たんぽぽ 信一・維士

みー

文字の大きさ
24 / 46
信一 人気下落

2011年 5月 日曜日 夜 維士

しおりを挟む
2011年 5月日曜日 維士

 信ちゃんのおばあさんに、4年ぶりに、会った。
 小さくなっていた、まるで別の人に見えた。
 考えて、いかなかった、移動中、弱くなって信ちゃんの家に、おばあさんいる事は聞いたが、変わった姿を想像しなかった事を悔やんだ、老いと病いは、そういう事なのだろう。

 盛岡にいる、お母さんに会いたい、と一人暮らしをして、初めて思った、年をとっているだろうか、心配になった。
 
 信ちゃんのおばあさんに、僕が軽い気持ちで、会いに来るのは何か違う、来るべきではなかったのか考えたが、来てしまったので、僕の誠意をみせようと、まず絵を差し出した。
 僕が知っている、おばあさんを描いた。
この1年間、描き終わった絵を見返す事はなかったが、おばあさんの為に描いた絵は、何度も見た。
 
 おばあさんは絵を、喜んでくれた。
信ちゃんは4年ぶりに会って、僕以上に動揺したと思う、
2人を見ていると、来て良かったと思う、信ちゃんの仕事の悩み、初めて知った、毎日苦しかっと思う、僕ではわからな事をおばあさんが、全部受け止めていた。
 僕にも、助言をくれた。(自分で絵を売らない事) 忘れないように書いた貼っておこう。
 信ちゃんは、考え事していて、聞いていなかったが、昼ごはんの後、僕はおばあさんと色々お話をした。
 
 僕の絵の話を、軽く話した、小学3年生の頃から、パソコンで絵を描き続けている事、高校生の時から、インターネットのオークションに、絵を出している事、ひと月前初めて個展を開いた事を教えてた。ニコニコして、おばあさんは、聞いてくれた。
おばあさんの事を思い、描いた絵を説明した。(自分が、描いた絵を説明するのは初めての事だったので、うまく伝えられるか、不安だった)

「たんぽぽは、僕の小学1年から6年までの、道標でした。学校に通う、道なりにありました。行く時は、励ましてくれて、帰り道では、僕の代わりでした。
 地面に、這いつくばって、笑顔とか、泣いていたりとか、色々な表情が見えました。
あまり楽しい小学校時代ではなかったですが、たんぽぽに守られていたと、思います。
信ちゃんのおばさんに初めて、会った時、(たんぽの精だ)と思いびっくりしました。上手く伝える事できず、もどかしいですが、偉大だと言うことです、僕の気持ちです」

「ありがとう」と、おばあさんが言ってくれた。

 信ちゃんがおばあさんに、休むよう促し、僕は信ちゃんの母さんと一緒に、散歩した。
 母さんの口から、信ちゃんとは、もう一生会えないと思っていた、と聞いた時、
辛かった、この言葉を言わせるまでの、信ちゃんと母さんの関係の歪が辛かった。
 僕が、何かを言えるはずもない、
2階にいる僕達に気を遣い、一緒の席に来ない、信ちゃんも母さんを呼ばない、。
(ふっと、いずれ、僕が母さんの立場に、なるのかぁ、、、怖い、と思った)

 信ちゃんの母さんだから、ではなく、こんな茨の道を歩いてきた、この人を知りたいと思った。次の約束をした。

(盛岡のお母さんにも会いに行こうと決めた)


 僕は東京に寄らないで、借りている家に帰ることにした、信ちゃんも、特に引き留めなかった。信ちゃんと僕の事、僕と盛岡のお母さんの事、考えよう、
 
2週間後の信ちゃん実家は、母さんの話が聞きたいなぁと、思った。

家に着いて
(近いうちに、日帰りで盛岡に行きます。
お母さんの、仕事の休みの日、教えて 維士)
と、メールを送信して、直ぐ寝てしまった。

次の日の朝、携帯を見たら、メールの返信が2件あった
 盛岡のお母さんから(木曜日休みです、待っている)と、信ちゃんから(おやすみ)

 お母さんに昨日の夜、休みの日を聞き、日帰りで帰るとメールした、信ちゃんには、着いた事と、もう寝る事をメールしていた。

(木曜日に帰る 維士)と、お母さんにメールした。少し楽しみになった。

9時になった。いつもより早いが、大ちゃんが来た。

「2日も、いないから、寂しかったよ、で、どうだった」と笑いながら言った。

「1日半だよ、うぅん、おばあさん小さくなっていた、、僕が描いた絵、喜んでくれたよ、2週間後、僕一人で行く、チューリップ20本くらい持って行きたいけど、大丈夫かなぁ」

「当日の朝、とってやるよ、」

「大ちゃん、大変だから、前の日でいいよ」

「東京に寄らないだろう、当日が1番綺麗だ、20本でいいのか」

「ありがとう、20本でも、折らないで、もっていけるか、不安だよぉ」と、僕が言ったら

「一緒に行こうか」って

「えっ、それは変」って苦笑いが出てしまった。

「そうか」と、ガッカリしていた。

一応、伝えようと、
「木曜日に、お母さんに会いに、盛岡に日帰りで行ってくる。もう4年お母さんに会ってないんだ、実家って言っても、2年前にアパートを、変わって、まだ見てないんだ」と、僕が言うと

「そこなら、俺も、一緒にいいだろ。イシとお母さんの邪魔はしない、どこか一人で観光してるよ、気分転換に、何処行きたかったんだ」と、

「うん、邪魔しないならいいよ」と僕が言ったら、大ちゃん、凄く喜んでいた。

 おばあさんに会った次の日から、信ちゃんは忙しそうだ、夜10時ごろ(もう寝る、おやすみ)と僕がメールすらと、日付けが変わってから(おやすみ)と、信ちゃんのメールを、朝起きてから見ている日が、続いている。
 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

屈辱と愛情

守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。

罪悪と愛情

暦海
恋愛
 地元の家電メーカー・天の香具山に勤務する20代後半の男性・古城真織は幼い頃に両親を亡くし、それ以降は父方の祖父母に預けられ日々を過ごしてきた。  だけど、祖父母は両親の残した遺産を目当てに真織を引き取ったに過ぎず、真織のことは最低限の衣食を与えるだけでそれ以外は基本的に放置。祖父母が自身を疎ましく思っていることを知っていた真織は、高校卒業と共に就職し祖父母の元を離れる。業務上などの必要なやり取り以外では基本的に人と関わらないので友人のような存在もいない真織だったが、どうしてかそんな彼に積極的に接する後輩が一人。その後輩とは、頗る優秀かつ息を呑むほどの美少女である降宮蒔乃で――

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

処理中です...