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呪われた指輪.2
しおりを挟むティナは目をパチクリしながら向かい側のソファに座る二人の男を見る。
なぜか気まずい空気が流れる部屋で、鶏の鳴き声を遠くに聞きながら、リリが用意してくれたミントティーのカップに手を伸ばした。
朝起きて、黒猫がいないと廊下に探しに出れば、階上から声が聞こえた。初めて見る男の後ろにちらりと見えたのは邸の主であり依頼人のリアム。こんな早朝に帰ってきたのかとぼんやりとする頭で思ったのが三十分前だ。
少々寝不足気味の顔が気になるけれど、それは自分も同じかと思う。
「それで、ボブ。ティナに用があるらしいが、順を追って説明してくれないか。こんな早朝に来るぐらいだからそれ相応のワケがあるんだろう?」
「当たり前だ。もっと言うならここでお茶をしてる時間なんてないし、昨日のうちにどうにかしなきゃいけないのを俺が何とか誤魔化していたのだからな。お前なんて一度刺されればいいんだ」
ボブは悪態をつくと、カップをドン! と机の上に置き、リアムに向き直る。
ティナは、暫く自分に話題は振られなさそうだと、柔らかなソファの背に身体を預けた。
「コーランド伯爵家の領地内から、以前その土地を治めていた侯爵家の別荘が見つかったことは知っているだろう?」
「もちろん、ニヶ月ほど前に話題になったからな。なんでも別荘は森の中にあって、今までその存在を誰も知らなかったとか。古の遺産が沢山見つかったらしいな」
「そうだ。侯爵家は今はなく、見つかった遺産は全てコーランド伯爵家のものとなった。伯爵は博物館を建て観光に力を入れようとしているらしいんだが、それを聞いた国王が遺産の幾つかを王都内の博物館に寄贈するよう命じたんだ」
そこまではリアムも知っているので、カップに口を付けながら先を促した。
「昨晩、その遺産が王宮に届いた。で、珍しい物好きの王太子殿下が真っ先に食らいつき、包みを解いた端からあれこれ触り始めたんだ」
「あぁ、それ目に浮かぶな。でも国宝級の遺産だろう? 誰か止めなかったのか」
「止められるわけないだろう、皆、気配を消し壁と一体化していたよ」
ボブが遠い目をすれば、リアムもそれはそうかと頷く。
それまでにもいろいろやらかしていて、ちょっと痛い王太子なのだ。
「で、ここからが本題だ。王太子殿下は遺産の中から赤い石のついた指輪を見つけ、こともあろうかそれを自身の指に嵌めたんだ。迷いなく当然といった顔でするもんだから、専属護衛も止める暇がなかったらしい。すると、突然苦しみ出して、身体が焼けるように熱いとか、首が痛いと叫び出したんだ」
ティナはミントティーに落としていた視線をハッと上げ、思わず会話に口を挟む。
「それは呪いですか?」
「おそらく。もちろん初めは呪いだなんて思わず、急な体調不良だと慌てて医師を呼んだのだが、王太子殿下は持病もないし、医師にも原因が分からない。そのうち誰かが指輪をつけた途端に苦しみ始めたから、指輪の呪いではないかと言い出したんだ」
「医師はなんと?」
「病気とも呪いとも結論づけていない。だから医師による手当と並行して、解呪できる者を探そうということになった。これが昨日の十時頃の話だ」
そこから先は呪いに詳しい者、詳しい者を知っている者、風の頼りでちょっとと噂を聞いたことがある者を探し、聞いて回ったらしい。
「そこでようやく『魔女のよろず屋』の話が出てきたんだ。で、もう日付が変わる頃だったけれど、とりあえず行ってみるかということになった。しかし、案の定店は真っ暗で、二階の住居らしき扉を叩いても返事はない。どうしようかと、店先をうろうろしていたら酔っ払いが運良く通りかかり、朝、仕事に行く前に店主が男と一緒に馬車に乗ったと教えてくれた。で、馬車に描かれた紋章を聞いてみれば、スタンリー男爵家のものだったというわけだ」
ボブは一気に捲し立てると、ふぅと息を吐き空のカップを手にして戻した。ティナが新たに注ぐとありがとうと一息に飲み干す。
「んでだな。その話を聞いて急いでこの屋敷に来たのが一時頃。寝てるかな、とドアノッカーを叩けば酷くやつれたトニーが出てきた。なんか、やけにぐったりしてたけど、何かあったのか?」
「さ、さあ。俺は知らないな」
「どうせお取り込み中だったんだろう」
ふん、と鼻息を上げてボブはリアムをひと睨みする。
(確かその時間は黒猫さんが来てた頃ね。玄関先でそんなことがあったなんて気づかなかったわ)
ティナの部屋からは、木の枝が邪魔になって邸の入口は見えない。ティナが何か言おうとするも、リアムがそれを手で制した。
「それで、お前に会いたいと言えば、日が昇るころに出直して欲しいと言われたんだ。で、ちょっと早いけれど、再び邸に来てトニーの案内を断りお前の部屋に行こうとしたら、破廉恥な格好のお前と遭遇したってわけだ」
「破廉恥?」
何のことだろうとティナが首を傾げるも、再び黙っておくようリアムに目で制された。むぐっ。
「それにしてもお前が魔女と知り合いとはな」
「トニーが呪われた天使像を買ってきたから、その解呪を頼んだんだ」
「あぁ、あの人骨董品が好きだからな。で、解呪できたのか」
「……概ねな」
歯切れの悪い返事に、僅かにボブは眉間に皺を寄せるも、今はそれどころではないとティナに視線を移す。
「というわけで、ティナちゃん。悪いが今から王城に来て王太子殿下の呪いを解いてもらいたい」
「分かりました。お話を聞く限り急いだ方が良いと思います。……ですが」
「ですが?」
「……お城って人が多いですよね。しかも王太子殿下」
人見知りのティナにとって、解呪の最中に初対面の人に囲まれる、なんて落ち着かない状況はごめんだ。最近は一対一の会話なら滞りなくできるようになったけれど、多くの人の視線が苦手なのは変わらない。
「確かに、いきなり王太子殿下に会えって言うのは無茶だよな。俺達だって、遠目に見るくらいだもん」
リアムが腕を組んで頷く。
「そこはリアムが一緒に来てフォローしろよ」
「行くのは良いが、俺だってティナとは昨日会ったばかり。できるフォローなんて限られている……って、おい、て、手を離せ」
話の途中でボブがリアムの襟元を掴み上げ、鳶色の瞳をティナに向ける。
「昨日会ったばかりで……あのな、ティナちゃん。悪いこと言わないからコイツだけはやめた方がいい。夕暮れ前には姿を消し、あちこち彷徨う男なんだ」
「はぁ……」
「昨晩のことだってどうせコイツが無理矢理……」
「……違います! あれは私の意志です」
思わず大きな声が出てしまい、ティナはハッと口を抑える。
直前の会話の意味はいまいち分からないけれど、その前までは解呪についての話だったし、昨晩のことが話題に上がっていることも理解できた。
だから、天使像の解呪についてのことだと思ったとしても、仕方ない、かもしれない。
(きっと、昨日解呪しなかったことで私の能力が疑われているんだわ。でも、あの判断は正しいと言い切れる)
ここははっきりせねばと、とびきりの勘違いの下、胸を張る。見た目よりもボリューミーなそれがどんと主張した。
「決断は間違っていないと思います。ただ、リアム様のご意志を伺わず独断だったことは申し訳なく思っています」
「えっ!? まさかのティナちゃんからの誘い? リアム、そうなのか?」
チラリと胸元に目をやってから、ボブは嘘だろ? とリアムを問い詰める。ティナは自信たっぷりに頷いた。
「そうです。リアム様、私の決断をご納得頂けますか?」
「いや、納得も何も」
もう、何に対して返答すればいいんだと頭を抱えるリアム。ティナがにじりにじりと前のめりになるものだから、益々混乱は極まる。
「えーと、なんだか話が混線しているが、ティナ、ひとまず納得はしている」
「ありがとうございます!」
ティナの無邪気な笑顔に対し、リアムは口元を引き攣らせながら頷くと、今度はボブに取り掛かる。
「それから、ボブ、思いっきり誤解があるようだが……」
「いや、もう何も言わなくていい。こんな可愛い子に迫られたら拒否する理由なんてないものな。悪い、俺が野暮だった」
「いや、待て。ちょっと話を聞け」
「おっと、こんな惚気話聞いている暇はない。それじゃ、ティナちゃん城に来てくれ。緊張するのは分かるが、できる限りリアムが側にいるから」
うんうん、と納得するボブにリアムはがくりと肩を落とす。もう、どうでもいいやと思えてきた。
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