僕は嘘がつけない

からし

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出会い

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 「こっちよ!」

 その言葉と同時に少女は直央の手を取った。直央はもう直前まで不良が迫っていたため一か八かにかけ少女に身を託した。
 
 えーい、ままよ

 「よし、もうすぐ追いつくぞ」

 不良たちは獲物が眼前まで近くづいているため姿勢が前のめりになりつつある。

 直央は少女のエスコートで曲がり角を曲がり不良たちの視線から外れたところでビルのドアを開けて入り込んだ。

 ガチャ

 2人が無事にビルに入ると少女はドアの鍵をすぐに閉めた。

 ハァーハァーハァーハァー

 「ありがとう」

 暫く逃げ回っていたため呼吸が荒くなっている。肺が酸素を求めて身体に力が入らなくなる。そのため、手を膝に当て前傾姿勢の状態になる。息がある程度整った具合でお礼を言った。

 「助けてもらってもなんだが何で助けてくれたんだ?」

 息が整い頭に酸素がいくと頭が周り始め疑問を持つようになり質問をした。

 「んー、それはねー」

 少女が質問に返答しようとする時に直央が前傾姿勢から体を元に戻す。体の姿勢が元に戻ると目の前の少女の顔を覗き見ることができた。

 ん?どこかで見たことあるような…

 しばらくの沈黙の後に直央は答えを導き出した。

 「君はあの写真の!!」

 「ん?私のこと知ってるの?あれ?もしかして私って有名人?」

 ニヤッと悪戯好きそうな笑顔が似合うその少女は不良たちが探していた、少女だった。

 「君、あの写真の…」

 「疑問に思ったから聞くんだけどなんであの人たちに追われてたの?何かしたの?」

 ズカズカと聞くな。俺コイツ苦手かも。

 「いやー、なんかさいろいろあって。説明が難しいというか、んー」

 なんと説明すれば納得するか考え出す直央。

 正直に話しても信じてくれないだろうしな。本触ったら言動がおかしくなったとか。俺だったら信じないしな。

 「いや、実はさあるボロっちぃ本屋に寄って一際目立つ本があったから触ったら何か体に流れてきて。それで、」

 ハッと口を強引に手で塞ぐ。考えるよりも先に口が勝手に動き出していた。

 何でだ。こんな事言おうと思っていなかったのに。思ってただけなのに。

 フッと少女の方を見ると少女は驚いた表情をしていた。

 やっぱ、変なやつだって思われたな。


 「あのさ、アンタもしかして」

 「ん?」

 「アンタって嘘つけないんじゃない?」


 …………えーーーー!!!
 



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