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高校時代の事件①
しおりを挟む氷川とは高校の時に会ったんだけど。三年の時に初めて同じクラスになった。それまで学年一位の氷川透くんの名前はもちろん聞いたことがあった。生徒会長も似合っていて、壇上で緊張した顔を見せない堂々とした姿は僕の心を刺激したものだ。あの顔を歪めたいって。
さて、同じクラスになってから、僕は氷川に嫌がらせをすることにした。簡単だ。学年一位を取り続けたのだ。
それまで僕の成績は中の中。いきなり上がったテストの点にクラスメイトはおろか教師も困惑した。それまで手を抜いていたのをやめて、ちゃんとやっただけなんだけど。それもこれも氷川に僕を意識させるためだ。
学年一位になった僕は無邪気に氷川の後をついて回った。氷川、おはよう。氷川、さっきの授業なんだけど。誰かと話したりとか好きじゃない氷川はその度に眉間に皺を寄せた。僕の大好きな顔だ。
氷川は別に一位になりたくて勉強しているわけではないだろうことはわかっていた。勉強していたら結果的に学年一位になっただけなのだ。
それでも、プライドの高い氷川が僕に負けたままでいるわけがない。だから一生懸命勉強をするのだが、僕には少しだけ敵わない。
テストの度に悔しそうにしている氷川も、僕がついてまわると鬱陶しそうにしている氷川も、僕好み。
でも、そろそろもっと違う顔が見てみたいと思っていた。
チャンスは意外とすぐにやって来た。
放課後の教室に氷川が一人でいるのを発見した。これはまたとないチャンスだ。僕は鞄から取り出した発明品で氷川を眠らせると、しばらく悩んだ。
このまま教室でというのも悪くないが、誰かに見つかって邪魔される可能性が高いだろう。とはいえあまり遠くへは運べないので校内に限られてしまう。
本当は教室の、氷川の机の上でとかが理想ではあった。毎日授業を受ける間ずっと思い出してもらえそうだし。そんな氷川の表情を眺めるのも楽しそうだ。
結局しばらく悩んだ挙げ句、僕のお気に入りの空き教室に連れ込むことにした。
教室としては使われていないそこは、科学部の部室だ。部室といっても学校に届け出を出したわけではなく、部員も僕一人。勝手に空き教室を僕の部屋みたいに使っているだけだ。
そこならサボって昼寝するようの布団もあるし、氷川を労ってやれるだろう。流石に処女を固い床の上で犯すのもちょっと可哀想だし。
まだ夢の中にいる氷川を布団に寝かせる。暴れられると面倒なので両手を背に回して縛る。折角なので氷川のネクタイをほどき、それで目隠しをしてみる。
何も知らずに眠っている氷川を見るととんでもなく興奮する。
もしも目を覚ましたらどんな反応をするだろうか。考えただけでわくわくする。そして、それをしているのが僕だとわかったら、どんな顔をするだろう?
楽しみだなあ。
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