昴の輝く空の下で

ジャンマル

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四十節/めぐりあいの為に

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 あれから何時間だろうかーー失っていた意識が次第に戻り始める。最初は目を開けることすら出来ないほどに苦しいものだったが頭が少しひんやりとしていることに気づき、次第に目を開けていく。そこに居たのは見ず知らずの人物であった。当然この森の中に人がいるなど当初は信じてすらいなかったし、今こうして目が合う瞬間まで疑ってならなかった。

「あの、ここは......?」
「森の施設だよ」
「森の......施設?」
「森っていうのはね。夜空を観測するには街よりかは便利なんだ」

 知っている風の口ぶり。そして夜空の観測、ということはやはりここは昴星について色々と調べている施設らしい。そして彼がその研究を続ける学者、ということだろうか?

「君が来るのは多少は見えていたからね」
「その......見えるんですか?少し先の未来って」
「科学者的には信じたくないんだけどもね。だからこそ研究をしているんだよ」

 科学で証明できないから科学を使って究明を進める。その姿勢からは正しく学者だという気迫が伺える。そして彼はここに来た目的についても未来予知なる力で見えてしまったと言う。

「その見えてしまうって言っているってことは、突発的なんですか?」
「ある程度の仕組みはあるはずだがね。今のところ法則も何も無いよ」

 10年に渡る研究でも何も掴めないというこの現象。本格的にオカルトの領域なのではないかと学者のこの先生は言う。

「さて、聞きたいことはあるかい?」
「この力、みんなにあるんですか?」
「さあ......少なくとも僕が見てきた人にはみんな持っている力ではあったかな」
「それって共通点とかは......?」
「ひとつあるとすればみんなみんな昴星のもっとも輝く日に星を見てしまった、ってことだろうね」

 昴星を直接もっとも輝く日に見た全員が多少なりともこれに似た力を持っている。そう彼は説明しそれが一定の周期では無いものであることも同時に説明した。

「君は今年の夏に最も輝くと聞かされているね?」
「はい」
「それはきっとその話をしたという子の力で見えてしまったものだろう。昴星の輝く日に周期は存在しないんだよ」

 観測できない年、本来はプレイアデスが見えないはずの季節に輝いた年、様々な不可思議な現象が相次いで尚且つこの力を持ってしまう人が多いという。だが同時にーー彼はデメリットがあることもつい最近発見したと言う。
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