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その御相手、返品不可で御願いします!
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政略結婚とは、地盤作りや地位の向上の為に行われたり、物事を有利に進めて目的を達成する為の同盟の証だったりもする。
そして、政略結婚前の婚約は、時に、親が婚約自体を駆け引きとして使っている場合もあるとは言え、その殆どが、互いの家の計画を達成する為に手を組めるか?否か?の契約確認の期間とも言えよう。だから、そこに婚約している当事者達の恋愛感情は必要無い。…が…しかしながら…基本的に…、政略結婚前の婚約してる奴が浮気してちゃ駄目だろう……。
自由恋愛が当たり前に成った現代であっても、政略的な意味合いを含む婚約においてだけは気を付けなければならない案件だ。
どの様な場合でも【結婚前だから羽目を外して良い】と豪語する輩に同調してはイケナイが、更に上を行く【羽目を外しては駄目なヤツ】なのだけど、浮気をする奴は、切っ掛けがあれば考え無しに浮気をしてしまうモノなのだろう。
誠に残念な事に、御高いマンションのエントランスにて、その事案は表沙汰に成っていた。
人様の婚約者と抱き合うとある女が「私達の関係は人魚姫が夢に描いたうたかたの夢の様なモノ」だとか「私もアナタを思って、人魚姫のように泡と成って消えてしまえれれば良いのに」とかほざいている。
とある女が本当にそう思っているのなら、黙って人様の婚約者の前から姿を消していた事だろう。だが、ソレを人様の婚約者と抱き合いながら、その人様の婚約者に直接伝えている時点で、彼女は人様の婚約者の前から消える気が全くと言って無い事が明白だ。
そんなとある女と抱き合う私の婚約者は、とある女の口にする嘘
に気付いててか?とある女の口にする偽りの言葉に騙されてか?「僕が人魚姫の王子様なら、君を泡に成って消えさせたりなんかしない」と言った。
この時…、偶然だか…とある女の策略だか…で浮気現場に遭遇してしまっていた私は…色々な意味でショックを受けた…のだけど…、数秒後…不意に頭に浮かんだ疑問符に戸惑う……。え?ちょっと待って!我が婚約者殿?それって、どう言う意味合いで口にしたの?
私がとある可能性に気付き、蒼褪めている。と、私が現場を目撃しているのに気付いたとある女は、私の心中を察する事無く、勝ち誇った笑みを浮かべた。本当に厭味ったらしい笑みだけど、不快感より混乱の方が先立って、私は問題を先送りにする事にする。
浮気の現場を押さえて修羅場に突入するよりも、今は、自分の考えを纏めたい。
私はサッと壁を背に引っ込み、2人が言い訳が出来ない程度、抱き締め合う2人の動画を録画してから、物陰で人魚姫の粗筋を検索して、自分なりに物語を纏め、確認してみる。
人魚姫の王子は、本当に自分を助けてくれた者の存在を知らず。自分を浜辺で拾い助けてくれた修道女に凄く似ているから…と言う理由で、浜辺にて王子自身が拾った女(人魚姫)を自身で囲う。
その後、目当ての修道女が貴族令嬢であったと発覚し、その令嬢との縁談が舞い込んだ為、修道女だと思い込んでいた女の身代わりに嫁候補として囲っていた女(人魚姫)の状態を維持したまま、王子は目当ての女と結婚した。
…ん?とココで…人魚姫って…グリム童話だったのか…、と、私は、人魚姫が綺麗な悲恋の物語なだけでは無い可能性に気付く…、そうだ、グリム童話と言う事なら、物語から受ける印象が少しばかり変わって来てしまう…、そう、例えば、王子は、囲ってた女(人魚姫)が姿を消してなきゃ…言い訳しながらも囲ってた女(人魚姫)を妾にしていたかもしれないな…とか……。然も、その考えが、自分の婚約者の言った言葉の意味に近い気がして寒気がした。
私の婚約者は、とある女が彼を落とす為のキーアイテムとして物語のキーワードを口にする程、物語を愛する種類の文学オタクで、私の知る限り、幼少期から物語を独自の解釈で持論し、意地の悪い者・悲劇のヒロイン・幸せを手に入れた者・報復がワンセットの物語が好きだと豪語するタイプの人間なのである。
だから、万が一、彼が他の物語の影響を受け、とある女の嘘に踊らされて私に筋違いの報復をして来る可能性が無くはない。正直、そうなったら笑えない。
あっ!そう言えば人魚姫って、まだ自分にも愛される可能性が残っているのに、意中の男を他の女と共有して意中の男に愛されると言う選択肢を思い付きもしない程に純粋で、結果的に、自分を囲い込んだまま別の女と結婚した王子を恨む事も、王子の意中の相手を逆恨みする事もしなかった。と彼は言っていた気がする。
寧ろ、王子の幸せを壊す事を厭い。海に身投げして泡と成って人魚としての生を終え、空気と成って二人の幸せを祝福している。人魚姫は高潔だからこそ、尊い存在だと彼は言っていた筈だ。
よし!私的にそう言うのって柄じゃないけど、私がとある女の代わりに人魚姫風味に身を引く事にしよう。と私は今、この時に決心した
因みに、人魚姫の物語の最後の方では、魂を得て天国に行く為の試練で、悪い子を見て悲しみの涙を流すと試練が1日づつ長く成るって説明を受けた直後、人魚姫だった存在は最初の涙を零す。と言う意味深な事が書かれている。が、逆に幸せをサポートしてだったかで一緒に笑えば試練を短縮できるとか何とか書いてあった気がする。
彼に向けて、そう言う雰囲気の台詞を並べて、強めのメントールリップ使って泣いて走り去ってやれば、高確率で彼は感銘を受けて、多分だけど私に嫌がらせをしてくる事は無いだろう。
そうと決まれば、善は急げ!だ。御高いマンションの管理会社に連絡して他の浮気の証拠を回収し、直ぐにでも外堀を埋めてしまわなくてはイケナイ。
どうせあの女の事だから、友人関連に対して、私が悪い様に言い。自分は全面的に悪く無い様に印象付けている事であろう。それ故にそれを逆手に取ってあげようと思う。
私は連絡が取れる身近な知人全員に、通信アプリにて内緒の相談を持ち掛け、浮気の証拠動画を添付して「政略的な婚約に引き裂かれた相思相愛の二人を結婚させてあげたい」と、私直々に訴え掛けてみる。これで何人かは動かせられるかもしれない。と思って送信したのも束の間、皆々様から良い反応が返って来た。中には、あのとある女に恋人を寝取られた事のある人もいて、私の事を心配をしてくれたりもした。
御蔭で、ちょっと楽しく成って来た。
そこでついつい調子に乗ってしまって、最初は避けてた自分の身内や婚約相手の身内にもその旨を伝えてしまい、気が付けば、数時間後には互いの両親ととある女の両親にも話が伝わってしまっていた。
うん、さて…どうしよう……。
我が家を馬鹿にしている。蔑ろにされる筋合いはない。と言う意見が纏まり、私の両親と私の親族側の婚約破棄の決意は固まった。相手方の方はまだだが、企業提携はこれで簡単じゃなくなっただろうし、我が儘に育てられた彼が望んでくれさえすれば、企業提携も一緒に無くなるだろうけど、婚約破棄の方だけは時間の問題であろう。御蔭で私が思ってたより、早く決着が着きそうである。
だからこそ、願わくば、とある女には盗った私の婚約者を返品しないで欲しい。寧ろ、2人には結婚して貰って、とある女がこの先ずっと、他人様の恋人に手を出さないように束縛して置いて欲しい。粘着質な所のある彼にならきっとできる筈なのだ!
後は…、私が上手に彼の心に残らぬよう…彼と上手に御別れするだけ…、失敗は許されない…、彼が気に入りそうな台詞は準備した…残るは上手に伝え…泣きながら立ち去り…、とある女には…私が彼に未練がある様に見せ掛け…、彼には…未練が無い事を…本気で祝福している事を知らしめる必要がある……。
そして、政略結婚前の婚約は、時に、親が婚約自体を駆け引きとして使っている場合もあるとは言え、その殆どが、互いの家の計画を達成する為に手を組めるか?否か?の契約確認の期間とも言えよう。だから、そこに婚約している当事者達の恋愛感情は必要無い。…が…しかしながら…基本的に…、政略結婚前の婚約してる奴が浮気してちゃ駄目だろう……。
自由恋愛が当たり前に成った現代であっても、政略的な意味合いを含む婚約においてだけは気を付けなければならない案件だ。
どの様な場合でも【結婚前だから羽目を外して良い】と豪語する輩に同調してはイケナイが、更に上を行く【羽目を外しては駄目なヤツ】なのだけど、浮気をする奴は、切っ掛けがあれば考え無しに浮気をしてしまうモノなのだろう。
誠に残念な事に、御高いマンションのエントランスにて、その事案は表沙汰に成っていた。
人様の婚約者と抱き合うとある女が「私達の関係は人魚姫が夢に描いたうたかたの夢の様なモノ」だとか「私もアナタを思って、人魚姫のように泡と成って消えてしまえれれば良いのに」とかほざいている。
とある女が本当にそう思っているのなら、黙って人様の婚約者の前から姿を消していた事だろう。だが、ソレを人様の婚約者と抱き合いながら、その人様の婚約者に直接伝えている時点で、彼女は人様の婚約者の前から消える気が全くと言って無い事が明白だ。
そんなとある女と抱き合う私の婚約者は、とある女の口にする嘘
に気付いててか?とある女の口にする偽りの言葉に騙されてか?「僕が人魚姫の王子様なら、君を泡に成って消えさせたりなんかしない」と言った。
この時…、偶然だか…とある女の策略だか…で浮気現場に遭遇してしまっていた私は…色々な意味でショックを受けた…のだけど…、数秒後…不意に頭に浮かんだ疑問符に戸惑う……。え?ちょっと待って!我が婚約者殿?それって、どう言う意味合いで口にしたの?
私がとある可能性に気付き、蒼褪めている。と、私が現場を目撃しているのに気付いたとある女は、私の心中を察する事無く、勝ち誇った笑みを浮かべた。本当に厭味ったらしい笑みだけど、不快感より混乱の方が先立って、私は問題を先送りにする事にする。
浮気の現場を押さえて修羅場に突入するよりも、今は、自分の考えを纏めたい。
私はサッと壁を背に引っ込み、2人が言い訳が出来ない程度、抱き締め合う2人の動画を録画してから、物陰で人魚姫の粗筋を検索して、自分なりに物語を纏め、確認してみる。
人魚姫の王子は、本当に自分を助けてくれた者の存在を知らず。自分を浜辺で拾い助けてくれた修道女に凄く似ているから…と言う理由で、浜辺にて王子自身が拾った女(人魚姫)を自身で囲う。
その後、目当ての修道女が貴族令嬢であったと発覚し、その令嬢との縁談が舞い込んだ為、修道女だと思い込んでいた女の身代わりに嫁候補として囲っていた女(人魚姫)の状態を維持したまま、王子は目当ての女と結婚した。
…ん?とココで…人魚姫って…グリム童話だったのか…、と、私は、人魚姫が綺麗な悲恋の物語なだけでは無い可能性に気付く…、そうだ、グリム童話と言う事なら、物語から受ける印象が少しばかり変わって来てしまう…、そう、例えば、王子は、囲ってた女(人魚姫)が姿を消してなきゃ…言い訳しながらも囲ってた女(人魚姫)を妾にしていたかもしれないな…とか……。然も、その考えが、自分の婚約者の言った言葉の意味に近い気がして寒気がした。
私の婚約者は、とある女が彼を落とす為のキーアイテムとして物語のキーワードを口にする程、物語を愛する種類の文学オタクで、私の知る限り、幼少期から物語を独自の解釈で持論し、意地の悪い者・悲劇のヒロイン・幸せを手に入れた者・報復がワンセットの物語が好きだと豪語するタイプの人間なのである。
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我が家を馬鹿にしている。蔑ろにされる筋合いはない。と言う意見が纏まり、私の両親と私の親族側の婚約破棄の決意は固まった。相手方の方はまだだが、企業提携はこれで簡単じゃなくなっただろうし、我が儘に育てられた彼が望んでくれさえすれば、企業提携も一緒に無くなるだろうけど、婚約破棄の方だけは時間の問題であろう。御蔭で私が思ってたより、早く決着が着きそうである。
だからこそ、願わくば、とある女には盗った私の婚約者を返品しないで欲しい。寧ろ、2人には結婚して貰って、とある女がこの先ずっと、他人様の恋人に手を出さないように束縛して置いて欲しい。粘着質な所のある彼にならきっとできる筈なのだ!
後は…、私が上手に彼の心に残らぬよう…彼と上手に御別れするだけ…、失敗は許されない…、彼が気に入りそうな台詞は準備した…残るは上手に伝え…泣きながら立ち去り…、とある女には…私が彼に未練がある様に見せ掛け…、彼には…未練が無い事を…本気で祝福している事を知らしめる必要がある……。
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