2人

名も知らぬ素人

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過ち

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ユウイチ「アキラ、お前は最高の相棒だ」

「当たり前だろ、俺達は最高のコンビだ」とボクは答えてユウイチと肩を組んだ

サッカー部の、名コンビとして、女子達の人気が凄いボク達

どちらも、毎日、女子達の告白が絶えなかった

放課後、告白してきた女子を酷い言葉で振るユウイチ

ボクは、そんなユウイチに「もっと、女子に優しくしてやれよ」と注意した

それに対しユウイチは「少しでも期待させる方が酷いだろ」と反論した

ユウイチ「それに、俺、実は彼女いるんだわ」

アキラ「な、なんだよ、俺に秘密なんて水臭いじゃねえか」

その後

部室に、ユウイチが忘れたユニホームが置いてあるのを見つけた

ユウイチの汗の匂い

ゴクリと唾を飲み込んだ

誰も居ない部室

息が荒くなり、我慢できず、ユニホームに顔を埋める

アキラ「ユウイチ、ユウイチ、ユウイチ」

ボクは、ユウイチの名前を口にしていた

ユニホームは、そのまま置いて行く訳にはいかず、帰る途中ユウイチの家に届けた

だが、これが大きな間違いだった

次の朝、教室に行くと、みんなの視線が、ボクに集まった

ボクは、その異様な光景に戸惑いながらも「お、おはよう」と自分の机に着いた

クラス全員が、ヒソヒソと喋っている

そこにユウイチが登校してきた

そしてユウイチは挨拶もなしに「ちょっと来い」とボクの襟を掴んで、人気(ひとけ)の無い所まで引っ張って行った

そしてボクは、ユウイチに壁ドンされ「これは、なんだ」とスマホを、見せられた

そこには、昨日のボクの部室での行動が映されていた

ボクは、必死に言い訳を考えた、だがパニックで頭が真っ白になり、言い訳を考えるどころではない

只々、時間が過ぎ、ユウイチが、この状況を流してくれる事ばかり考えていた

時間が過ぎ、ユウイチが「もういい」と諦めて、教室に戻る

教室に戻ると、クラスでは、ボク達への憶測が飛び交っていた

部活でも、他の部員達の好奇の目に晒された

ユウイチがユニホームではなく、体育着を着ていた

そして、ボクに聞こえる様にワザと大声で「あんな気持ち悪いモノ、着れる訳ないよな」

ボクは、消えてしまいたくなった

それは、プレイにも影響し散々なものだった

元はと言えば、ボクが悪い事なのだが、もう取り返しがつかない

日に日に状況は悪くなるばかり、精神的に追い詰められたボクは、引きこもってしまった

引きこもって、3日位経った頃、スマホにユウイチからメールが届く



メール内容

俺の事を思っての事だったんだな。そんなに俺の事を思ってくれていたなんて。

みんなの前だったし。

気持ち悪いって言った事を謝る。だから、お前に直に会いたい

時間と場所は、明日夜9時、町に有る展望台に来て欲しい。

俺も、お前の事を思っている。

お前の気持ちに答えたい。だから、できるだけ、女の子みたいな可愛い格好がいいな




ボクは、そのメールに、なんの疑いもなく、メールの通りの格好で、指定された場所へ向かった













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