【R18】月に叢雲、花に風。〜黄泉界編〜

蒼琉璃

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伍、再会―其の壱―

 ようやく儀式が終わり、禍津日神に肩を抱かれた若菜が、本殿から出て来た。
 儀式という名の夜伽のせいなのか、死者としての偽装のせいなのか、その理由は定かではないが、若菜の体は『穢』を受けて妙に気怠く、体温が下がったような気がする。 
 例え仮初かりそめでも、死の世界に近付くと言う事は、肉体になんらかの変化が起こるのだろう。
 二人に待たされ、苛立ちを隠せない須佐之男は、馴れ馴れしく若菜の肩を抱く、禍津日神に苛立ちを隠せないようだった。

「おい、随分と儀式に時間が掛かっていたな、若菜。待ちくたびれたじゃねぇか。この俺を待たせるな、禍津日神」
「お、お待たせしてごめんなさい、須佐之男様。これで私は、人間の死者として黄泉の門を超える事が出来るみたい……」

 黄泉の門へと向かう人間や妖魔を、足を組みながら、退屈そうに眺めていた須佐之男は、チラリと若菜に視線を向ける。
 彼の探るような視線に若菜は居心地が悪くなり、目を伏せた。なんだか、儀式の事を何もかも須佐之男に見透かされているような気がして、羞恥で顔が火照ってしまう。
 須佐之男は、怒りを押し殺すようにして、口端に挑発的な笑みを浮かべた。

「はっ。一体、中で何をしてたんだかな」
「そ、それは……」
「おやおや、須佐之男殿。随分とご機嫌が斜めですねぇ。ほんの少し、若菜殿と離れただけではありませんか。そのように臍を曲げてしまうとは、面白い。儀式の内容は八百万の神と言えど、口外禁止となっておりますので、申し訳ありません」

 禍津日神は顔色一つ変えずに詐欺師のような、満面の笑みを浮かべている。最初から最後まで本心が見えず、掴み所のない彼の様子に、須佐之男は舌打ちした。

「きゃっ……! す、須佐之男様?」

 つかつかと歩み寄り、強引に若菜の手首を掴んで、自分の元に引き寄せた。若菜は思わぬ彼の行動に驚き、よろめくようにして須佐之男の胸の中に収まった。
 急に抱き寄せられ、須佐之男の胸板にぶつかった若菜は腰をぐっと抱かれる。驚いて彼を見上げると、須佐之男は険しい表情をしていた。

「あ、あの」
「さっさと黄泉の門を抜けるぞ、若菜。これ以上、母上を待たせる訳にはいかないからな」

 目に見えて須佐之男が不機嫌なのは、彼が儀式の内容を察したせいだろうか。
 彼女の式神達を使い、余興と称して、あのような辱めを若菜に与えた彼が、意外な反応である。享楽的な性格の須佐之男が、若菜に手を出した禍津日神の事を許せず、苛立っている。
 まるで、大切な宝物に手垢を付けられたかのような怒りだ。
 若菜の腰を抱き、足早にきびすを返して、黄泉国へと歩き始めようとすると、禍津日神に止められた。

「あぁ、お待ち下さい。若菜殿にお渡ししたい物があるのですよ。私とした事がすっかり忘れておりました。この鈴をお持ちなさい」
「鈴、ですか……?」

 須佐之男の舌打ちする音が聞こえたが、若菜は構わず禍津日神を振り返ろうとした。しかし彼は、瞬時に自分達の前方に移動していたようで、ぬっと若菜を覗き込む。
 相変わらず神出鬼没な禍津日神に、須佐之男は苦虫を噛み潰したような顔をしている。
 そんな彼を無視して、禍津日神は若菜の掌をやんわりと掴むと、仰向けにした。手渡されたのは、ムカデのような赤い紐に繋がれた黒鈴である。
 よくよく見ると、蜥蜴が自らの尻尾を噛んで、ぐるっと一周していた。
 不思議な造形で、良く出来た上質の鈴のようだ。

「お土産ですよ」
「お土産……? 不思議な鈴。蜥蜴が、まるで自分の尻尾を咥えるような格好をしていますね。可愛い」
「ふふ、そうでしょう? この黒鈴は普段振っても音は鳴りません。けれども、若菜殿が本当に助けを必要とした時に、この子が役立ちますよ。私は自他共に認める気まぐれなんですが、貴女には少しばかり手を貸して差し上げたくなったのです。ふふふ。不思議ですねぇ」

 彼が気まぐれなのはその通りだろう。八百万のみならず、世界の神々が第六天魔王と争っていた時も、禍津日神は月読尊と同じく、我感せずだった。
 戦や病で死んで、黄泉国に下る亡者達を面白おかしく観察し、眺めるのが禍津日神の日課だ。
 そして時折、死者の女と交わって残り火のような熱を感じるのが、唯一の戯れ。

「ありがとうございます、禍津日神様」 

 若菜はそれを受け取ると、丁寧にお礼を言った。禍津日神は、そっと彼女の肩に手を置き、耳元に口を寄せる。

「お代は後で宜しいですよ、可愛い人。いつでも助けて差し上げます」

 艶っぽい声音で禍津日神は囁くと、若菜から名残り惜しそうに離れていく。須佐之男は舌打ちすると、彼女の腰を強引に押しながら黒い鳥居を、後にする。
 若菜が肩越しに禍津日神を振り返ると、彼はにこやかに手を振っていた。
 お代の要求が、なんなのかを察する事の出来る若菜は、せっかく鈴を貰っても、使う事に躊躇してしまいそうだと、内心苦笑した。

「ったく、油断も隙もねぇな。母上との話が終わったら、俺がお前の体を綺麗にしてやる。あの男の言葉を信じるな。あいつは嘘つきの悪神だぞ。わざわざお前とやらなくても、穢なんて直ぐに若菜に付与出来ただろうぜ」 
「…………そ、そうなのかな……」
「フン、お人好しめ。俺から離れるな」

 若菜には、悪神の虚実の判断がつかない。けれども、気まぐれで手を貸してやると言う禍津日神の言葉に、嘘はないように思えた。
 やがて、若菜達は流れるように死者と共に、黄泉平坂を下っていく。暫く歩くと目の前に巨大な二本の石が見えてきた。二柱の石柱に注連縄が掛けられた、黄泉国の入口である。

「あれが……黄泉の門なの?」
「石柱の隣に、大きな蓋のような石があるだろう。あれが千引ちびきの岩だな。父上が母上に会いに行って、黄泉国から逃げる時に、閉じた岩だ」
「死者を受け入れる為に、今はここが開いているの?」

 一説によると、この千引の岩が墓石の始まりだとも言われている。これで、あの世とこの世の線を引くのだ。亡者達は誰もが生気を失った表情でゆらゆらと漂い、向かうべき場所を知っているかのように、黄泉の門へと歩いていく。
 どうやら門を抜けた先に、門番として佇む数人の獄卒がいるようだ。娑婆世界でいう、関所の役人と同じく死の門を潜る亡者の行先を、それぞれ選別するのが役目なのだろう。

「見ろよ、若菜。黄泉醜女ヨモツシコメ黄泉醜男ヨモツシコオが、各々の信じる地獄と天国に亡者達を分けてる。死ねば天魔も妖魔も、人間も……神でさえあいつらが捌いていくんだぜ」
「よ、黄泉醜女? 須佐之男様、巻物で見た姿と違って、人間と殆ど変わらないんだ。角がある以外は普通だね……」

 陰陽寮に所属していた時は、黄泉国に徘徊する黄泉醜女達は、最も醜く、恐ろしい化け物達だと聞いていたが、角がある以外は、それほど人と変わらない存在に思えた。
 それに、若菜が人間だった頃に巻物で読んだ、黄泉国の印象とは異なっている。あれは彼女の中で仏教の地獄が混じっていたのだろうか。
 直ぐ側で流れる真赤な川は不気味だが、青白い空には、白夜に輝く白い太陽のような光源がある。
 世界は、全体的にくすんだ景色だが、遠くに見える建物は古風で、どことなくキョウの都の雰囲気に似ていた。美しくも不気味で、荒涼感のある不思議な世界である。
 それなのに、死者達がこの地で生活する息吹は、肌で感じるのだ。
 異国の人々も、別の門を潜り故郷に似た冥府に行くのだろう。

「さぁな。下層の獄卒になればなるほど天魔共と同じく、もっと化け物じみた姿をしているかもしれんがな。おい、もう直ぐ俺達の番が来るぞ、ばれるなよ」
「は、はいっ……」

 ようやく、若菜達の番がきたようだ。
 獄卒達の前まで来ると、須佐之男の姿を見て、慌てて跪く。どうやら黄泉国の末端まで、須佐之男がここへ赴く事は知られているらしい。
 むしろ、特別なルートを進まず普通に黄泉の門を、死者と共に訪れた事に戸惑っているようにも思えた。
 ふと跪く獄卒達の先頭に立っている、頭領らしき男を見た瞬間、若菜は凍りついて、反射的に須佐之男の背中に隠れる。
 男は須佐之男を見ると跪き、深く頭を垂れ恭しく声を掛けた。
 
「お待ちしておりました、須佐之男様。伊邪那美様が、貴方様をお待ちになられております。私共は、神聖な伊邪那美様の冥宮に軽々しく入れません。八種様がお迎えに参りますので今暫く、お待ち下さい」
「八種……? フン、誰だって良い。早く俺を母上の元に連れていけ。母上に一刻も早く顔を見せたい」

 彼は、梅澤泰也うめざわやすなりと言う、陰陽師の男に似ていた。
 陰陽寮にいた頃、若菜が朔と共に光明の側近になる事を、疎ましく思っていた男がいた。
 その人物に頼まれ、彼女を殺そうとしたのが、この土御門を破門された陰陽師の梅澤だ。
 梅澤は家柄は良かったが、普段からの素行が悪く、陰陽寮で酒を持ち込んではどんちゃん騒ぎを起こしたり、遊郭で身の丈に合わない遊びをして、出禁になるなど、何かと問題児だった。
 とうとう庇いきれなくなり、彼はあの光明に土御門の一派から破門されてしまう。
 その当時陰陽師見習いとして、陰陽寮にいた唯一の女だった若菜。異人の血を引く若菜の事を梅澤は馬鹿にし、絡まれた事は二、三回ある。
 彼にとっては些細な事であるが、若菜にとっては、女神として生まれ変わっても尚、神の繭にんげんだった時の苛められた記憶が、蘇って恐怖を感じた。ましてや、最後は返り討ちにした相手だ。
 赤髪と角を除いて、この獄卒はあの梅澤泰也に瓜二つなのだ。

「っ……」

 ふと、梅澤がこちらを見たような気がして若菜は視線を反らした。須佐之男の斜め後ろで隠れるようにして立っていた若菜を見ると、梅澤は驚いたように目を見開いた。
 梅澤と仲間のゴロツキは、彼女と朔の始末を頼まれ、それが失敗して結果的に命を落としたのだ。
 梅澤は地獄に落ち、獄卒として鬼になるまで、逆恨みをしていた人物の一人である。
 まさかこんな早くに、若菜が死を迎え、黄泉国で再会するとは思わなかったと、梅澤は笑みを浮かべた。
 若菜に声を掛けようとすると、ビリビリと肌を伝う雷の気配を感じて、慌てて平伏した。

「なぁに、須佐之男ちゃんようやく来たぁ? 俺さぁ、すげぇ待ちくたびれちゃってさぁ、血管切れそうです。じゃーん、八雷神やくさのいかづちのかみの八種君が、直々に伊邪那美ママのお使いしに来たよ♡」

 梅澤を始め、獄卒達が恐れるように跪いて深く頭を垂れている。体に雷を纏った眼帯の美少年は、水飴をチュプンと口から離すと妖艶で、冷酷な笑みを浮かべた。
 彼は、夜闇に輝く妖艶な蒼玊のように美しいのに、過去に対峙した鬼蝶よりも冷酷で邪悪な雰囲気を纏った、危険な人物に見えた。
 青髪に二本の角、蝙蝠コウモリのような羽が生えた彼は、西洋の男娼思わせる、露出の多い服にコートを羽織っていて、目のやり場に困る。
 尖った耳や口に、西洋の耳飾りをし、両手首には包帯が巻かれていて痛々しくも思えた。

「はっ。俺は頼んじゃいねぇがな。黄泉国であっても、母上の居場所をこの俺が探せぬ筈はない。八雷神……ね。お前は黄泉国で母上から産まれた奴だな」
「そ! うーん、やだなぁ。口の利き方のなってねぇお義兄ちゃんは。クソ雑魚なのに、ここでも俺が最強! って信じてるのだっせぇって。ママのお使いじゃなかったら、俺がバラしちゃってる所だよ」

 その場に緊迫感が走り、須佐之男と八種の視線が殺気を帯びて絡み合う。だが、彼の性格を予め聞かされていたのか、八種はフンと鼻で嘲笑すると、顎で自分について来るように示した。

「若菜、行くぞ」 
「は、はい……」

 若菜の手首を掴み、彼女と共に伊邪那美の元へと行こうとすると、梅澤は錫杖で若菜の身を阻む。

「須佐之男様、その者は冥宮に連れて行けません。死んだ人間の行く場所は、地獄か天国かのどちらかです」
「…………っ……」

 顔を上げた梅澤の目を見た瞬間、若菜は青褪める。いずれ死を迎える若菜を待ち構え、弄ぼうとしている復讐者の瞳だ。
 須佐之男は、チラリと梅澤を見ると言った。

「この女は、俺の従者として身の回りの事をさせる為に連れて来た巫女だ。母上と会う時くらい構わんだろ」
「なりません。冥宮を穢すおつもりですか」
「なんだと?」

 梅澤と須佐之男のやり取りを八種は肩越しにチラリと確認すると、面倒臭そうに頭を掻いて言った。

「あのさぁ。くっそだりぃから、イチイチ面倒事起こさないでくんない? 伊邪那美の冥宮に行くんなら、その女は連れてけないつってんの。主従の巫女でも人間で死者だからさぁ。牢屋に入れるのが嫌なら、天国でも地獄でもぶっこんで、給仕でもさせときゃいいじゃん。その女は、須佐之男ちゃんが帰りに拾えばいいでしょ」

 八種がイライラした口調でそう言うと、暫く考えて須佐之男が手を離す。このまま変に抵抗してしまっては、彼らに若菜の存在を探られる可能性がある。
 彼女が女神であり、死を偽装して黄泉国にいる事を知られてしまっては、それこそ本当の意味で命を奪われ、死者となり、天界に戻れなくなるかもしれない。
 若菜も、ひとまずどこにいるのか分からない安倍晴明を黄泉国で探し、藍雅を助ける事が目的だ。ここで騒ぎを起こしても、良い方向には転ばないだろう。

「仕方ねぇな。若菜、俺が迎えに来るまで黄泉国を堪能しておけ。黄泉国の食事は口にするなよ」
「はい、須佐之男様」

 若菜は、顔を強張らせながらも須佐之男に仕える巫女を演じ、深々と頭を下げた。
 それを確認すると、八種は須佐之男を置いてさっさと歩きながら飴を舐め、嗜虐的な笑みを浮かべる。

「へぇ~、『若菜』ねぇ……。もしかしてあれが鬼灯ちゃんが言ってた女かなァ?」

 そう呟くと、八種は楽しげに鼻歌を歌い始めた。
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