攻略対象様に寄る悪役令嬢攻略事情(仮)

mitokami

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「王子に気に成る女性が出来次第、私に御連絡下さいましねw嫉妬が出来る程、恋愛感情ございませんので、婚約破棄の慰謝料や離婚の慰謝料さえ頂ければ、何時でも何処でも速攻で!このしがらみから離脱させていただきます!」
「いやいや、逃げて貰っては困りますよ!私にも立場がありますのでねw(君の家と言う後ろ盾を無くしたら、路頭に迷うか、金持ち貴族の生贄にされる立ち位置しか、私には用意されてませんからね)」
取り敢えず、アヴィドとブリランテの案件が、曲がり成りにも一応の決着が着いたらしい。

 続きまして、アッティーヴォとキアッキエーラの案件に移ります。
「何度も何度も婚約の打診を送ってるのに、なぜ断る!キア!どうして僕じゃ駄目なの?」
「気安く愛称で呼ばないで欲しいですね、そもそも他にも婚約の打診は来ているし、普通にアッティーヴォ様が婚約者だと嫌だからけど?それが何か?」
「何処が駄目?何が嫌?家格も僕自身も駄目な所は無い筈だよ!」
「アナタの女に騙されて公衆の面前で婚約破棄を言い渡すその性質が嫌です」
「そんな事をしないと言う誓約書を書く!」
「誓約書があっても約束を守る保証は無いでしょ?」
「…何でもする…、魔術契約でも構わない!だから…人命救助だと思って婚約を引き受けて貰えないかな?ホント何でも言う事をきくから!」
「(人命救助って何だろう?)…ん?何でも私の言う事をきくの?」
アッティーヴォの言葉にキアッキエーラの心に響くモノがあったらしい。アッティーヴォの後の運命は、御想像に御任せする事にして、ここは、アッティーヴォが尻に敷かれに行って決着が着きそうだ。後に成ってアッティーヴォは後悔しないのだろうか?

 最後にアジェンテとラッフィナートなのだが…、ラッフィナートが深く深く溜息を吐きながら「顔とスタイルだけ見れば…、アナタが一番マシかもしれませんね……」と言った上で、アジェンテからの「他の候補者と比べれば誇れるモノも無いし、ラッフィナート嬢にとって、利益が何も無いかも知れないけど…」と言う婚約の申し出に対して…「如何なる場合も、相手は私一人だけと誓うのなら…」と了承の意を示していた……。
思いの外、簡単に婚約の了承を貰えて喜んだアジェンテは「魅了対策は標準装備で当たらせて頂きます!」と仕事に対する様な勢いで宣言し、子供の様に喜んでラッフィナートの両脇を持ち、持ち上げクルクルっと回って「降ろしなさい!」「誰がそんな事を望みましたか!」とラッフィナートに叱られてもニコニコしていたのだが、このカップリング、後で頭を抱えながら後悔するのはラッフィナートでは無いかと思われる。

 こうして滑り込みで、メインキャラ達が原作通りとは言い難いが原作の様に婚約を果たした訳だが、ヒロインであるファータがメイン攻略対象を攻略して、それを破棄させるに至るか否かは、また、別の御話だ。

 と、言う事で作者の気が向いたので、繰り返しの繰り返しの繰り返しからの最後の繰り返しの最後。少しだけ最後の最期にヒロインに対する[ざまぁ]は如何でしょうか?

 繰り返し繰り返し繰り返しの中で、ヒロインに悪役令嬢を断罪する道具として雑に扱われ続けて来て、見栄えたメイン攻略対象の気持ちは、確実にヒロインを持て囃すモノでは無いだろう。婚約者がいる男を誑かすヤツも如何かと思うけど、婚約者がいるのに誑かされた奴が誑かして来た相手に道具として扱われて恨むってのも、如何かと思うけどね。と言う気持ちは…置いておいて……。

 一人のメイン攻略対象が悪役令嬢と[何でも願いを聞き入れる]と言う約束を交わし、自ら枷を付け、繰り返し繰り返しの物語のエンディングの中でヒロインと交わしてきた[永久の愛]の代わりに「婚約者の為に絶対浮気はしない」と言う約束を自らの魂に刻み、新たな盟約として悪役令嬢と取り交わした。ヒロインが先に逆ハーエンドへと手を出し、裏切ってしまった[永遠の愛]は[永久]に失われ、繰り返しの最期の物語が動き出す。
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