俺の兄貴、俺の弟...

日向 ずい

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男同士で飲みに...(都和目線です。)

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 今、俺たちは会社の近くにある飲み屋さんに来ている。
 なぜこんなことなっているかと言うと...。

「都和さん!!今日飲んで帰りましょうよ!!話したいことがあるんです。」
そう言って帰り支度を始める俺に声をかけてきたのは、缶コーヒー片手に持っている上城だった...。
 あー、きっと今日の昼間の事だろう...うーん、どうしようかな...行ったらきっと、こいつ酔いつぶれるまで飲みそうだし...(笑)と言っても、友人の俺が行ってやらないと...。
 暫く自分と葛藤したあとで
「...あー...いいぞ...行ってやっても...。」
と言ってしまった。
 この時の俺は、すっかり忘れていた。今日の朝、尊にご飯を作って待ってるって言われたことを...。
そんな俺に上城は
「...ホントすか!?...うー、めっちゃ俺今幸せっす!!!よ~し、張り切っていきましょうか!!」
と言って俺の腕を引いて会社を出た。

という事があり...今...俺の目の前では、絶賛酔っぱらい中の上城がいる訳だ...。
上城は、お酒を飲みながら
「...都和さん...俺...久我 小春(くが こはる)ちゃんのこと好きなんすよ...。でも、なかなか勇気でなくて...。」
ビールを一口飲みながら上城を見て俺は
「...うーん、とりあえずアプローチが大事だろうし...タイミングを見て話しかけるとかしてみたらどうだ...??...何かあれば、俺も力になるから!(笑)」
と言って上城を慰めた。
 すると上城は、俺を涙目で見て
「...うっ~...さすがは、都和さんっす!!...俺も都和さんみたいな人になれるように頑張ります!!!(泣)」
なんていつものように泣くもんだから、俺は、上城を見て苦笑いしていた。

それから暫くして俺は、上城に
「...おい、上城...お前もうかれこれ2時間ぐらい飲んでるだろ...??いい加減少し休んだらどうだ...?」
と言うと上城は、顔を真っ赤にしながら
「...まだ...そんなに飲んでないっすよ~、ほ~ら、都和さんも、も~っと飲まないと~...うっ...。」
なんて言いながら、気持ち悪くなったのか口を抑えて俯いていた...。
 そんな上城に俺はため息をついて
「...ハァ...全く...上城は...お酒弱いのに、沢山飲むから...仕方ない...すみません!!水いっぱいもらえませんか??」
 弱った上城の隣に行き、背中をさすりながら店員さんにお水を1杯お願いした。
 すぐにお水が来て、俺は上城にお水を渡すと
「...あ~、都和さん...お酒注いでくださったんですね~...ありがとうございま~す...(笑)」
こいつは...水と酒の違いもわからないくらい酔っ払っているのか...全く...仕方ないからそのまま黙って水を飲ませると、上城の身体から力が抜けてぶっ倒れてしまった…。

 「...んっ...ん~っ...ふっ、ふわぁ~。」
「...やっと目を覚ましたか...もうすぐ0時回るぞ...全く...店ももう閉店だから出ていってくれってさ...。もう少しお酒の飲み方考えなよな...ハァ...。」
「...ん??...あっ、ごめん...なさい...もしかして、俺...またやっちゃいましたか...??」
 全く、水飲ませた瞬間急にぶっ倒れたかと思ったら、そのまま目を覚まさないし...仕方ないから起きるまで待ってようと思ったら、案の定約3時間ずっと寝っぱなしだったし...起きたと思ったら、またやっちゃいましたか??って...ハァ...。
「...もしかしなくても、そうだと思え...。とりあえず、店が閉店時間だから外出るぞ...。」
こう言って、俺たちは、店を出た。

「...なんか...ほんとにすみません...眠っちゃった上に奢ってもらっちゃって...。」
上城は、俺にペコペコと頭を下げてくるから俺はからかいを含めながら
「...全く...暫くお前とは飲みに行かないからな...。」
なんて言うと上城は、一気に顔色を変えて、悲しそうな顔で俺を見ると
「...そんな...もう少しお酒の飲み方考えるので...また、飲みに行ってくださいよ...。」
そんな上城が、可愛く見えて頭を撫でようと手を出したら、パシッと上城が俺の手首を掴んで
「...都和さん...今の俺の頭は撫でないで欲しいっす...都和さんの優しさに浸ると大人の男には、なれない気がするから...。」
こいつ一丁前に言うようになったな...と思い、上城を見つめ
「...あっ、悪かった...。」
って一言言うと、手首を離してくれたが、その瞬間に俺は、思い切り上城の頭を撫でてやった。
「...ちょっ...都和さん!?...やめてくださいよ...うっ...とっ...都和さん!!」
なんて言って上城は、涙目で俺を睨んできたから、俺は上城に笑いながら言ってやった。
「...別に...甘やかしているわけじゃなくて、俺が...撫でたいって思ったからやってるだけだし...だから、撫でることはやめない!!(笑)」
そんな俺に、諦めたのか上城は
「...うー、やっぱり都和さんには、適わないっす...(泣)」
なんて他愛のない会話を交わしながら、俺たちは、自分たちの家へと向かって帰っていった。
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