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第一章 祓い師
【参】ー3
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「そういう問題じゃない。兎に角駄目だ……何か……」
――良くない感じがする。
その時、突き上げるような揺れがふたりを襲った。
しゃがんだ床に両手を突いて身体を支える。思ったよりも長い揺れだ。
十秒以上経った頃漸くそれは収まり静けさが戻ってから晴明は上体を起こして言う。
「震源はこの辺りでしょうか……」
「そうだな。間違いなくここだ」
断言する騰蛇を見ると、彼の視線は真下に向けられていた。そして続ける。
「揺れたのはココだけだ、晴明。下で何かが動いたんだ!」
動いたという表現に晴明は固まった。
「……何か分かりますか?」
「いや、そこまでは分からない。分かるのは一人じゃ危険だってことだ」
たった今その危険性を身体で感じたばかりのため、晴明は大丈夫という言葉を呑み込んだ。例え一人だったとしても地下に下りて対処しただろうが、心配して離れようとしない騰蛇に何を言っても聞かないことは分かっていた。
床の扉を持ち上げて開くと案の定地下へと続く細い階段が現れた。
晴明は騰蛇を身体に巻き付けたまま小型の懐中電灯を手に下りていく。
地下だからか、それともここにいるであろう何かのせいなのか、空気がひんやりとしていて潜れば潜るほど冷気が肌を刺す。
階段を下り切った先は真っ暗で、懐中電灯と騰蛇の身体を纏う炎だけが頼りだ。
建物の大きさからして何かの施設だったようだが、普通の施設がこんな地下を一体何に使っていたのか……。
「まるで異空間だな。何かが巣くっていてもおかしくないぞ」
騰蛇の言葉には答えなかったが、晴明も同じことを考えていた。
依頼主からは以前の建物についての用途を詳しく聞いていたわけではない。聞く以前に依頼主もはっきりとは知らない様子だったからだ。
大方安く出ていた物件を適当な内見だけで購入したのだろう。どうせ取り壊すことになるのだからと考えがずさんになったのだ。
――良くない感じがする。
その時、突き上げるような揺れがふたりを襲った。
しゃがんだ床に両手を突いて身体を支える。思ったよりも長い揺れだ。
十秒以上経った頃漸くそれは収まり静けさが戻ってから晴明は上体を起こして言う。
「震源はこの辺りでしょうか……」
「そうだな。間違いなくここだ」
断言する騰蛇を見ると、彼の視線は真下に向けられていた。そして続ける。
「揺れたのはココだけだ、晴明。下で何かが動いたんだ!」
動いたという表現に晴明は固まった。
「……何か分かりますか?」
「いや、そこまでは分からない。分かるのは一人じゃ危険だってことだ」
たった今その危険性を身体で感じたばかりのため、晴明は大丈夫という言葉を呑み込んだ。例え一人だったとしても地下に下りて対処しただろうが、心配して離れようとしない騰蛇に何を言っても聞かないことは分かっていた。
床の扉を持ち上げて開くと案の定地下へと続く細い階段が現れた。
晴明は騰蛇を身体に巻き付けたまま小型の懐中電灯を手に下りていく。
地下だからか、それともここにいるであろう何かのせいなのか、空気がひんやりとしていて潜れば潜るほど冷気が肌を刺す。
階段を下り切った先は真っ暗で、懐中電灯と騰蛇の身体を纏う炎だけが頼りだ。
建物の大きさからして何かの施設だったようだが、普通の施設がこんな地下を一体何に使っていたのか……。
「まるで異空間だな。何かが巣くっていてもおかしくないぞ」
騰蛇の言葉には答えなかったが、晴明も同じことを考えていた。
依頼主からは以前の建物についての用途を詳しく聞いていたわけではない。聞く以前に依頼主もはっきりとは知らない様子だったからだ。
大方安く出ていた物件を適当な内見だけで購入したのだろう。どうせ取り壊すことになるのだからと考えがずさんになったのだ。
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