ダメな私と吸血鬼〜我が屋敷へようこそ〜

日向 ずい

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第5章 「悪魔の囁き。」

5話 「ラグルの禁断症状」

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 リビングでひと通り叫んだ一行は、ようやく落ち着きを取り戻し、ソファに腰をかけるとカップを傾けながら、ゆっくりと状況を整理しだした。
「えっと、とりあえず今の状況は...ラグルさんが、いなくなってて...それで俺達は、駆け回って朝から情報を集めていた訳だが、さっきあったラグルさんは...いつもと何ら変わりのない...通常運転だった...。(汗)これは...本当に悪魔の囁きによって、危機的状況にあるのだろうか...???(汗)」
「いや~、どうだろうね...???(汗)でも、あの感じなら大丈夫じゃない???(笑)」
「えっ!??でもでも、俺はラグルさん怒ってるように見えたぞ???(汗)」
「ポワが言ってるのは、通常運転のラグルさんの不機嫌な態度のことだろ??(笑)」
「えへへ、バレた??(笑)」
「こんな時に、冗談はダメだぞ???(汗)」
 侍従達は、口々に言いたい放題言っていて、話の論点がズレそうだったため、慌ててエピーヌが口を挟んだ。
「もう!!!違うでしょ????(汗)ラグルは、悪魔の囁きにかかっているのよ!!!(汗)私は、ラグルが野生の吸血鬼になっているところをこの目で見たのよ!!!(怒)」
 エピーヌの騒ぐ姿と声にその場にいた魔物たちは、目を丸くしてエピーヌを見つめていた。
 そんなエピーヌの様子にポチが、慌てて声をかけた。
「いや、それは俺も見たから分かるけど...。でも、さっきのあの現場を作ったのがラグルという保証は...どこにも無い...。(汗)」
「いいえ、私はこの目で見たの!!!!!(怒)」
 エピーヌの興奮気味な態度にみんなそれ以上声を発することが出来ず、黙りこんでしまった。
 そんな様子にエピーヌは、ハッとして口をつぐみ慌てた様子で頭を下げた。
「ごっ...ごめんなさい!!!(汗)でも、ほんとに見たの...。信じて...??(汗)」
 エピーヌの様子に侍従たちは、周りの様子を伺い、やがて頷き合うとエピーヌに明るい声色で話し出した。
「分かった、エピーヌの頼みだ!!俺達は、エピーヌを信じるよ!!!(笑)」
「わぁー!!!ありがとう!!!!(笑)さすが、ラグルの屋敷の侍従達ね!!!(笑)」
 エピーヌは、魔物たちの笑顔につられて微笑むと、再びソファに腰を下ろした。
 その瞬間...リビングのドアが勢いよく開いたと思ったら、呼吸を荒らげてラボンとニーソンが慌ただしく部屋に入ってきた。
「みんな...遅くなってごめん...。(汗)有力な情報が手に入ったんだ!!」
「俺もだ...。さっきポチと向かった屋敷をポチとエピーヌを先に帰らせたあとで、少し屋敷内を探索していたんだが、やっぱり...思った通りだった。」
 こう言って、ソファに腰を下ろそうとした二人に対して、侍従とエピーヌは声を揃えて、こういった。
『ラグルが...帰ってきた。(汗)』
 この言葉に目の前のラボンとニーソンは、目を丸くして状況を理解するために一呼吸置くと...いつぞやの侍従達のように、パニックに陥った。
「なんで???だって...えっ!????悪魔の囁きで、ラグルは...。(汗)」
「そうだ、悪魔の囁きによって...。いや、そう!それだよ!!!...それについての有力な情報が手に入ったんだ。みんなは、さっきラグルさんが屋敷に帰ってきたと言っていたけど...。その時のラグルさんは、どんな様子だった???(汗)」
 ニーソンは驚いていたが、その横にいるラボンは、焦った顔をして、こう問いただした。
 ラボンの様子に代表してポチが口を開いた。
「いや、それがどうやらいつもと同じ感じて、『俺を見てなんでそんなに驚いているんだ???(怒)俺は、お前達に驚かれるようなことをした覚えはない。』と言って...自室に帰っていったらしいんだ...。(汗)」
 ポチの言葉に安心したようにため息をつくと、ラボンはゆっくりと口を開いた。
「それは良かった...。実はね、悪魔の囁きには、禁断症状が出る時間が決まっているらしいんだ...。その時間以外は、いつも通りの振る舞いを当人はするらしい...。でも、禁断症状の時間に入ると、理性を失ったそのものは、何をしでかすかわからないらしいんだ...。(汗)下手をすれば、この屋敷も破壊しかねないとのことだ...。(汗)期間は...3日に1回のペースで来るそうだ...。(汗)エピーヌの話だと、昨日1回禁断症状が現れているから...あと二日後に禁断症状が当人のラグルさん現れると予想ができる...。(汗)それまでには、なんとしても解決しないといけない!!(汗)頼む...みんな力を貸して欲しい!!(汗)」
 こう言うと頭を下げたラボンに、周りのみんなは、ため息をついていた。
「そんなの...昨日あたりにも言ったが、いちいち頼むような事でもないだろう???」
 「そうよ!!!私たちも、ラグルが必要なんだから!!!!(笑)」
 みんな口々にこう言うと、ソファを立ち上がりラボンの周りを囲み、ニコッと微笑みかけた。
「エピーヌ、ニーソンさん...みんなありがとう!!(嬉)...よし、そうと決まれば...作戦会議だ。」
『おー!!!』
 こうして...約2日後のラグルの禁断症状発生までに事を解決するため、それぞれが動き出すのだった。
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