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六章
63話
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イエンに聞こえたのは、物凄い爆発音。
揺れる視界で見えたのは、ガラガラと音を立てて崩される城の上部だった。
「ジェーン、デューガは!?」
「あいつも……私達の旅についてくるさ……」
「本当!?」
「幽霊になってな……!」
ジェーンの言葉に、イエンは泣きそうな顔をした。
「ガーディ殿は……巻き込ま……」
「……大丈夫です。います」
ツカサが心配して振り返ると、きちんと冷たい表情のままのガーディがいた。
「それならよかった……自爆スイッチを押したのか……?」
「……そのようです」
「小型模型でこの威力か……上層部で爆発したからよかったものの、土台部分で起動したら、城一つ壊れる威力はあったな……」
「……自分達が爆発したら、国が消えるのも脅しじゃなさそうですね……」
ツカサとガーディは、イエンに聞こえない程度の声で会話を始めていた。
ジェーンは廃墟の城の螺旋階段をくだりながら、こちらも小さく呟く。
「私は……誰の心も癒せなかったか……」
「泣くなって」
イエンにだけ聞こえた悔しさ溢れた言葉を拾うイエン。
「泣いてなんか……いや、泣いてるか……」
ジェーンは気を取り直し、自分の城ということもあり先頭を走る。
地下にいるミナウィンとモモに合流するべく、前へと進み続ける。
冷たい風がイエン達よりも早く螺旋階段を吹き抜けていくのであった。
揺れる視界で見えたのは、ガラガラと音を立てて崩される城の上部だった。
「ジェーン、デューガは!?」
「あいつも……私達の旅についてくるさ……」
「本当!?」
「幽霊になってな……!」
ジェーンの言葉に、イエンは泣きそうな顔をした。
「ガーディ殿は……巻き込ま……」
「……大丈夫です。います」
ツカサが心配して振り返ると、きちんと冷たい表情のままのガーディがいた。
「それならよかった……自爆スイッチを押したのか……?」
「……そのようです」
「小型模型でこの威力か……上層部で爆発したからよかったものの、土台部分で起動したら、城一つ壊れる威力はあったな……」
「……自分達が爆発したら、国が消えるのも脅しじゃなさそうですね……」
ツカサとガーディは、イエンに聞こえない程度の声で会話を始めていた。
ジェーンは廃墟の城の螺旋階段をくだりながら、こちらも小さく呟く。
「私は……誰の心も癒せなかったか……」
「泣くなって」
イエンにだけ聞こえた悔しさ溢れた言葉を拾うイエン。
「泣いてなんか……いや、泣いてるか……」
ジェーンは気を取り直し、自分の城ということもあり先頭を走る。
地下にいるミナウィンとモモに合流するべく、前へと進み続ける。
冷たい風がイエン達よりも早く螺旋階段を吹き抜けていくのであった。
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