神子のオマケは竜王様に溺愛される《完結》

トキ

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神子のオマケの話1

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 鈴谷将すずたにしょうは何処にでもいる平凡な高校生だった。勉強もスポーツも普通かそれより少し出来る程度で、家が金持ちという訳でもない。唯一他と違うことがあるとすれば、幼馴染が天使級の可愛さだということだろうか。幼馴染の名前は天宮明あまみやあきら。蜂蜜色の髪と目を持つ可愛らしい顔立ちの少年だ。黒髪黒目の至って普通の顔立ちの将が彼と幼馴染になれたのが不思議なくらいだ。

 明は何処に行っても人気者だった。優しくて、ふわふわしてて、笑顔が可愛くて、そんな彼を守ってあげたいと思う輩は多かった。保育園の頃から多かった。ただ純粋に明と友達になりたいなら問題はない。しかし、明と友達になりたい、仲良くなりたいと思う者はみんな彼に恋をしているか、彼を自分のものにしたいと思う変態しかいなかった。

 将が少しでも明から離れれば直ぐに変な奴が絡んできて、明を襲おうとする。誘拐未遂なんて数えるのも飽きる程。家が隣同士で親同士が仲良くて、保育園から小学校、中学、更には高校まで一緒となれば、将が明を守る立場になるのは自然の流れだった。両親から頼まれたというのもあるが、将は自分の意思で彼を守っていた。将も明が心配だったからだ。

「ごめんね。ご、めん。ぼく、の、せい、だよね?」

 あぁ、また泣かせてしまった。ぼんやりする意識の中、将は掠れる声で「泣くなよ」と明に伝えた。しかし、明の涙は止まらない。明は将が自分のせいで傷付くことを一番嫌っていた。誘拐されそうになった明を助けようとした時、変態教師に脅されて襲われそうになった時、ガラの悪い不良達に連れ去られて犯されそうになった時、将は必死に明を守った。何度も何度も殴られた。骨を折られたこともあった。明から離れろと言っていじめられたこともある。

 その度に、明は泣いて「ごめんなさい」と将に謝った。あまりにも怪我の多い将を見て両親は心配した。将が怪我をすると明は必ず将の家を訪れて、頭を床に打ち付ける勢いで両親の前で土下座した。全部全部、自分が悪いんだと。僕が将の近くに居るから彼が傷付くのだと。

「将を守れるように、って……護身術を習ったのに、結局、僕は、将を守れなかった!」
「明のせいじゃない。神子のオマケが役立たずなのは事実だし」
「だからって! なんで将がこんな仕打ちを受けなきゃいけないの!? この世界の都合で勝手に召喚しておいて『世界を救え』とか『癒しの力を恵んでくれ』とか、意味分からないよ! しかも、一度召喚されたら元の世界には帰れないなんて。神子なんて、奴らにとってはただの消耗品じゃん! 世界を救ったら好きな人と結婚させてやる? 王子でも勇者でも騎士団長でも魔導師でも、好きな奴を選べ? 彼奴らと同じ目をする気持ち悪い変態と結婚するくらいなら、将と一緒に死んだ方がマシだよ!」

 物語ではよくある話なのかもしれない。しかし、それを実際に体験することになるなんて、二人は夢にも思っていなかった。何時ものように朝起きて、何時ものように学校へ通って、何時ものように二人で馬鹿やって笑い合って、何時ものように家に帰って、そしてまた朝を迎える。

 そんなありふれた日々を、平穏で幸せだった日々を、この世界の者達は突然二人から奪ったのだ。この世界を救ってほしいと言う、身勝手な理由で。異世界に召喚された二人は国王から説明を受けた。神子には癒しの力があると。その力を使って、苦しむ人々を助ける旅に出てほしいと。旅の途中で危険な魔獣や魔物に襲われる可能性があるが護衛をつけるから安心してほしいと。

 彼らは明にはとても優しかったが、一緒に召喚された将には冷たかった。何の力も持たない将は、国王達にとってお荷物でしかないと判断されてしまった。王宮で過ごしてもらうと国王は言ったが、それが嘘であると明は見破った。どうやら神子となった者には癒しの力と、人の心を読む力があるようだ。

 明はその力を使って国王達の心の声を聞いた。それで分かったのは、将を王宮で保護するというのは建前で、数日保護した後、魔獣が多く棲む森に捨てようと企んでいるということ。他の者達の心も読んでみると、どいつもこいつも同じような考えばかり。

「何時もありがとう。明」
「僕のせいだもん。また傷付けられるって分かってるのに、こんな事しかできなくてごめん」

 あのまま王宮に将を残したら殺されてしまう。焦った明は将と一緒に旅をしたいと国王達にお願いした。将が死ぬようなことがあれば、神子の力は絶対に使わないと断言したら、彼らは渋々ではあるが了承してくれた。しかし、それが正しかったかと言えば、それも違うような気がする。

 一人魔獣の森に捨てられて喰い殺されるのと、旅を共にする者達から毎日のように暴力を振るわれるのと、一体どちらがマシだといえるのだろう。旅が始まって早々、将は王子達に囲まれて「神子様に近付くな」と「とっとと死んでしまえ」と暴言を吐かれ、明以外の者達から暴力を振るわれた。

 明に気付かれないよう、怪我が目立たないよう、王子達は毎日毎日将を殴り続けた。荷物持ちは当たり前。宿を探すのも、食糧を確保するのも、武器の手入れも、資金入手も、魔獣や魔物の討伐さえも、全部将の仕事。本来なら王子達がするべきことを「明を守らなければならないから忙しい」と言って何時も何時も将一人に丸投げする。

 何時も、何時も何時も何時も。旅に出てから、王子達が魔獣や魔物と戦っている姿を明は一度も見たことがない。そんな怠惰な王子達が統べる国は、国民達も怠惰で屑だった。魔獣や魔物を倒したのは将なのに、奴らは美味しいところだけは自分の手柄にして奪い取っていく。国民達は王子達の言葉を信じて、将を役立たずだと、お荷物だと平気で罵る。

 何の能力も持たず、剣も弓も使ったことのない将が魔獣や魔物と戦えているのが不思議なくらいだ。今はまだ初級から中級レベルの強さだからギリギリ討伐に成功しているが、上級やS級の討伐となると仲間の協力が必須。それが分かっている筈なのに、王子達はそれを全て将に丸投げして助けようともしない。

 魔獣の毒にやられて数日も寝込んでしまった将を、王子達は冷めた目をして「さっさと死ねばいいのに」と罵った。役立たずだと吐き捨てる王子。「魔獣の知識もないなんて」と鼻で笑う魔導師。この程度も倒せないのかと顔を歪める勇者と騎士団長。どいつもこいつも、屑ばかりだ。

 少しはこの世界を救おうかな、と思っていた僅かな良心は跡形もなく消え去った。こんな奴らの為に神子の力を使う必要なんてない。なんで、何もしていない馬鹿どもの為に癒しの力を使わなければならないんだ。

『魔獣に襲われればさっさと死ぬと思ったのに。しぶといなあ、彼奴』

 再び王子達の心を読んだ時、明は神子の力を将の為だけに使うことを誓った。





 旅をしている間、将は何度も明に助けられていた。王子達に暴力を振るわれた時、たった一人で魔獣や魔物討伐をして瀕死になった時、毒を浴びて寝込んだ時、助けてくれたのは明だ。ぐしゃぐしゃな顔をして、何度も何度も謝って、神子の力は将の為にしか使わないと言われて将は嬉しかった。

 王子達は明に恋をしている。大好きな明に振り向いてもらいたくて必死になって、本来の目的を忘れてしまっている。荷物持ちや雑用ならまだ将にも出来た。けれど、魔獣や魔物討伐なんて出来る筈がなかった。明を守る為に自然と体は鍛えられていたが、普通の人より少しだけ喧嘩が強い程度。剣も弓も扱った事がなく、何の知識もない将がいきなり挑めば結果は誰でも想像できる。初級の魔物相手でも苦戦するのは当たり前。倒し方を教えてもらうなんて不可能だ。自分で何とかするしかなかった。自分で知識を集めて経験を積んで、必死に倒すしかなかった。

 明の元に帰れば王子達に雑用を押し付けられ、明が居なくなると集団で殴る蹴るの暴行。ボロボロになった状態の将に「次はこの魔獣を倒して来い」と言って、紙を一枚落としてそのまま放置。お荷物、役立たず、汚いと宿の人達に言われて何時も野宿。当然食べる物も用意されていない。

「将? 今、大丈夫?」
「明」

 町外れの森の入り口付近で寝そべっていると、明が慌てて駆け寄って来た。また涙を流しながら謝って、明は痣だらけの手を取った。暫くすると薄緑色の光に包まれて、傷だらけだった将の体は怪我をする前の姿になった。ボロボロだった服も綺麗になっている。

「お腹、空いてるよね? サンドイッチと温かなスープと、少しだけど果物も持って来たから、食べて?」
「何時もごめんな。明」
「ううん。こんなことしかできなくて、本当にごめん。将。これじゃあ、親友失格だね」
「そう落ち込むなよ。明が居なかったら、俺は今頃死んでるから」
「でも、僕の力のせいで、将はずっと苦しい思いをしてるんだよ? 一度死んで、別の世界に転生した方が……あ、ごめん! 将に死んでほしい訳じゃないんだ! 本当は生きていてほしいし、幸せになってほしい! でも、この世界じゃ、あんな身勝手な奴が創った世界じゃ、将は不幸になるから……」
「明は、女神と話したことがあるの?」
「数える程度だよ」

 明が持って来てくれたサンドイッチを頬張りながら、将は明に聞いた。彼は困ったように笑って答えてくれた。お気に入りである明が相手だと、女神は分厚い猫を被っているのだろう。本当、この世界の奴らは女神も含めて屑ばっかりだ。

 眠っている間、将は何時も女神に呼び付けられ「もっとあの子の為に働きなさいよ! 役立たず!」と怒声罵声を浴びせられた。本当なら体も心も休まる時間なのに、将にとっては眠る行為も苦痛に変わってしまった。将は明の引き立て役でしかない。明がこの世界の人達から愛される為の、彼らの恋を盛り上げる為の道具。

 それなのに、何時迄経っても明は誰とも恋人にならないし、何時も将ばかり心配する。それが気に入らない女神は将の魂を無理矢理連れて来て、彼が目覚めるまで罵り続けた。内容は王子達とほぼ一緒だ。明から離れろ。魔獣も倒せないなんて本当に役立たずだな。折角異世界転移させてあげたんだから、もっと私に感謝しろ。明の為に奴隷のように働け。私の理想の物語を作る為に、もっと努力しろ。などなど。とても女神のすることではない。女神じゃなくて魔女なんじゃないかと思うくらいだ。

「ごちそうさま。ありがとう、明」
「もう良いの?」
「あぁ。討伐に行かないと」
「また!? 昨日行ったばかりじゃん! 休んだ方がいいよ!」
「そっちの方が楽だから」
「ちゃんと、帰って来てくれる?」
「……あぁ」
「本当に、本当に帰って来てくれるんだよね?」
「あぁ」

 スッと立ち上がって、将は森の中へ歩いて行った。消えていく背中を見送った明は小さな声で「嘘吐き」と呟いた。次に将が戦うのはS級の魔獣だ。将一人で勝てない相手なのは一目瞭然。それが分かっていて、王子達は将に丸投げした。遠回しに「死ね」と告げているようなものだ。明は悔しくて仕方なかった。何もできない自分が。将に守られてばかりの自分が。理不尽な仕打ちを受けている将を守れない自分が。

「お願いです。お願い。将を、助けてください。僕の、たった一人の大切な親友を、幸せにしてください。竜王様……」

 何時からか、明は少し先の未来も見えるようになった。髪の長くなった将へ、慈愛に満ちた目を向ける赤髪の男の姿を、同じ色の髪を持つちょっと怖そうな女の人や青い髪をした男の人達にも大切にされている将の姿を、明は一瞬だが見ることができた。あのまま将が行って死ぬのであれば、自分も一緒に行こうと思っていた。けれど、将はちゃんと愛されると、やっと幸せになれると知った明は、大切な親友の未来を竜王に託した。





 結果からいうと、将は魔獣討伐に失敗した。当然だ。相手はS級の魔獣なのだから。初心者以下の将が挑んで勝てる相手ではない。ボロボロになりながら必死に逃げて、安全地帯に辿り着く事は出来たが、何時死んでも可笑しくない状態だった。あちこちから血がダラダラと流れ、片目は潰され、片腕と片足の骨も折れている。

「はぁ、はぁ……これ、持ってて、良かった、な」

 将が取り出したのは、瀕死の状態から全回復する最高級の治療薬だった。これを飲むだけで、怪我は勿論、潰された目や折れた骨も元通りに治してくれる。何時も戦っている将を心配して、明が作ってくれたものだ。これを売れば一生遊んで暮らせる金が手に入るだろうに、明はこの治療薬を全て将に渡した。王子達にバレないように気を付けてと、忠告も忘れずに……

 明が居なかったら将はとっくの昔に死んでいる。別に死んでも後悔はないが、明を残して死ぬのは嫌だった。こんな屑しか居ない世界に未練なんて全くない。けれど、明を一人にしてはいけないと思い、将は今まで生きてきた。変態どもと同じ目を向ける奴らから明を守る為に、将は理不尽な仕打ちを受けても必ず明の元へ帰った。討伐失敗と報告すれば、また暴力を振るわれるだろうが、明の笑顔を守る為なら我慢できる。

 そう思って治療薬を飲み干そうとした時、一匹の小さな生きものが飛び出してきた。美しく輝く赤い鱗に覆われた、蜥蜴のような生きもの。背中には蝙蝠のような翼があることから、現れた生きものがドラゴンだと直ぐに分かった。何者かに襲われたのか、そのドラゴンは血まみれで、苦しそうに息を吐いていた。近くで「何処行った!?」やら「レッドドラゴン」やら「必ず見付けろ!」やら「討伐」やら「レアアイテム!」やら様々な単語が耳に入って来る。

「お前も、ボッロボロだな」

 人間に傷付けられ、必死に逃げて来た赤いドラゴンを見て、将は力なく笑った。ドラゴンは警戒して将を睨み「ヴウ!」と唸り声を上げている。警戒されるのも敵意を向けられるのも当然だ。このドラゴンは人間に襲われたのだから。

「治療薬。お前が飲め。俺はもう疲れた」

 ドラゴンもかなり危険な状態だ。先程唸っていたが、もう威嚇する力すら残っておらず、地面にぐったりと倒れている。幸い、将が座り込んでいる場所からドラゴンが倒れている場所はかなり近い。手を伸ばして届く距離だ。まだ動かせる腕を使って治療薬をドラゴンの口に含ませる。無意識かもしれないが、ゆっくりこく、こくと治療薬を飲むドラゴンに将は安堵した。治療薬を全て飲み干したドラゴンは無事に回復したが、その時にはもう、将は息をしていなかった。

『あら、死んだの? 本当に面倒くさい奴ね! 私の仕事を増やさないでよ! 役立たず!』

 意識を失った直後に聞いたのは、大っ嫌いな女神の声。死んでも女神の嫌味を聞かなければならないのかと思うと、将は一気に気持ちが沈んだ。死んだのならとっとと解放してくれればいいのに、女神は何時ものように怒声罵声を浴びせ続け、グチグチグチグチ嫌味を言い続ける。死んだ相手にこんな仕打ちをしていいのかと疑問に思うが、将はもう何も考えたくなかった。

 もう、疲れた。何も見たくない。何も聞きたくない。休みたい。ひとりに、なりたい。そう思っていた時、突然グン! と強い力に引き寄せられる感覚がした。

『此奴は我のものだ。返してもらうぞ? 小娘』

 低く力強い声だった。女神が何か言っているが、将にはもう何も聞こえない。温かな何かに優しく包まれているような感覚に、将は酷く安堵した。

「もう大丈夫だ」

 霞む視界に入ったのは鮮やかな赤い色。夢なのか現実なのかも分からない将は、この温もりに包まれていたいと思い、更に近くに寄った。トクン、トクンと誰かの心臓の音が聞こえて、その温もりと音が心地良くて、将は安堵して身を委ねた。
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