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⑧今度はスライムに捕まりました※
しおりを挟む「勇者様は優しすぎますね」
ため息混じりに呟かれて、今度こそバレたかと身構える。
最も、今更身構えたところでどうしようもない。ユウキの首から下はスライムにすっぽりと覆われていたのだから。
スライムを最弱だと油断してはいけない。もうこの辺りの魔物のレベルはユウキ以上だ。小さく可愛らしい、ぷよぷよした存在だからと言って甘く見てはいけなかったのだ。スライムは膨張し、あっという間にユウキを包み込んだ。
何が起きたか理解した時にはもう遅かった。
いくら脱出しようとしても身動きが取れない。肌がわずかにピリピリする。スライムはこうして捕まえた生き物をゆっくり消化していくのだと聞いたことを思い出した。
「勇者様がわざわざ養分にならなくとも、そいつはそれなりに強かですよ」
「そ、そうか……」
何故かスイの目には「弱い魔物に施しを与えている勇者様」に映るようだ。そんな馬鹿な。ユウキはそんなに慈悲深い生き物ではない。
体はまだ無事だが、服の方が徐々に溶け始めている。皮膚がピリピリする。
このままだと、次に溶けるのはユウキ自身だ。
ドロドロになりかけた衣服をスライム越しに見つめ、息を飲む。溶けて死ぬのは嫌だなあ……。
「――ひっ」
溶けた服の隙間からスライムが入り込み、それまで触れられなかったところにも直接触れてくる。尻を、そしてその狭間をゆっくりと撫で回す。
「勇者様、どうしました?」
「な……なんでも、ないっ」
不思議そうにしているスイに気づかれないうちに、このスライムを剥がさなくてはならない。スライムはそこを撫で回したかと思うと、ほんのわずかに尻穴に潜り込んできた。
「うっ……あっ」
本来排出しかされない場所から、逆流するようにスライムが入り込んでくる。おそらくほんのわずかな量でしかないのだが圧迫感が酷い。入口を擽るようにされて身じろぐが、もちろんスライムを止めることは出来ない。
スライムは細く、長く、ゆっくりとアナルに入ってくる。擽ったさと、そのままどこまでも入ってしまうのではないかという恐怖で涙が溢れたけれど、汗と一緒にスライムの上に落ちた。それもまた奴の養分となるのだろう。
「ひっ、……や、だ」
このまま内臓から食べられるんじゃないかと思ったらもう、涙が止まらなかった。スイの目の前で、こんな辱めを受けながら死んでいくのか。
こぼれ落ちる涙はスライムに吸い込まれていく。ユウキもやがてドロドロに溶けきって、スライムに吸い込まれて消えるのだろうか。
「だめ……だめだってば」
せめてスライムに言葉が通じれば。いや、通じたところで捕食をやめる道理がない。
ユウキの言葉に反して、中に入り込んだスライムの質量が少し増した。このまま破裂したらどうしよう。
スライムは中の皺一本一本を伸ばすように丹念に広げようとしてくる。もしかすると、本来排出されるべきものを取り込んでいるのかもしれないが、怖くなってそれ以上考えるのをやめた。
「あっ……や、んっ……」
尻穴はムズムズするし、腹が張って苦しい。
服は溶けかけた布があちこちに張り付いている程度で、大事なところを少しも隠してくれない。スライムの中でもやはり勃起していることは丸わかりなのだろうか。
ヌルヌルして生あたたかいそれに、先端を軽く吸われる。
「――んんんぁっ」
一瞬だけ、火花が散ったように感じた。
おそらく今の衝撃で射精してしまったのだろうけど、すぐさまスライムに取り込まれていったようで精液は見えない。
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