小足姫 ~Fake~

睦月

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introduction

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―――「…そうしてお姫様は王子様と幸せに暮らしました」 

「はぁ…、良かったぁ。ねぇ、ママ。私にも王子様お迎えに来てくれるかな?」 

「そうね…。貴女が素敵なお姫様になれたら、来てくれるわよ。さ、もう寝なさいね」 

「はーい」 


…… 王子様と出会う為に、姫は努力したのかしら。 

 出会い、結ばれて… 

 それからもずっと幸せだったのかしら? 


 寝る前に娘に絵本を読み聞かせていると、時々ふと思う。 

 この物語の中の『真実』はどうなのかしら…と。 

 夢見る少女ではなくなった自分が、寂しくもあるのだが… 


 ねぇ… 

 どう思う? 


 
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