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いざゲーム
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子供でもないのに期待でワクワクしているとあっという間に日は過ぎてもうサービス開始当日となった。
「ログインすると目の前に教会があるからそこの前で合流ね。僕のアバターは体格そのままで銀髪赤眼にしてるよ。名前はまんま片仮名でリオね」
理緒からそう言われたので私のアバター情報も伝えておいた。
「そろそろだね」
サービス開始は12時ピッタリなので早めの昼食も済まして準備は万全。無論尿意も無し。21歳にもなってお漏らしは流石に嫌だからねぇ…。
頭にVR機器を装着してベッドにインして待つ。残り10秒。
「そういえば人多そうだけど合流出来るのだろうか…」
数万人はいるみたいだし一斉にログインしたらどうなるのやら。…っともう時間だ。電源をポチッとな。
一瞬意識が途切れ、次の瞬間には周りに大量の人が居て騒々しいことになっていた。そしてもう一つ。仮想世界とは思えない程グラフィックも綺麗でこの時点で素直に絶賛したい。
「あれが教会かな」
目の前を見ると確かに教会のようなものがあった。入り口上部におっきな十字架が飾られてるから合ってると思う。分かりやすいから他の人も待ち合わせに使いそうだねぇ。人を避けながら教会の前まで移動して銀髪赤眼の人物を探す。
「リオいるかなー」
キョロキョロと周りを見ているとこっちに向かってくる銀髪赤眼が目についた。顔も見覚えがある。
「兄さんお待たせ!」
輝くような笑顔のポニーテールの美少女…ではなく青年。勝爺から「男の娘じゃねぇかwww」と言われていた理緒である。性別詐欺と言われそうなその姿は一年前に見た時とあまり変わってないように思える。身長も…前見た時は160cmだったね。
「私もさっき来た所だよ」
「それなら良かった。取り敢えずフレンド登録しよっか」
「りょーかい」
リオからフレンド申請の仕方を教えて貰い、申請をリオへと送信する。了承を押して貰いこれでリオとフレンドになった。
「これでよし、それじゃ一緒にLV上げしよっか?」
「そうだね、リオも刀を使ってるみたいだし腕が鈍ってないか見てあげよう」
「ふふん、期待しててよ」
胸を張っているリオを温かい目で見て、雑談しながら二人で初期地点の都市『アジーン』の外へと移動する。外は草原になっており、最初は一番弱いウサギや狼等のモンスターを倒すらしい。
「パーティになったし、やろうか!」
外へ出るや否やリオは「まずは僕が戦闘を見せるね!」と言って張り切って『グラスウルフ LV:2』と上に表示された薄緑の狼へ突撃した。狼はリオに気づくが行動するよりも早く理緒が通り抜けざまに居合いを放つ。攻撃で怯んだ狼へ更に背後から袈裟斬りを放つと狼はポリゴン片となり砕け散った。
「どうかな?」
「お見事」
拍手しながら褒めるとリオは笑って喜んだ。自信があった通り確かに剣筋のブレも以前より成長しているし、より早く居合も放てる様になったみたいだ。
「そういえばリオはアーツを使わないのかい?」
「うーん、僕は使わないかな。折角の実戦なんだから自分の技術で戦った方が良いでしょ?」
「確かにね」
「あとアーツを最初から一度も使わずに100体モンスターを倒すとアーツの威力が0.8倍になる代わりに通常攻撃が1.2倍になる武芸者っていうスキルを得られるんだよね」
「アーツを使わないならかなり有用なスキルって訳だ」
「そういうこと」
所謂アーツ縛りをするつもりの私には必須のスキルなので頑張って取るとしよう。
「なら先ずはその武芸者の取得を目標に頑張ろうか」
「はーい…っとそろそろ他の人達も多くなって来たね」
周りを見ると続々と門からプレイヤー達が出てきており、草原はモンスターの取り合いが勃発し始めていた。やっぱりサービス初日なだけあって人が多い。
「他の狩場に行った方が良さそうだね」
「もう一つ上の場所はレベル1だとちょっと辛いけど、まあ兄さんなら大丈夫か。それじゃあ移動しよっか」
草原の更に先へ進み木々が生い茂るクライの森へ足を踏み入れた。リオによるとここにはレベルが4~6のモンスターがいるらしい。
「兄さんの戦闘見てみたいからあのモンスターと戦ってみてよ」
リオの指が差した先を見ると手に棍棒を持つ緑色の肌をした子供サイズの不細工な顔をした生物がいた。頭上には『ゴブリン LV:4』と表示されている。
「分かった、やってみるよ」
歩いてゴブリンへ近づくと気づいたのか「ギッ!ギッ!」と威嚇?をしてくる。
「来なよ」
「ギギャア!」
思ったより素早い動きで接近して来たゴブリンはそのまま勢いで跳躍して飛びかかってきた。それに対して目にも止まらぬ速さで居合を放つ。
「シッ!」
「グギャ!?」
首を斬られたことでゴブリンのHPは半分近く減少し、攻撃も外れて地面へ落下した。弱点判定であるが首が落ちたりせず、即死でないらしい。そこへ追撃でもう一度首を切断するとHPはミリ残り。最後に胸の中心へ突きを放ちHPを全損させた。
戦闘が終わり理緒が近づいて来る。
「やっぱり兄さん強いなぁ」
「この程度ならリオでも大丈夫じゃないか」
「そうだけど技量は敵わないよ」
弟弟子に負けてちゃ兄弟子としての威厳がないから当たり前だね。それに勝爺が生きてた頃には鬼才って言われてたんだから相応の強さを持ってなきゃ勝爺の目が節穴と思われてしまう。
「こっちでも兄さんの強さは相変わらずのは分かったし、これからは効率重視で手分けしてモンスターを倒さない?」
「りょーかい。じゃあどっちが早く武芸者を取得出来るか競争でもするかい?」
「それいいね、じゃあ取得したらメールで教えるってことでお先に!」
ただ単純にモンスターを倒すだけなのも退屈なので勝負に誘うとリオもそれに乗ってくれた。簡単にルールを決めると負けたくないのかリオはすぐに森の奥へ姿を消して行った。
「さーて、私も頑張るとしようか」
そうして私もリオとは別の方向へ走り出した。モンスターを見つけては斬る。それを繰り返すだけの簡単なお仕事だね。
「ギャギャッ!」
ゴブリンが居たので首斬りからの心臓へ突き。胸の中心も刺すと弱点判定になるようなのでこれで倒せた。
『レベルが上がりました。』
お、レベルアップした。一応格上を倒してるから早かった。貰えるステータスポイントは10。ならこれからはHPとVITとMNDに1、STRとDEXに2、AGIに3ずつ割り振って行こう。
「この調子でどんどんいこうか」
私は森の中を縦横無尽に駆け回り、通り魔の如く片っ端から倒していく。
「ピギィー!」
グロウボア、レベルは5。見た目が薄緑色の猪。取り敢えず突進を避けて足を斬り機動力を削いで弱点判定の目へ何度も突きを放ってトドメ。
「キシャア!」
『グロウテンタクル LV:6』と表示されている根っこが足となった花に口がついた触手状の腕が4本生えた植物のようなモンスターが二匹。襲いかかってきた触手は早かったけど切断出来たのでそのまま本体を死ぬまで斬り刻んだ。
ゴブリン、ゴブリン、テンタクル、ボア、テンタクル……群れが出ても慌てずに確実に倒す。途中で他のプレイヤーやリオと出くわしたりもしたが横取りなんてことはせず、ダメージも極力受けずに着実に討伐数を稼いで行く。そして1時間程度ぶっ通しで続けていると遂に目標を成し遂げる事が出来た。
「これで百体!」
「ピギィー!」
『スキル【武芸者】を獲得しました。』
『レベルが上がりました。』
「ふぅ…時間結構掛かったなぁ」
ステータスを素早く振り分け、リオにメールを書く。
『こっちは終わったよ。そっちはどうだい?』
「送信っと」
送ると数十秒でメールが返ってきた。内容は『こっちも丁度今終わったよ。ギリギリ負けちゃったなぁ~。取り敢えずアジーンの門前で集合しよっか』と書いていた。
「了解っと」
返事を送り私もアジーンへと戻っていた。数分で帰還し、既に帰っていたリオと合流した。なにやら見知らぬ男と少し会話していたかと思えば男の方は落ち込んで何処かへ歩いて行った。一体なんだったんだろうか。
「あっおかえり、もう少しで勝てたのに悔しかったなー」
「簡単に勝たれちゃ威厳が無いよ。ところでさっき話しかけられてたようだけど何かあったのかい?」
「あー…また女の子と見間違えられたんだよね」
「そういうことか、確かにリオはそこらの女性より綺麗だからねぇ」
「むー、僕は兄さんみたいにかっこいい方が良かったの!」
むーってそういうところだよリオ。勘違いされるのは偶に無自覚で可愛らしい行動するからって言うのもあると思う。
「そういえばリオはレベル何処まで上がったんだい?」
「あ、僕の方は7だよ。兄さんは?」
「同じく7。流石に上がり辛いからあそこだとあと1、2レベル位が限界かな」
「なら次の狩場は草原から道沿いに進んで行ったところにあるイマリ村周辺か、夜にクライの森やここの近くにある嘆きの墓場へ行くと良いかな」
「夜はモンスターが強くなるのかい?」
「うん、雑魚モンスターのステータスが強化されて強くなるんだ。その分経験値も美味しいけどね」
「でも」とリオが言葉を続ける。
「偶になんだけどフィールド毎に強いボスが出るようになってるんだよね」
「へぇ…戦ったことは?」
「あるよ、草原なんだけど『シャドウマンティス』って言う真っ黒で巨大な蟷螂なんだけど速くて間合いが広いし攻撃力が高いからパーティーでも大変だったなぁ…他にも森や墓場にもいるらしいけどそっちは戦ったことはないね」
「なるほどねぇ、勝てるかはやらなきゃ分からないけど、強いなら出会ったら是非とも戦いたいなぁ」
「ははは、森の方は運営の性格の悪さが滲み出てるとか言われてるらしいから気をつけてね」
話しているとリオの目の前に手紙マークが現れた。
「おっと、フレンドからのメールだ」
メールを読んで行くとリオは「あちゃー」と困ったような声を上げた後、申し訳なさそうな顔で私にこう告げた。
「兄さんごめん、フレンドに呼び出された」
「大丈夫だよ、私の方は十分教えて貰ったから一人でも問題は無いよ。また今度一緒に遊ぼうか」
「うん、兄さんありがとう!」
「気をつけてね」
リオがアジーンの中へ去って行ったのを見送り、私は散策とレベリングも兼ねて先程言われたイマリ村を目指すことにした。
「ボスと戦うなら準備は万端じゃないとねぇ」
今のままでは流石に厳しいだろうから先ずは強くなるとしようか。
「ログインすると目の前に教会があるからそこの前で合流ね。僕のアバターは体格そのままで銀髪赤眼にしてるよ。名前はまんま片仮名でリオね」
理緒からそう言われたので私のアバター情報も伝えておいた。
「そろそろだね」
サービス開始は12時ピッタリなので早めの昼食も済まして準備は万全。無論尿意も無し。21歳にもなってお漏らしは流石に嫌だからねぇ…。
頭にVR機器を装着してベッドにインして待つ。残り10秒。
「そういえば人多そうだけど合流出来るのだろうか…」
数万人はいるみたいだし一斉にログインしたらどうなるのやら。…っともう時間だ。電源をポチッとな。
一瞬意識が途切れ、次の瞬間には周りに大量の人が居て騒々しいことになっていた。そしてもう一つ。仮想世界とは思えない程グラフィックも綺麗でこの時点で素直に絶賛したい。
「あれが教会かな」
目の前を見ると確かに教会のようなものがあった。入り口上部におっきな十字架が飾られてるから合ってると思う。分かりやすいから他の人も待ち合わせに使いそうだねぇ。人を避けながら教会の前まで移動して銀髪赤眼の人物を探す。
「リオいるかなー」
キョロキョロと周りを見ているとこっちに向かってくる銀髪赤眼が目についた。顔も見覚えがある。
「兄さんお待たせ!」
輝くような笑顔のポニーテールの美少女…ではなく青年。勝爺から「男の娘じゃねぇかwww」と言われていた理緒である。性別詐欺と言われそうなその姿は一年前に見た時とあまり変わってないように思える。身長も…前見た時は160cmだったね。
「私もさっき来た所だよ」
「それなら良かった。取り敢えずフレンド登録しよっか」
「りょーかい」
リオからフレンド申請の仕方を教えて貰い、申請をリオへと送信する。了承を押して貰いこれでリオとフレンドになった。
「これでよし、それじゃ一緒にLV上げしよっか?」
「そうだね、リオも刀を使ってるみたいだし腕が鈍ってないか見てあげよう」
「ふふん、期待しててよ」
胸を張っているリオを温かい目で見て、雑談しながら二人で初期地点の都市『アジーン』の外へと移動する。外は草原になっており、最初は一番弱いウサギや狼等のモンスターを倒すらしい。
「パーティになったし、やろうか!」
外へ出るや否やリオは「まずは僕が戦闘を見せるね!」と言って張り切って『グラスウルフ LV:2』と上に表示された薄緑の狼へ突撃した。狼はリオに気づくが行動するよりも早く理緒が通り抜けざまに居合いを放つ。攻撃で怯んだ狼へ更に背後から袈裟斬りを放つと狼はポリゴン片となり砕け散った。
「どうかな?」
「お見事」
拍手しながら褒めるとリオは笑って喜んだ。自信があった通り確かに剣筋のブレも以前より成長しているし、より早く居合も放てる様になったみたいだ。
「そういえばリオはアーツを使わないのかい?」
「うーん、僕は使わないかな。折角の実戦なんだから自分の技術で戦った方が良いでしょ?」
「確かにね」
「あとアーツを最初から一度も使わずに100体モンスターを倒すとアーツの威力が0.8倍になる代わりに通常攻撃が1.2倍になる武芸者っていうスキルを得られるんだよね」
「アーツを使わないならかなり有用なスキルって訳だ」
「そういうこと」
所謂アーツ縛りをするつもりの私には必須のスキルなので頑張って取るとしよう。
「なら先ずはその武芸者の取得を目標に頑張ろうか」
「はーい…っとそろそろ他の人達も多くなって来たね」
周りを見ると続々と門からプレイヤー達が出てきており、草原はモンスターの取り合いが勃発し始めていた。やっぱりサービス初日なだけあって人が多い。
「他の狩場に行った方が良さそうだね」
「もう一つ上の場所はレベル1だとちょっと辛いけど、まあ兄さんなら大丈夫か。それじゃあ移動しよっか」
草原の更に先へ進み木々が生い茂るクライの森へ足を踏み入れた。リオによるとここにはレベルが4~6のモンスターがいるらしい。
「兄さんの戦闘見てみたいからあのモンスターと戦ってみてよ」
リオの指が差した先を見ると手に棍棒を持つ緑色の肌をした子供サイズの不細工な顔をした生物がいた。頭上には『ゴブリン LV:4』と表示されている。
「分かった、やってみるよ」
歩いてゴブリンへ近づくと気づいたのか「ギッ!ギッ!」と威嚇?をしてくる。
「来なよ」
「ギギャア!」
思ったより素早い動きで接近して来たゴブリンはそのまま勢いで跳躍して飛びかかってきた。それに対して目にも止まらぬ速さで居合を放つ。
「シッ!」
「グギャ!?」
首を斬られたことでゴブリンのHPは半分近く減少し、攻撃も外れて地面へ落下した。弱点判定であるが首が落ちたりせず、即死でないらしい。そこへ追撃でもう一度首を切断するとHPはミリ残り。最後に胸の中心へ突きを放ちHPを全損させた。
戦闘が終わり理緒が近づいて来る。
「やっぱり兄さん強いなぁ」
「この程度ならリオでも大丈夫じゃないか」
「そうだけど技量は敵わないよ」
弟弟子に負けてちゃ兄弟子としての威厳がないから当たり前だね。それに勝爺が生きてた頃には鬼才って言われてたんだから相応の強さを持ってなきゃ勝爺の目が節穴と思われてしまう。
「こっちでも兄さんの強さは相変わらずのは分かったし、これからは効率重視で手分けしてモンスターを倒さない?」
「りょーかい。じゃあどっちが早く武芸者を取得出来るか競争でもするかい?」
「それいいね、じゃあ取得したらメールで教えるってことでお先に!」
ただ単純にモンスターを倒すだけなのも退屈なので勝負に誘うとリオもそれに乗ってくれた。簡単にルールを決めると負けたくないのかリオはすぐに森の奥へ姿を消して行った。
「さーて、私も頑張るとしようか」
そうして私もリオとは別の方向へ走り出した。モンスターを見つけては斬る。それを繰り返すだけの簡単なお仕事だね。
「ギャギャッ!」
ゴブリンが居たので首斬りからの心臓へ突き。胸の中心も刺すと弱点判定になるようなのでこれで倒せた。
『レベルが上がりました。』
お、レベルアップした。一応格上を倒してるから早かった。貰えるステータスポイントは10。ならこれからはHPとVITとMNDに1、STRとDEXに2、AGIに3ずつ割り振って行こう。
「この調子でどんどんいこうか」
私は森の中を縦横無尽に駆け回り、通り魔の如く片っ端から倒していく。
「ピギィー!」
グロウボア、レベルは5。見た目が薄緑色の猪。取り敢えず突進を避けて足を斬り機動力を削いで弱点判定の目へ何度も突きを放ってトドメ。
「キシャア!」
『グロウテンタクル LV:6』と表示されている根っこが足となった花に口がついた触手状の腕が4本生えた植物のようなモンスターが二匹。襲いかかってきた触手は早かったけど切断出来たのでそのまま本体を死ぬまで斬り刻んだ。
ゴブリン、ゴブリン、テンタクル、ボア、テンタクル……群れが出ても慌てずに確実に倒す。途中で他のプレイヤーやリオと出くわしたりもしたが横取りなんてことはせず、ダメージも極力受けずに着実に討伐数を稼いで行く。そして1時間程度ぶっ通しで続けていると遂に目標を成し遂げる事が出来た。
「これで百体!」
「ピギィー!」
『スキル【武芸者】を獲得しました。』
『レベルが上がりました。』
「ふぅ…時間結構掛かったなぁ」
ステータスを素早く振り分け、リオにメールを書く。
『こっちは終わったよ。そっちはどうだい?』
「送信っと」
送ると数十秒でメールが返ってきた。内容は『こっちも丁度今終わったよ。ギリギリ負けちゃったなぁ~。取り敢えずアジーンの門前で集合しよっか』と書いていた。
「了解っと」
返事を送り私もアジーンへと戻っていた。数分で帰還し、既に帰っていたリオと合流した。なにやら見知らぬ男と少し会話していたかと思えば男の方は落ち込んで何処かへ歩いて行った。一体なんだったんだろうか。
「あっおかえり、もう少しで勝てたのに悔しかったなー」
「簡単に勝たれちゃ威厳が無いよ。ところでさっき話しかけられてたようだけど何かあったのかい?」
「あー…また女の子と見間違えられたんだよね」
「そういうことか、確かにリオはそこらの女性より綺麗だからねぇ」
「むー、僕は兄さんみたいにかっこいい方が良かったの!」
むーってそういうところだよリオ。勘違いされるのは偶に無自覚で可愛らしい行動するからって言うのもあると思う。
「そういえばリオはレベル何処まで上がったんだい?」
「あ、僕の方は7だよ。兄さんは?」
「同じく7。流石に上がり辛いからあそこだとあと1、2レベル位が限界かな」
「なら次の狩場は草原から道沿いに進んで行ったところにあるイマリ村周辺か、夜にクライの森やここの近くにある嘆きの墓場へ行くと良いかな」
「夜はモンスターが強くなるのかい?」
「うん、雑魚モンスターのステータスが強化されて強くなるんだ。その分経験値も美味しいけどね」
「でも」とリオが言葉を続ける。
「偶になんだけどフィールド毎に強いボスが出るようになってるんだよね」
「へぇ…戦ったことは?」
「あるよ、草原なんだけど『シャドウマンティス』って言う真っ黒で巨大な蟷螂なんだけど速くて間合いが広いし攻撃力が高いからパーティーでも大変だったなぁ…他にも森や墓場にもいるらしいけどそっちは戦ったことはないね」
「なるほどねぇ、勝てるかはやらなきゃ分からないけど、強いなら出会ったら是非とも戦いたいなぁ」
「ははは、森の方は運営の性格の悪さが滲み出てるとか言われてるらしいから気をつけてね」
話しているとリオの目の前に手紙マークが現れた。
「おっと、フレンドからのメールだ」
メールを読んで行くとリオは「あちゃー」と困ったような声を上げた後、申し訳なさそうな顔で私にこう告げた。
「兄さんごめん、フレンドに呼び出された」
「大丈夫だよ、私の方は十分教えて貰ったから一人でも問題は無いよ。また今度一緒に遊ぼうか」
「うん、兄さんありがとう!」
「気をつけてね」
リオがアジーンの中へ去って行ったのを見送り、私は散策とレベリングも兼ねて先程言われたイマリ村を目指すことにした。
「ボスと戦うなら準備は万端じゃないとねぇ」
今のままでは流石に厳しいだろうから先ずは強くなるとしようか。
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