で娘を連れ去ったのか。
娘とともに再び日本へ戻ることはできるのか。
そもそも父は、異世界へ足を運ぶことができるのか。
異世界召喚の秘密を知る謎多き少年。
娘を失ったショックで、精神が幼児化してしまった妻。
そして父にまったく懐かず、娘と母にだけ甘えるペットの黒猫。
3人と1匹の冒険が、今始まる。
※小説家になろうでも投稿しています
※フォロー・感想・いいね等頂けると歓喜します!
よろしくお願いします!
爺さんの異世界建国記 〜荒廃した異世界を農業で立て直していきます。いきなりの土作りはうまくいかない。
秋田ノ介
ファンタジー
88歳の爺さんが、異世界に転生して農業の知識を駆使して建国をする話。
異世界では、戦乱が絶えず、土地が荒廃し、人心は乱れ、国家が崩壊している。そんな世界を司る女神から、世界を救うように懇願される。爺は、耳が遠いせいで、村長になって村人が飢えないようにしてほしいと頼まれたと勘違いする。
その願いを叶えるために、農業で村人の飢えをなくすことを目標にして、生活していく。それが、次第に輪が広がり世界の人々に希望を与え始める。戦争で成人男性が極端に少ない世界で、13歳のロッシュという若者に転生した爺の周りには、ハーレムが出来上がっていく。徐々にその地に、流浪をしている者たちや様々な種族の者たちが様々な思惑で集まり、国家が出来上がっていく。
飢えを乗り越えた『村』は、王国から狙われることとなる。強大な軍事力を誇る王国に対して、ロッシュは知恵と知識、そして魔法や仲間たちと協力して、その脅威を乗り越えていくオリジナル戦記。
完結済み。全400話、150万字程度程度になります。元は他のサイトで掲載していたものを加筆修正して、掲載します。一日、少なくとも二話は更新します。
知識スキルで異世界らいふ
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
他の異世界の神様のやらかしで死んだ俺は、その神様の紹介で別の異世界に転生する事になった。地球の神様からもらった知識スキルを駆使して、異世界ライフ
幼女と執事が異世界で
天界
ファンタジー
宝くじを握り締めオレは死んだ。
当選金額は約3億。だがオレが死んだのは神の過失だった!
謝罪と称して3億分の贈り物を貰って転生したら異世界!?
おまけで貰った執事と共に異世界を満喫することを決めるオレ。
オレの人生はまだ始まったばかりだ!
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
処刑された勇者は二度目の人生で復讐を選ぶ
シロタカズキ
ファンタジー
──勇者は、すべてを裏切られ、処刑された。
だが、彼の魂は復讐の炎と共に蘇る──。
かつて魔王を討ち、人類を救った勇者 レオン・アルヴァレス。
だが、彼を待っていたのは称賛ではなく、 王族・貴族・元仲間たちによる裏切りと処刑だった。
「力が強すぎる」という理由で異端者として断罪され、広場で公開処刑されるレオン。
国民は歓喜し、王は満足げに笑い、かつての仲間たちは目を背ける。
そして、勇者は 死んだ。
──はずだった。
十年後。
王国は繁栄の影で腐敗し、裏切り者たちは安穏とした日々を送っていた。
しかし、そんな彼らの前に死んだはずの勇者が現れる。
「よくもまあ、のうのうと生きていられたものだな」
これは、英雄ではなくなった男の復讐譚。
彼を裏切った王族、貴族、そしてかつての仲間たちを絶望の淵に叩き落とすための第二の人生が、いま始まる──。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる