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第5章 「本当の目的と真実。」
「全ての終わりに...ありがと。」
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「ボン...おい、ボン???起きろ!!!」
「.....っ、ん???」
「やっと気がついた...。お前が部屋で倒れているってマオちゃんから言われて、来てみれば...まるで、死んだようにぴくりとも動かないから、本当に死んでるんじゃないのか!!!って、みんなで大騒ぎしていたんだぞ???」
ボンが目を覚ましたのは、さっきと何も変わらないマオちゃんの屋敷の中だった。
唯一違ったのは、自身の目の前にいたのがボンを涙目で見つめる顔面ドアップのルグであったことだ。
更に、自分と話していたはずの実の父親であるマオちゃんが、何処にもいないことであった。
ボンは必死でマオちゃんを探したが、部屋の何処を見てもマオちゃんの姿は無く、ボンはため息交じりに小さく独り言を呟いたのだった。
「はぁ、ったく....あの親父....。まぁ、でも、感謝してるよ。ありがと。俺の大切なルグさんと、屋敷の仲間を守ってくれて...。」
このボンの独り言は、聞こえていなかったようで、ルグは背後に立つ屋敷の仲間にボンが意識を取り戻したと、五月蠅くわめいていた。
そのころ魔王はというと....
「やぁねぇ~、最近の魔界は空気が悪すぎて気分もメイクも最悪よ...。あ~ぁ、というよりも、私の息子...いつの間にあんなに大きくなったのかしら???まぁ、近いうちにまた人間界にでも、遊びにいきましょ!」
「あの~、それで魔王様???これから、一体どうなさるおつもりですか???魔法使いが消えた今、この世界を守っていく人がいないのですが...。」
魔王ののんびりした口調に、背後に構えていた低級魔族が、遠慮がちにこう声を掛けた。
そんな低級魔族の声に、一瞬ぴくっと反応した魔王だったが、ふぅっと息を吐くと、さっきよりも明るい口調で、こう告げたのだった。
「そんなの知らないわよ!!!!他に仕事できそうな魔族に頼めばいいでしょ???私はぜ~ったいに、やらないんだから!!!!」
「あっ、魔王様!!!!お待ち下さい!!!!!一億年前から、あなたがこの国を治めるのにふさわしいと言われてきたのですよ???こんなに指示される方は、魔王様のほかにはいません!!!!ですから...!!!!って、聞いているんですか????」
「うるさいわねぇ~。聞け聞け言われて、そんなの聞くはず無いじゃ無いのよ!!!!!私は何度言われたって、イエスとは言わないわ...!!!!」
低級魔族は、逃げ足の速い魔王の後を追って、必死に次世代の統治者にと魔王を追いかけまわすのだった。
だが、そんな低級魔族の行動に、半分迷惑そうにしながらも、どこか楽しんでいる魔王がいることも事実なのであった。
そんなこんなで、時は過ぎ....あの一戦があってから、一ヶ月ほど経ったある日...。
「あの~、日下部さん???今でシュチュエーション何本目ですか??俺...いい加減休みたいんですが....。(汗)」
「う~んと、今で19個目だから....とりあえず、あと31シュチュエーションよろしくね???」
「あと31...???....駄目だ、俺はもう死にそうだ...。」
賑わっている日下部の部屋で行われていたのは、いつぞやと同じBLのシュチュエーション描き大会であった。
日下部は、さっきから顔が引きつっているルグに、にんまりとした笑みを向けて、容赦なく指示を出していた。
また、それをじっと見つめる屋敷の仲間が、自分も被害の巻き添えを食らわないように、必死で日下部から目を背けていたのは、また別の話である。
そうして、やっとシュチュエーションが半分まで終わったとき、休憩と題して人間界のカフェに向かうことになったのだった。
カフェに着くと、いつもの声でウエイターであるボンが、出迎えてくれた。
「いらっしゃいま....あれ???ルグさん達じゃないですか!!!!どうしたんですか???こんな時間に....あ~、なるほど...。とりあえず、店内へどうぞ。」
こう言ったボンは、目の前で緊張気味に微笑みを向けている日下部の隣に立つと、小声で
「....あの、ルグさんをあまりいじめないで下さいね???....それと.....」
ボンの少し言葉に詰まった様子から日下部は、ボンの方をちらっと顔だけ向けると
「....ん??ボンさん???」
と声をかけ、ボンに話の続きを促したのだった。
そんな日下部に頬を赤らめながら、一言こういうと、そのまま店の店長らしき人に呼ばれて、ボンは店の奥へと消えていった。
「....その....ルグさんの相手欲しいときは、俺に言ってください...!!!...っ!!!(照)」
「...。」
このボンの言葉に、目のまん丸くしていた日下部だったが、何かを思いつくと、クスリとひとりで微笑みを浮かべたのだった。
そうして各自注文を終え、あの時のようにグラスに入った水を飲んでいると...店のドアが勢いよく開く音がして、ある一人の男性が、ルグ達の席に近づいていったのだ。
ルグ達の真ん前まで来ると、男は丁寧にお辞儀をしてこう口にした。
「...先日はどうも。....私のこと覚えているかしら~??とうとう人間界に視察という名目で遊びに来ちゃったわ!!!!」
『........。』
『えっ、マオちゃん!!!!!!!!!』
「そうよ~、今は魔王兼、あの世界の統治者だけどね???」
さっきまで紳士を振る舞っていた人が、いきなり変なしゃべり方をするのだ。
しかも、一ヶ月前に聞き覚えのある、あの独特の言葉遣いで....あまりの衝撃に、ルグ達は口をあんぐりと開けて、話の状況を理解するのに必死だった。
だが、マオちゃんの声を聞き、実際に顔を見た途端、ルグ達は大きな声で同じ台詞を吐いたのだった。
そんなルグ達に嬉しそうな表情を向けるマオちゃんは、にっこりと微笑みを維持したまま、日下部に席を詰めるよう促しトスんと着席したのだった。
「マオちゃん、ほんとに人間界に来てくれたのね???これで沢山BLの話が出来るわね!!!!」
「あら~、日下部ちゃんは変わってないのね~。いいわね~、しましょう???(笑)しましょ??」
日下部は、魔王に嬉しそうな笑みを向けて、共通話が出来ると喜んでいた。
「魔王さん???...視察とか、統治者とか....まさかとは思うのですが....その~、魔界の...王様に成られたって事で間違いないですか???」
日下部とマオちゃんとの話に遠慮がちに釘を刺したルグは、魔王の方をむきながら、言いにくそうに口を開いた。
そんなルグに、平然とした顔でこくりと頷いたマオちゃんに、そこにいた魔族はみんな目をまん丸くしていた。
その様子を不思議に思った日下部は、何気なく口から質問を零していた。
「あの...王様ってそんなに凄いの...????」
「...すごいに決まっている。世界の全てが自分の思うがままに出来るのが、王様だ。当然、俺の....ごめん。今のは、忘れて。はい、みんなの注文した品...以上でお間違いないですか???ないですよね。...では、どうぞ、ごゆっくり。」
「....今のってボンだよね??なんか雰囲気違うくなかった???」
「....うん、僕もそれは思った...。なんか口調も違ったし...。」
屋敷の仲間に、ボンの本性がばれるのは、この日からそう月日が経たないころなのである。
気まずそうにカウンターに戻っていったボンは、ワーワー騒ぐシェアハウスの仲間たち、そしてそれを楽しそうに見つめる実の父親に向けて、にっこりと微笑みを浮かべていたのは、カフェの店長以外いないのである。
「俺も....ここでの仕事をとっとときりやめて....やっと再会できた、実の父親である魔王様の元に帰らないとな...。(笑)...これから、楽しくなりそうだな。(笑)」
またこう密かに、計画を立てているボンがいることも、今の穏やかなひとときの中では、誰も知らないのである。
END
「.....っ、ん???」
「やっと気がついた...。お前が部屋で倒れているってマオちゃんから言われて、来てみれば...まるで、死んだようにぴくりとも動かないから、本当に死んでるんじゃないのか!!!って、みんなで大騒ぎしていたんだぞ???」
ボンが目を覚ましたのは、さっきと何も変わらないマオちゃんの屋敷の中だった。
唯一違ったのは、自身の目の前にいたのがボンを涙目で見つめる顔面ドアップのルグであったことだ。
更に、自分と話していたはずの実の父親であるマオちゃんが、何処にもいないことであった。
ボンは必死でマオちゃんを探したが、部屋の何処を見てもマオちゃんの姿は無く、ボンはため息交じりに小さく独り言を呟いたのだった。
「はぁ、ったく....あの親父....。まぁ、でも、感謝してるよ。ありがと。俺の大切なルグさんと、屋敷の仲間を守ってくれて...。」
このボンの独り言は、聞こえていなかったようで、ルグは背後に立つ屋敷の仲間にボンが意識を取り戻したと、五月蠅くわめいていた。
そのころ魔王はというと....
「やぁねぇ~、最近の魔界は空気が悪すぎて気分もメイクも最悪よ...。あ~ぁ、というよりも、私の息子...いつの間にあんなに大きくなったのかしら???まぁ、近いうちにまた人間界にでも、遊びにいきましょ!」
「あの~、それで魔王様???これから、一体どうなさるおつもりですか???魔法使いが消えた今、この世界を守っていく人がいないのですが...。」
魔王ののんびりした口調に、背後に構えていた低級魔族が、遠慮がちにこう声を掛けた。
そんな低級魔族の声に、一瞬ぴくっと反応した魔王だったが、ふぅっと息を吐くと、さっきよりも明るい口調で、こう告げたのだった。
「そんなの知らないわよ!!!!他に仕事できそうな魔族に頼めばいいでしょ???私はぜ~ったいに、やらないんだから!!!!」
「あっ、魔王様!!!!お待ち下さい!!!!!一億年前から、あなたがこの国を治めるのにふさわしいと言われてきたのですよ???こんなに指示される方は、魔王様のほかにはいません!!!!ですから...!!!!って、聞いているんですか????」
「うるさいわねぇ~。聞け聞け言われて、そんなの聞くはず無いじゃ無いのよ!!!!!私は何度言われたって、イエスとは言わないわ...!!!!」
低級魔族は、逃げ足の速い魔王の後を追って、必死に次世代の統治者にと魔王を追いかけまわすのだった。
だが、そんな低級魔族の行動に、半分迷惑そうにしながらも、どこか楽しんでいる魔王がいることも事実なのであった。
そんなこんなで、時は過ぎ....あの一戦があってから、一ヶ月ほど経ったある日...。
「あの~、日下部さん???今でシュチュエーション何本目ですか??俺...いい加減休みたいんですが....。(汗)」
「う~んと、今で19個目だから....とりあえず、あと31シュチュエーションよろしくね???」
「あと31...???....駄目だ、俺はもう死にそうだ...。」
賑わっている日下部の部屋で行われていたのは、いつぞやと同じBLのシュチュエーション描き大会であった。
日下部は、さっきから顔が引きつっているルグに、にんまりとした笑みを向けて、容赦なく指示を出していた。
また、それをじっと見つめる屋敷の仲間が、自分も被害の巻き添えを食らわないように、必死で日下部から目を背けていたのは、また別の話である。
そうして、やっとシュチュエーションが半分まで終わったとき、休憩と題して人間界のカフェに向かうことになったのだった。
カフェに着くと、いつもの声でウエイターであるボンが、出迎えてくれた。
「いらっしゃいま....あれ???ルグさん達じゃないですか!!!!どうしたんですか???こんな時間に....あ~、なるほど...。とりあえず、店内へどうぞ。」
こう言ったボンは、目の前で緊張気味に微笑みを向けている日下部の隣に立つと、小声で
「....あの、ルグさんをあまりいじめないで下さいね???....それと.....」
ボンの少し言葉に詰まった様子から日下部は、ボンの方をちらっと顔だけ向けると
「....ん??ボンさん???」
と声をかけ、ボンに話の続きを促したのだった。
そんな日下部に頬を赤らめながら、一言こういうと、そのまま店の店長らしき人に呼ばれて、ボンは店の奥へと消えていった。
「....その....ルグさんの相手欲しいときは、俺に言ってください...!!!...っ!!!(照)」
「...。」
このボンの言葉に、目のまん丸くしていた日下部だったが、何かを思いつくと、クスリとひとりで微笑みを浮かべたのだった。
そうして各自注文を終え、あの時のようにグラスに入った水を飲んでいると...店のドアが勢いよく開く音がして、ある一人の男性が、ルグ達の席に近づいていったのだ。
ルグ達の真ん前まで来ると、男は丁寧にお辞儀をしてこう口にした。
「...先日はどうも。....私のこと覚えているかしら~??とうとう人間界に視察という名目で遊びに来ちゃったわ!!!!」
『........。』
『えっ、マオちゃん!!!!!!!!!』
「そうよ~、今は魔王兼、あの世界の統治者だけどね???」
さっきまで紳士を振る舞っていた人が、いきなり変なしゃべり方をするのだ。
しかも、一ヶ月前に聞き覚えのある、あの独特の言葉遣いで....あまりの衝撃に、ルグ達は口をあんぐりと開けて、話の状況を理解するのに必死だった。
だが、マオちゃんの声を聞き、実際に顔を見た途端、ルグ達は大きな声で同じ台詞を吐いたのだった。
そんなルグ達に嬉しそうな表情を向けるマオちゃんは、にっこりと微笑みを維持したまま、日下部に席を詰めるよう促しトスんと着席したのだった。
「マオちゃん、ほんとに人間界に来てくれたのね???これで沢山BLの話が出来るわね!!!!」
「あら~、日下部ちゃんは変わってないのね~。いいわね~、しましょう???(笑)しましょ??」
日下部は、魔王に嬉しそうな笑みを向けて、共通話が出来ると喜んでいた。
「魔王さん???...視察とか、統治者とか....まさかとは思うのですが....その~、魔界の...王様に成られたって事で間違いないですか???」
日下部とマオちゃんとの話に遠慮がちに釘を刺したルグは、魔王の方をむきながら、言いにくそうに口を開いた。
そんなルグに、平然とした顔でこくりと頷いたマオちゃんに、そこにいた魔族はみんな目をまん丸くしていた。
その様子を不思議に思った日下部は、何気なく口から質問を零していた。
「あの...王様ってそんなに凄いの...????」
「...すごいに決まっている。世界の全てが自分の思うがままに出来るのが、王様だ。当然、俺の....ごめん。今のは、忘れて。はい、みんなの注文した品...以上でお間違いないですか???ないですよね。...では、どうぞ、ごゆっくり。」
「....今のってボンだよね??なんか雰囲気違うくなかった???」
「....うん、僕もそれは思った...。なんか口調も違ったし...。」
屋敷の仲間に、ボンの本性がばれるのは、この日からそう月日が経たないころなのである。
気まずそうにカウンターに戻っていったボンは、ワーワー騒ぐシェアハウスの仲間たち、そしてそれを楽しそうに見つめる実の父親に向けて、にっこりと微笑みを浮かべていたのは、カフェの店長以外いないのである。
「俺も....ここでの仕事をとっとときりやめて....やっと再会できた、実の父親である魔王様の元に帰らないとな...。(笑)...これから、楽しくなりそうだな。(笑)」
またこう密かに、計画を立てているボンがいることも、今の穏やかなひとときの中では、誰も知らないのである。
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