57 / 131
第57話 デンとの対決、て、手ごわい(ホロ視点)
しおりを挟む
現在、まだ俺はデンとプディの真ん中で、ソファーの上にいた。
デンに舐めまわされながら何とか顔をそらし、前足をデンの顔の前に交互に出しながら抵抗する。
爪研ぎをマメにしている俺はそんなに爪は伸びていない。
幸太郎もマメに切ってくれているしな、だからデンに猫パンチをしたとしても、デンの顔を引っ掻く事はない。
それに人間の時の記憶も残っている俺、あの頃の俺はかなりの平和主義者だった。
本気でデンに抵抗する事は出来ず、結局、クンクンと身体の色々な部分の匂いを嗅がれていた。
俺からしたら、ゴールデンレトリバーであるデンはかなりの大きさだ。
圧迫感、半端ない。
まあ、毎日の様に繰り返されるから流石に慣れたがな。
デンは俺の匂いを嗅ぎながらハアハアと荒い息を繰り返す。
その耳元で聞こえるハアハアの音もかなりデカい。
勘違いしないでくれよ?
俺とデンは猫と犬だ。
人間ではないから決して変態プレイではないからな?
ああ、分かっているって?
そうだよな。
プディが呆れた様に俺達をジトーとした目で見ている。
「ニャンニャーニャン、ニャン(じゃれるのはそこまでよ、そんなに時間ないんでしょ? それとも諦めるの?)」
プディの声に、俺は我に返った。
そうだ。
こんな事、している場合じゃない。
「ニャン、ニャン、ニャーにゃんにゃ、(デン、デン、聞いてくれ、ちょっと離れてくれ)」
俺の真剣な声といつもしない様なキリッとした表情を読み取ったデンは、いったん俺から離れて耳をピクピクと動かしてこちらをじっと見つめた。
「ワン、ワン、ワオーン、ワン(ホロちゃん、そんな顔してどうしたの? 遊ぼう。追っかけっこしよう?)」
デンはハアハアと言いながら、俺に飛びかかりたいのを我慢するかの様に俺の様子を伺っている。
「ニャンにぃーや! ニャンニャーニャン(デン、聞いてくれ! 俺には今から大事な、とても大事な用事があるんだ。行かなきゃならない所があるんだ)」
俺の話を聞いたデンは何を勘違いしたのか、喜びを表す様に尻尾をブンブンに降りながら、俺の周りを駆け回る。
「ワオーンワン? ワン♪ ワン♪ ワオーン♪(何処かに行くの? 散歩♪ 散歩♪ 散歩ー♪)」
ソファーの上に乗ったり下りたりと、俺とプディの周りをグルグル回る、足取りが軽くウキウキ感が伝わってきた。
俺は困り果てた様にプディを見る。
「ニャンニャーニャン(仕方ないわね)」
その時、プディの尻尾が毛羽立ち、キランとカメラのシャッターの様にプディのゴールドの右目が光った。
そして、その目を見たデンがコテンと倒れた。
デン!
「ニャーニャン! ニン、ニン(プディ、一体何をしたんだ! デン! デン!)」
普通の表情になったプディがクスリと笑う。
「ニャンニャーニャン、ニャーニャンにぃーや!(大丈夫、よく見なさい。眠っているだけよ。ホラ、急いで、今のうちに、早く。早く!)」
俺はデンの側まで近づいて、気持ち良さそうに眠っているのを確認し、プディを見て大きく頷いた。
そうだ。
俺は行かなきゃ。
ミー、
おばあさん、
お嫁さん。
今、行くから。
行くから!
ミー、待っててくれよ!
デン、ごめんな?
トイレはいつものペットシートの上でしてくれ。
帰ったらまた遊んでやるからな?
デンに舐めまわされながら何とか顔をそらし、前足をデンの顔の前に交互に出しながら抵抗する。
爪研ぎをマメにしている俺はそんなに爪は伸びていない。
幸太郎もマメに切ってくれているしな、だからデンに猫パンチをしたとしても、デンの顔を引っ掻く事はない。
それに人間の時の記憶も残っている俺、あの頃の俺はかなりの平和主義者だった。
本気でデンに抵抗する事は出来ず、結局、クンクンと身体の色々な部分の匂いを嗅がれていた。
俺からしたら、ゴールデンレトリバーであるデンはかなりの大きさだ。
圧迫感、半端ない。
まあ、毎日の様に繰り返されるから流石に慣れたがな。
デンは俺の匂いを嗅ぎながらハアハアと荒い息を繰り返す。
その耳元で聞こえるハアハアの音もかなりデカい。
勘違いしないでくれよ?
俺とデンは猫と犬だ。
人間ではないから決して変態プレイではないからな?
ああ、分かっているって?
そうだよな。
プディが呆れた様に俺達をジトーとした目で見ている。
「ニャンニャーニャン、ニャン(じゃれるのはそこまでよ、そんなに時間ないんでしょ? それとも諦めるの?)」
プディの声に、俺は我に返った。
そうだ。
こんな事、している場合じゃない。
「ニャン、ニャン、ニャーにゃんにゃ、(デン、デン、聞いてくれ、ちょっと離れてくれ)」
俺の真剣な声といつもしない様なキリッとした表情を読み取ったデンは、いったん俺から離れて耳をピクピクと動かしてこちらをじっと見つめた。
「ワン、ワン、ワオーン、ワン(ホロちゃん、そんな顔してどうしたの? 遊ぼう。追っかけっこしよう?)」
デンはハアハアと言いながら、俺に飛びかかりたいのを我慢するかの様に俺の様子を伺っている。
「ニャンにぃーや! ニャンニャーニャン(デン、聞いてくれ! 俺には今から大事な、とても大事な用事があるんだ。行かなきゃならない所があるんだ)」
俺の話を聞いたデンは何を勘違いしたのか、喜びを表す様に尻尾をブンブンに降りながら、俺の周りを駆け回る。
「ワオーンワン? ワン♪ ワン♪ ワオーン♪(何処かに行くの? 散歩♪ 散歩♪ 散歩ー♪)」
ソファーの上に乗ったり下りたりと、俺とプディの周りをグルグル回る、足取りが軽くウキウキ感が伝わってきた。
俺は困り果てた様にプディを見る。
「ニャンニャーニャン(仕方ないわね)」
その時、プディの尻尾が毛羽立ち、キランとカメラのシャッターの様にプディのゴールドの右目が光った。
そして、その目を見たデンがコテンと倒れた。
デン!
「ニャーニャン! ニン、ニン(プディ、一体何をしたんだ! デン! デン!)」
普通の表情になったプディがクスリと笑う。
「ニャンニャーニャン、ニャーニャンにぃーや!(大丈夫、よく見なさい。眠っているだけよ。ホラ、急いで、今のうちに、早く。早く!)」
俺はデンの側まで近づいて、気持ち良さそうに眠っているのを確認し、プディを見て大きく頷いた。
そうだ。
俺は行かなきゃ。
ミー、
おばあさん、
お嫁さん。
今、行くから。
行くから!
ミー、待っててくれよ!
デン、ごめんな?
トイレはいつものペットシートの上でしてくれ。
帰ったらまた遊んでやるからな?
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
11
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる