戦隊だった俺たちが異世界で敵として戦うことになった件

ジャンマル

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新たな出会い

帝国の野望

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「……何もありませんよ?」
「まあそうだろうな」
「え?」

 迂闊だった。彼を信用したのが。本来であればブラックホール装置を使うはずの合図とともに帝国が倒壊する。慌ててブラックホール装置を使うが効果はない。ダミーなのだ。何故そんなことをするのか?混乱する頭なりに考え考えたが何も無い。いや、一つだけ言えるとしたら……

「あんたがドジル皇帝なのか?」
「これから死ぬ君にそれを知る権利はない」

 あー……理解出来てしまった。俺たちを集めることが出来たのも、ブラックホール怪人を作ることが出来たのも、帝国との戦いが終わらなかったのも。全部はこの人が仕込んだ事だ。金儲けやほかの目的もあったんだろうが色々の事情が絡み合った結果こうなってしまったのだと思いたかった。
 しかし直後にその希望は絶たれる。

「全てはこいつに全てをかけるためだ。まだ知らない世界があるんだと言うんだぜ?……見てみたいだろ?」
「あんたの目的のために利用されたのか」

 全て計画通り。そして異世界に行ったのも恐らくは知っている。そして実際に飛ぶことこそが本来の目的だ。異世界を進行し、自分の手でそれを収める。そうする事で目的を達成なのだろう。この人にとっては。

「あんたいまどんな気持ちだ?ええ?」
「最高に気持ちいいさ。もうすぐそこに新しい世界が待っているんだからな」
「介青やほかのメンバーはーー」
「あいつら?知らねぇ」

 俺たちの失敗はこの男を信じてしまったこと。全く信用できる男じゃなかったのに信じてしまったこと。どうして?という疑問も俺たちは自分が役に立てること、それだけで満足していた。という事だ。
 結局は手のひらの上で踊らされていることに気持ちよくなっていたのだ。

「じゃあなーーメカンジャー」

 目の前に待っているのはーーヒーローとして一番ダメな死だった。だが死んだという感覚はない。自分の中で思ったのはこれはまだ生きているんじゃないか、という事。その何よりの証拠に、俺の聴覚などの五感は生きている。
 施設の爆発とともに俺は意識が飛んだ。そして目が覚めるとーー

「あれ……?」

 見たことの無い天井、といわゆる言われているやつだ。しかしこの空気の匂いは知っている。だとするとここは……死に戻り?死んで異世界転生?そういうのもあるのかなとは思ってたけど……

「目が覚めましたか」
「あぁ……そういう……」

 ここはピトフィニアだ。間違いない。この人はエルプリテだ。戻ってきてしまった……ということはここにもうすぐ焔崎さんが来るのだろうか?ならここにずっといる訳には。

「事情は承知しております。すぐに出ますか?」
「え?」
「ピトフィニア総力を上げて現在兵の育成中です。決戦には間に合うかと」
「そこまで事情を知ってるんですね……」
「占いの結果です」

 この国の占いは当たる。それは現実世界に戻って証明された。時間が無いらしい。介青をなんとかこちら側に引き込めるといいのだが……青の国と和平はできるのだろうか?

「和平については進めております」
「そうなんですね」
「ほかの三つの国を目指して行かなければ行けません」

 話が上手く進みすぎている気がするが……「占いの結果」で全てを済ませてもいいのだろうか……?とはいえやることが他にある訳でもない。全力でこれをやるしかない。
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