男装王女はくじけない

お豆腐大好き

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プロローグ

男装王女は逃げたくない

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不快な音と、聞き覚えのあるその声に、
ゆっくりと目を開けると、そこには金色の長い髪をなびかせ、杖を構えるユリファラ姉様と、いつもは2つにしていた真紅の髪を下ろし、肩から血を流すリズベット姉様が居た。





「姉様…!!」





必死の思いで立ち上がり、姉様たちの元に駆け寄る。






「早くっ……こっちへ!」




化け物の悲鳴が木霊する中、ユリファラ姉様に手を引かれ、角を曲がった先の小さな部屋へと隠れる。









「ユリィ姉様っ…!どうしてっ……何が…っ!」





「…細かいことは今は話せないわ。時期にアイツも追ってくるでしょう。私たちはアイツらを倒さなければならない…あなたは早く逃げなさい」



「いや!いやよ!姉様たちも一緒に逃げないと…!」



「あんた分かってんの?あんたは魔法が使えない、ここに居ても足でまといなのよ。私も姉さんのこの国一の魔導師だわ、あんな奴らに負けるわけないのよ。」





「で、でも、リズ姉様……血が…っ!」



「これくらい大したこと無いわよ。あんたにここにいられる方が迷惑なの。姉さん達の言うことを聞きなさい!」


「……!!」





「アリィ、よく聞いて、私たち王族はこの国を守らなければいけない…そのためにもこの血を途絶えさせることは決してしてはならないの。
……残ってるのは私たちと他の部屋で匿っている兵士達だけ……
今戦える私たちが、戦わなくちゃいけないの。だからアリアナ、貴方には酷なことかもしれないけれど、
どうか生き延びて、この血を守って。」



「そんなっ…こと………言われても……っ!私、どうしたら…!」



「大丈夫よアリィ、貴方は強い子だわ。
…………このペンダントを預けます。これを持っていればきっとまた会えるから。」




「…本当……?絶対また会える…?」



「……本当よ、いつかきっと迎えに行くわ、だからどうか、強く生きて………」

「……どっかで勝手に野垂れ死ぬなんて絶対許さないんだからね!」






視界がぼやけて周りがだんだん白んでいく。隣でリズ姉さんの呪文を唱える声と、ユリファラ姉様の何かをこらえるような笑顔が強く頭に残った…………



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