僕と猫とゲートキーパー ー 勝手に他人の半生を書いてみた(第3章)

kkkkk

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Don’t Feel. Think!

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お菊さんの説明を聞いて、武は水の分子をお菊さんがどう生成しているかを理解した。
お菊さんが理論的に説明してくれたから、科学者のクローンである武には分かり易かったようだ。

水の生成手順が分かったとしても、武が今すぐに使える訳ではない。
武が能力を使うためには、原子情報の取得方法とプログラムの実行方法を習得する必要がある。

武は原子の操作方法を習得するために、お菊さんに質問した。

「お菊さん、水素原子と酸素原子の情報を取得する方法を教えてよ!」

「いいわよ。少しコツがいるんだけど・・・」
お菊さんはそう言うと、武とお菊さんの間の空間を凝視した。

「そこに水素原子が大量にあるんだけど、見えるかな?」
お菊さんは武の前にある空間を指さした。

武は全神経を集中して、お菊さんの指した空間を凝視した。

「ダメダメ。水素原子の形をイメージできる?」

「ええっと、水素原子は陽子1個の周りを電子1個が回っている単純な形だよね?」

「そうよ。武くんの前の空間に、その形をした原子は見える?」

武は自分のイメージした水素原子と近い形を探した。

――あった!

武は水素原子を見つけることができた。

酸素原子も同じ方法で探してみる。
陽子8個、中性子8個が中心に集まっていて、その周りを電子8個が回っている原子だ。

――あった!

酸素原子も見つけることができた。

武はテンションが上がってお菊さんに言った。
「見つかったよ! 酸素原子も見つけた!」

「呑み込みが早いわねー」

「ありがとう。有名な武術の達人が『Don’t think. Feel!(考えるな、感じろ!)』って言ってたけど、実際には逆だね。『Don’t feel. Think!』が正解だよ」

武はブルース・リーが大好きだ。有名なセリフを言ってみた。

「詳しいことは分からないけど、その武術の達人は『考えなくてもできるくらい練習しろ!』って言いたかったんじゃないかな?」

武は少しがっかりした。
お菊さんはブルース・リーを知らないらしい・・・。

仕方ないから、プログラムの実行方法をお菊さんに聞くことにした。

「お菊さん、プログラムの実行はどうやるの?」

「この前私が見せたコンパイラは出せる?」

武はお菊さんが見せてくれた画像をイメージした。

“ポン”

――何か出てきた・・・
――これかな?

武は不安に思いながらも、試しにお菊さんが見せてくれたコードを書いてみた。

「何か出てきた。そこにお菊さんのコードを書いてみた。それからどうするの?」と武は聞いた。

「変数に水素原子と酸素原子のイメージを入れてみて」

――大雑把だな・・・

武はそう思ったものの、さっき見つけた水素原子と酸素原子の形をイメージした。
『変数にイメージを入れる』がよく分からないのだが、画面を見ながらそれっぽいことをしてみた。
これで変数に水素原子と酸素原子のイメージが入ったのではないだろうか。

「その次は?」武はお菊さんに聞いた。

「△のボタンあるでしょ。押してみて」

武は言われるがまま、目の前のコンパイラにある『再生ボタン』のような△マークを押した。

“じわっ”

武の手が湿った。
どうやら成功したようだ。

「できたー! 掌(てのひら)が湿ったよ!」

武はよろこんでお菊さんに抱きついた。
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