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第一章 男爵領の平和な日々と突然訪れる困難
6 嵐の前触れ
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暗殺騒ぎの後、村は普段通りに戻りました。
犯人が分かればお礼参りも考えるのでしょうが、現状何もわからないのだから対応しようがありません。
もっとも、日中は、うちは一家4人で基本動くようになりましたし、夜はボクは義兄と寝ることになりました。母と義父は励んでいるとおもわれ、弟か妹のできるのも近いでしょう。
近隣の村に知り合いがいる人に頼んで、互いに連絡を取り合い、俄かに近隣同士の活動が活発になりましたが、今のところ情報はあまり集まっていません。
怪我人3人を抱えて移動していることを考えれば、目撃情報があっていいと思うのですが……
ひとまず毎日剣術の訓練に励み、外出している村の人の畑を確認したり、義兄を揶揄ったりして過ごすしかできないもどかしい日々を送っております。
本当は自分で情報収集したいですが、最有力ターゲットであるボクがその辺フラフラしたら危ないですからね……
村の中なら人目がありますから、外部の人間が入ってきてもすぐにわかりますし。
そんな日々が1週間ちょっと続いたでしょうか。
唐突に馴染みの行商の方が村を訪れました。
「こんな時期に来るのなんて珍しいですね」
「ちょっといろいろ話を小耳にはさんだものでして」
猫耳をピコピコさせている獣人の女性の名前はニキータさん。
毎年うちの村に行商に来てくれる馴染みの方ですが、普段は毎年秋の収穫が終わった頃にいらっしゃいます。
村で売れるものは、ボクが取った熊の皮や母の作った薬草もありますが、メインは余った穀物であり、次が余剰の穀物を使って作った自家製の安酒です。
これらは収穫期が終わった直後が一番量があるので、大体秋に買い付けに来て、代わりに村で得ることが難しいもの、大体金属製品を売ってくれる、というのが通常です。
いつもと違う時期に、しかも普段なら牛が引く荷車と一緒に村にいらっしゃる彼女が今回は身一つで村に来たという所に、いろいろ情報を持ってきているのでは、と推測してしまいます。
「立ち話も何ですし、うちに来ませんか」
「ではお邪魔します」
長い話になるかもしれないと、ボクは彼女を家に連れて帰りました。
「辺境伯が軍を集めていると」
「はい、目標はおそらくこの村だと思われます」
ニキータさんが持ってきた情報は、かなり衝撃的なものでした。
近隣の辺境伯が軍を集めているというものです。
この辺りは最近になって(と言っても歴史的な話であり100年近く前になりますが)開拓された場所なので、村が幾つもあるだけで、纏め役になるような上位貴族、公爵や辺境伯といった貴族はいません。
村を治める村長格の男爵たちが、お互い話し合いながら暮らしている地域です。村の間が広いのでも揉め事はそう起きませんし、起きたら男爵の中でも顔が広い人が仲裁することが多いです。義父もトラブルが起きると結構駆り出されるので、そういった顔役の一人だったりします。
ですが、大陸中央に近づけば当然辺境伯や公爵といった上位貴族はいるわけで、ニキータさんの挙げた辺境伯は、うちの村から一番近い町を治める上位貴族でした。
近いといっても徒歩数日かかる距離ですけどね…… 途中にいくつか村がありますし。
「私が町を出るときにはもう軍を集め始めていました。数はわかりませんが、あそこの辺境伯なら500ぐらいは用意できるでしょう」
「かなり困ったことになったね」
話を聞いた義父が困り顔をしています。
推測の部分も多い話ですが、わざわざニキータさんがうちの村まで持ってきた情報です。正しいと考えた方がいいでしょう。
理由まではわかりませんが、暗殺に失敗したのですぐに戦で殺しに来ようと思っているぐらいにはボクは狙われているようです。
といっても集め始めたばかりみたいですし、辺境伯軍の出陣は通常1月弱、早く見ても半月程度先になるでしょう。各地に散らばっている村の貴族たちから兵士たちを集めるのはそれくらい時間がかかります。召集の通知が到着するだけでも数日から1週間、それから召集を受けた貴族が自分の村の兵士に装備を準備させて出発するだけでも1週間、到着するまでに1週間、なんてことがざらです。
つまりそれだけ時間的には余裕があるということです。
「軍の予想進路の道中の村にも連絡して、対応しないといけないね」
「できればうちの村の近くまで軍を引き込みたいですが……」
軍というのは大飯ぐらいです。
動かし、戦わせるにはそれだけの食糧が必要です。
人間1日ぐらい食事を抜いても死ぬことはないですが、戦闘となれば最大レベルの運動をさせるわけですから、1日食事を抜くだけでも結構致命的に能力が落ちるという問題があります。
そんな食糧調達ですが、兵士本人が持参する食料はせいぜい2,3日分であり、とても行軍に必要な食糧には足りません。なので、基本は現地調達になります。つまり、道中の村から武力を背景に強制的に出させるわけです。
自分の村と主従関係などがある上位貴族なんかからの命令ならば、渋々ながらトラブルなく応じるでしょうが、そう言う関係でなければ食糧を出せ、なんて強盗以外の何物でもありません。
当然トラブルになりますし、場合によっては現地の村との間で戦争になります。
軍隊のほうから荷駄隊を本拠地から出して補給する手もありますが、手間もかかりますから現地調達が基本になるでしょう。
そうすると、うちの村以上に道中の村は被害を受けるでしょう。特に隣の村なんかは戦いが始まれば占拠されるでしょうから、ボロボロになるのは目に見えています。
かといって、うち以外どの村も大体100人前後の小さな村ばかりです。住民の中には子供もそれなりの割合いますから、500の軍隊と正面から戦うには厳しいものがあるでしょう。
そういったことを考えれば、この地域の男爵を集め、辺境伯領との境で戦って勝つのが一番被害が少なくなります。ですが、農繁期のこの時期に村人を遠方まで移動させるのはどの村でも難しいでしょう。
戦争に勝つという目的だけならば、うちの村の近くまで引き込んで、補給を圧迫しながら戦うのが一番です。
辺境伯領までの道中を焦土戦略出来ればまず負けないでしょう。
ですがこの方法は、隣の村含めた近所の村は大きな被害を受けてしまいます。
背に腹は代えられない状況とはいえ、あまりとりたくない選択ではあります。
「ひとまず周りの村々の代表と話さないわけにはいかないだろう。アーシェ、準備してくれ」
「はーい。お土産はお酒でいいかな」
「それが一番喜ばれるだろうしな」
既に戦争は迫っている状態であり、どうやって戦いを避けるか、ではなくどう戦うか、を考える必要があります。そのため義父は周囲の村の代表を集めるつもりのようです。
周りも不穏な雰囲気を感じているでしょうから集まるまでそう時間はかからないでしょう。
おもてなしの御馳走を用意するために本当は熊狩りにでも行きたいところですが、現状それもできないのがもどかしいです。
ひとまずあるだけの酒を用意し、皆が集まるのを待つことにしましょう。
「ニキータさんも泊っていきますか?」
「そうですね、この辺りの村は私のお得意様ばかりですし、ご挨拶だけさせていただければと」
「ニキータさんは何か、おもてなしのための珍しいものとか持ってきていませんか? 対価はお支払いしますから」
「塩と砂糖程度しかありませんが…… でもこれから物入りでしょう?」
「どうせ買うならニキータさんからぐらいしか伝手がないですし、パーッと使っちゃいますよ」
町に行けばそれなりに取引先はありますが、現状一番近い町が敵の本拠地であり行けないことを考えれば、買うのは行商人であるニキータさんからしかないわけで、ならばさっさと換金できるものは換金してしまうに限るでしょう。
美味しいものを食べて機嫌がよくなることはあっても悪印象は抱かないと思いますし。
幸い交換用の熊の皮はまだ残っているはずですし、ボクはニキータさんの持つ嗜好品を購入することを決めるのでした。
犯人が分かればお礼参りも考えるのでしょうが、現状何もわからないのだから対応しようがありません。
もっとも、日中は、うちは一家4人で基本動くようになりましたし、夜はボクは義兄と寝ることになりました。母と義父は励んでいるとおもわれ、弟か妹のできるのも近いでしょう。
近隣の村に知り合いがいる人に頼んで、互いに連絡を取り合い、俄かに近隣同士の活動が活発になりましたが、今のところ情報はあまり集まっていません。
怪我人3人を抱えて移動していることを考えれば、目撃情報があっていいと思うのですが……
ひとまず毎日剣術の訓練に励み、外出している村の人の畑を確認したり、義兄を揶揄ったりして過ごすしかできないもどかしい日々を送っております。
本当は自分で情報収集したいですが、最有力ターゲットであるボクがその辺フラフラしたら危ないですからね……
村の中なら人目がありますから、外部の人間が入ってきてもすぐにわかりますし。
そんな日々が1週間ちょっと続いたでしょうか。
唐突に馴染みの行商の方が村を訪れました。
「こんな時期に来るのなんて珍しいですね」
「ちょっといろいろ話を小耳にはさんだものでして」
猫耳をピコピコさせている獣人の女性の名前はニキータさん。
毎年うちの村に行商に来てくれる馴染みの方ですが、普段は毎年秋の収穫が終わった頃にいらっしゃいます。
村で売れるものは、ボクが取った熊の皮や母の作った薬草もありますが、メインは余った穀物であり、次が余剰の穀物を使って作った自家製の安酒です。
これらは収穫期が終わった直後が一番量があるので、大体秋に買い付けに来て、代わりに村で得ることが難しいもの、大体金属製品を売ってくれる、というのが通常です。
いつもと違う時期に、しかも普段なら牛が引く荷車と一緒に村にいらっしゃる彼女が今回は身一つで村に来たという所に、いろいろ情報を持ってきているのでは、と推測してしまいます。
「立ち話も何ですし、うちに来ませんか」
「ではお邪魔します」
長い話になるかもしれないと、ボクは彼女を家に連れて帰りました。
「辺境伯が軍を集めていると」
「はい、目標はおそらくこの村だと思われます」
ニキータさんが持ってきた情報は、かなり衝撃的なものでした。
近隣の辺境伯が軍を集めているというものです。
この辺りは最近になって(と言っても歴史的な話であり100年近く前になりますが)開拓された場所なので、村が幾つもあるだけで、纏め役になるような上位貴族、公爵や辺境伯といった貴族はいません。
村を治める村長格の男爵たちが、お互い話し合いながら暮らしている地域です。村の間が広いのでも揉め事はそう起きませんし、起きたら男爵の中でも顔が広い人が仲裁することが多いです。義父もトラブルが起きると結構駆り出されるので、そういった顔役の一人だったりします。
ですが、大陸中央に近づけば当然辺境伯や公爵といった上位貴族はいるわけで、ニキータさんの挙げた辺境伯は、うちの村から一番近い町を治める上位貴族でした。
近いといっても徒歩数日かかる距離ですけどね…… 途中にいくつか村がありますし。
「私が町を出るときにはもう軍を集め始めていました。数はわかりませんが、あそこの辺境伯なら500ぐらいは用意できるでしょう」
「かなり困ったことになったね」
話を聞いた義父が困り顔をしています。
推測の部分も多い話ですが、わざわざニキータさんがうちの村まで持ってきた情報です。正しいと考えた方がいいでしょう。
理由まではわかりませんが、暗殺に失敗したのですぐに戦で殺しに来ようと思っているぐらいにはボクは狙われているようです。
といっても集め始めたばかりみたいですし、辺境伯軍の出陣は通常1月弱、早く見ても半月程度先になるでしょう。各地に散らばっている村の貴族たちから兵士たちを集めるのはそれくらい時間がかかります。召集の通知が到着するだけでも数日から1週間、それから召集を受けた貴族が自分の村の兵士に装備を準備させて出発するだけでも1週間、到着するまでに1週間、なんてことがざらです。
つまりそれだけ時間的には余裕があるということです。
「軍の予想進路の道中の村にも連絡して、対応しないといけないね」
「できればうちの村の近くまで軍を引き込みたいですが……」
軍というのは大飯ぐらいです。
動かし、戦わせるにはそれだけの食糧が必要です。
人間1日ぐらい食事を抜いても死ぬことはないですが、戦闘となれば最大レベルの運動をさせるわけですから、1日食事を抜くだけでも結構致命的に能力が落ちるという問題があります。
そんな食糧調達ですが、兵士本人が持参する食料はせいぜい2,3日分であり、とても行軍に必要な食糧には足りません。なので、基本は現地調達になります。つまり、道中の村から武力を背景に強制的に出させるわけです。
自分の村と主従関係などがある上位貴族なんかからの命令ならば、渋々ながらトラブルなく応じるでしょうが、そう言う関係でなければ食糧を出せ、なんて強盗以外の何物でもありません。
当然トラブルになりますし、場合によっては現地の村との間で戦争になります。
軍隊のほうから荷駄隊を本拠地から出して補給する手もありますが、手間もかかりますから現地調達が基本になるでしょう。
そうすると、うちの村以上に道中の村は被害を受けるでしょう。特に隣の村なんかは戦いが始まれば占拠されるでしょうから、ボロボロになるのは目に見えています。
かといって、うち以外どの村も大体100人前後の小さな村ばかりです。住民の中には子供もそれなりの割合いますから、500の軍隊と正面から戦うには厳しいものがあるでしょう。
そういったことを考えれば、この地域の男爵を集め、辺境伯領との境で戦って勝つのが一番被害が少なくなります。ですが、農繁期のこの時期に村人を遠方まで移動させるのはどの村でも難しいでしょう。
戦争に勝つという目的だけならば、うちの村の近くまで引き込んで、補給を圧迫しながら戦うのが一番です。
辺境伯領までの道中を焦土戦略出来ればまず負けないでしょう。
ですがこの方法は、隣の村含めた近所の村は大きな被害を受けてしまいます。
背に腹は代えられない状況とはいえ、あまりとりたくない選択ではあります。
「ひとまず周りの村々の代表と話さないわけにはいかないだろう。アーシェ、準備してくれ」
「はーい。お土産はお酒でいいかな」
「それが一番喜ばれるだろうしな」
既に戦争は迫っている状態であり、どうやって戦いを避けるか、ではなくどう戦うか、を考える必要があります。そのため義父は周囲の村の代表を集めるつもりのようです。
周りも不穏な雰囲気を感じているでしょうから集まるまでそう時間はかからないでしょう。
おもてなしの御馳走を用意するために本当は熊狩りにでも行きたいところですが、現状それもできないのがもどかしいです。
ひとまずあるだけの酒を用意し、皆が集まるのを待つことにしましょう。
「ニキータさんも泊っていきますか?」
「そうですね、この辺りの村は私のお得意様ばかりですし、ご挨拶だけさせていただければと」
「ニキータさんは何か、おもてなしのための珍しいものとか持ってきていませんか? 対価はお支払いしますから」
「塩と砂糖程度しかありませんが…… でもこれから物入りでしょう?」
「どうせ買うならニキータさんからぐらいしか伝手がないですし、パーッと使っちゃいますよ」
町に行けばそれなりに取引先はありますが、現状一番近い町が敵の本拠地であり行けないことを考えれば、買うのは行商人であるニキータさんからしかないわけで、ならばさっさと換金できるものは換金してしまうに限るでしょう。
美味しいものを食べて機嫌がよくなることはあっても悪印象は抱かないと思いますし。
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