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第17話 記憶の断片がつなぐ真実
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朝靄はまだ消えず、白い息を吐くたびに空気が冷たく震えた。
その静かな朝の広場に、三つの影が向かい合っていた。
ディラン将軍、王太子レオンハルト、そしてアイラ――今や再び“アイリス”として名前を呼ばれる運命にある女。
「……本当に、彼女をここに?」
ルークが心配げに耳元でささやく。
だがディランは首を横に振った。
「彼女が一歩を踏み出そうとしている。止める理由はない」
「しかし、危険です。王都の兵が彼女を見つければ――」
「見つけても、俺が守る」
短く言い切った声には、一切の迷いがなかった。
日差しがのぼり始め、霜の光が辺りを覆う。
広場を中心に兵たちが距離を取り、民たちが遠巻きに息を潜める。
本来ならば“査問”として非公開で行われるはずの対面を、ディランはあえて隠さなかった。
それは“真実は隠さずに示す”という彼自身のやり方だった。
そして、ゆっくりと足音が響く。
白い外套をまとったアイラが現れた。
髪をまとめ、目元を上げ、かつて王都で社交界の光として称えられた頃と同じ堂々たる姿だった。
彼女の姿を見た瞬間――レオンハルトの肩が大きく震えた。
まるで長い夢から目を覚ますように、その瞳が揺れる。
「……そんな、ありえない」
彼の口から洩れた声は、皮肉でも怒りでもなく、ただの呆然だった。
「お前は……死んだはずだ。俺は、そう聞いて……!」
「あの日、あなたがそう望んだからでしょう?」
アイラの声は透き通っていた。
かつて愛を乞う少女の声ではない。
今そこに立つのは、誇りと悲しみを背負いながらも強く生き延びた一人の女。
レオンハルトは数歩、前に進み出た。
「アイリス――どうして、生きている?」
「死にたくなかったからです」
「……」
その答えに、彼は一瞬言葉を失う。
風が二人の間を抜け、雪解けの滴が地面を打つ音だけが響いた。
「私は、あなたを信じていました。王太子としての責任も、愛する人としての誠も。
でも、あなたは私のすべてを“嘘”だと決めつけた」
「違う、それは……!」
「違わないわ。あなたは自分の耳で確かめもしなかった。誰の言葉を信じたの? 陛下? 宰相? それとも、あの女?」
その名を出された瞬間、レオンハルトの瞳が鋭く細まる。
「セリアは……俺を救ってくれたと思っていた。
だが、あれは欺瞞だった。俺が最も信じるべき人間を、欺いた」
「では、今さら何を償おうというのですか。あなたの謝罪で、私が失った時間は戻りません」
その冷たい言葉に、彼は拳を握った。
「それでも……償わせてくれ。あの時、俺は王太子であることを選び、男としての誇りを捨てた。
お前を信じられなかったことが、俺の最大の罪だ」
レオンハルトの声が震えた。
その姿を見つめながら、アイラの内側で溶けかけた氷のようなものがじくりと痛んだ。
「……あなた、本当に覚えていないのですね。すべての始まりを」
「始まり?」
アイラはゆっくりと視線を上げた。
「私たちが婚約する前夜、あなたは教会で私に誓いました。
“権力のためではなく、お前という人間を生涯の伴侶として迎える”と」
「……ああ、そんなこともあったな」
「けれど翌日には、あなたは“彼女を呪った魔女”だと宣言した。
――その違いの中に、私が過ごした三年があったのです」
その言葉を吐いた瞬間、記憶がレオンハルトの脳裏で弾けた。
あの日、宰相ギュスターヴが持ち込んだ封書。
中には、アイリスの名前と偽りの契約書。
それを信じ込んだ自分。
疑いもしなかったセリアの涙。
そして、断罪の場で彼女の瞳を見た――その青が今と同じだった。
「……俺は、愚か者だ」
レオンハルトが膝をついた。
王太子という誇りを捨て、一人の男として地に膝をつく姿を見て、周囲の兵たちは息を呑む。
「真実は、王が恐れたものだ」
ディランの低い声が静けさを裂いた。
「王はその力――“癒しの魔力”を継ぐことを恐れたのだ。
そして宰相は、その恐れを利用してあなたを操った」
「癒しの……?」
「お前たちが“呪い”と呼んだそれは、古くからこの国に伝わる聖力だ。
その証が、お前の手にも刻まれている」
ディランの視線を受けて、アイラは袖をまくる。
手首に刻まれた淡い光の紋章が朝陽を受けて淡く輝いた。
それは、幼少期に教会で授かった“加護”の印。
王家に伝わる古い伝承――真なる治癒の力を持つ者は、時に“聖痕”としてそれを宿す。
「……そう、思い出しました」
レオンハルトは震える声で言った。
「父上が言っていた。レインフォード家は“王権をも凌ぐ加護の血”を引いていると。
だが、それを表に出せば、王家の威信は崩れると……。その恐れが、すべてを歪めたのか」
少しの間、誰も口を開けなかった。
広場を照らす朝陽の下で、真実がひとつずつ形を得ていく。
アイラは静かに目を伏せた。
「私は、治す力しか持っていません。けれどあなたたちは、それを支配の道具にした」
レオンハルトが顔を上げ、苦しげに言う。
「許してほしい……とは言えない。だが、二度と同じ過ちを繰り返さないと誓う」
「ならば、償いなさい。そうして初めて、あなたは“王”になれる」
その一言が落ちた瞬間、ディランの目奥に光が宿った。
彼女は過去に縛られるのではなく、自ら未来を選んでいる。
風がやんだ。
王子の銀髪が陽にきらめき、彼は深く頭を垂れた。
「ありがとう。お前に会えて、ようやく人として立ち戻れた気がする」
アイラは一歩退いて微笑んだ。
「その言葉を信じます。けれど、私はこの地に残ります」
「理由を聞いても?」
「今ここに、私を必要としてくれる人たちがいるから。
そして……私には、守りたい人ができたのです」
レオンハルトの視線が自然とディランに向いた。
彼は一言も口を挟まなかったが、その立ち位置がすべてを語っていた。
「……そうか」
レオンハルトは小さく笑った。
「それでいい。お前の居場所がここにあることを、俺は嬉しく思う」
静かに礼をして、彼は振り返った。
王都から来た兵たちが列を整える。
レオンハルトが立ち去る背に、ディランが小さく声をかけた。
「殿下、王として立つその日まで、決して目を逸らすな」
振り返った王太子は、ほんの一瞬、晴れやかな笑みを浮かべて頷いた。
太陽が完全に昇り、雪どけの地面から蒸気が立ち上る。
アイラは息を吐き、肩の力を抜いた。
「……終わりましたね」
「いや、始まりだ。お前が自分の人生を取り戻した、その始まりだ」
ディランの言葉に、彼女は微笑む。
「あなたに出会えてよかった」
「俺の方だ。お前がいなければ、真実も、この世界も信じられなかった」
二人の間に穏やかな陽光が差し込む。
過去が痛みなら、今はその痛みを抱いて進むための未来。
彼らの視線の先には、澄み渡る青空が広がっていた。
続く
その静かな朝の広場に、三つの影が向かい合っていた。
ディラン将軍、王太子レオンハルト、そしてアイラ――今や再び“アイリス”として名前を呼ばれる運命にある女。
「……本当に、彼女をここに?」
ルークが心配げに耳元でささやく。
だがディランは首を横に振った。
「彼女が一歩を踏み出そうとしている。止める理由はない」
「しかし、危険です。王都の兵が彼女を見つければ――」
「見つけても、俺が守る」
短く言い切った声には、一切の迷いがなかった。
日差しがのぼり始め、霜の光が辺りを覆う。
広場を中心に兵たちが距離を取り、民たちが遠巻きに息を潜める。
本来ならば“査問”として非公開で行われるはずの対面を、ディランはあえて隠さなかった。
それは“真実は隠さずに示す”という彼自身のやり方だった。
そして、ゆっくりと足音が響く。
白い外套をまとったアイラが現れた。
髪をまとめ、目元を上げ、かつて王都で社交界の光として称えられた頃と同じ堂々たる姿だった。
彼女の姿を見た瞬間――レオンハルトの肩が大きく震えた。
まるで長い夢から目を覚ますように、その瞳が揺れる。
「……そんな、ありえない」
彼の口から洩れた声は、皮肉でも怒りでもなく、ただの呆然だった。
「お前は……死んだはずだ。俺は、そう聞いて……!」
「あの日、あなたがそう望んだからでしょう?」
アイラの声は透き通っていた。
かつて愛を乞う少女の声ではない。
今そこに立つのは、誇りと悲しみを背負いながらも強く生き延びた一人の女。
レオンハルトは数歩、前に進み出た。
「アイリス――どうして、生きている?」
「死にたくなかったからです」
「……」
その答えに、彼は一瞬言葉を失う。
風が二人の間を抜け、雪解けの滴が地面を打つ音だけが響いた。
「私は、あなたを信じていました。王太子としての責任も、愛する人としての誠も。
でも、あなたは私のすべてを“嘘”だと決めつけた」
「違う、それは……!」
「違わないわ。あなたは自分の耳で確かめもしなかった。誰の言葉を信じたの? 陛下? 宰相? それとも、あの女?」
その名を出された瞬間、レオンハルトの瞳が鋭く細まる。
「セリアは……俺を救ってくれたと思っていた。
だが、あれは欺瞞だった。俺が最も信じるべき人間を、欺いた」
「では、今さら何を償おうというのですか。あなたの謝罪で、私が失った時間は戻りません」
その冷たい言葉に、彼は拳を握った。
「それでも……償わせてくれ。あの時、俺は王太子であることを選び、男としての誇りを捨てた。
お前を信じられなかったことが、俺の最大の罪だ」
レオンハルトの声が震えた。
その姿を見つめながら、アイラの内側で溶けかけた氷のようなものがじくりと痛んだ。
「……あなた、本当に覚えていないのですね。すべての始まりを」
「始まり?」
アイラはゆっくりと視線を上げた。
「私たちが婚約する前夜、あなたは教会で私に誓いました。
“権力のためではなく、お前という人間を生涯の伴侶として迎える”と」
「……ああ、そんなこともあったな」
「けれど翌日には、あなたは“彼女を呪った魔女”だと宣言した。
――その違いの中に、私が過ごした三年があったのです」
その言葉を吐いた瞬間、記憶がレオンハルトの脳裏で弾けた。
あの日、宰相ギュスターヴが持ち込んだ封書。
中には、アイリスの名前と偽りの契約書。
それを信じ込んだ自分。
疑いもしなかったセリアの涙。
そして、断罪の場で彼女の瞳を見た――その青が今と同じだった。
「……俺は、愚か者だ」
レオンハルトが膝をついた。
王太子という誇りを捨て、一人の男として地に膝をつく姿を見て、周囲の兵たちは息を呑む。
「真実は、王が恐れたものだ」
ディランの低い声が静けさを裂いた。
「王はその力――“癒しの魔力”を継ぐことを恐れたのだ。
そして宰相は、その恐れを利用してあなたを操った」
「癒しの……?」
「お前たちが“呪い”と呼んだそれは、古くからこの国に伝わる聖力だ。
その証が、お前の手にも刻まれている」
ディランの視線を受けて、アイラは袖をまくる。
手首に刻まれた淡い光の紋章が朝陽を受けて淡く輝いた。
それは、幼少期に教会で授かった“加護”の印。
王家に伝わる古い伝承――真なる治癒の力を持つ者は、時に“聖痕”としてそれを宿す。
「……そう、思い出しました」
レオンハルトは震える声で言った。
「父上が言っていた。レインフォード家は“王権をも凌ぐ加護の血”を引いていると。
だが、それを表に出せば、王家の威信は崩れると……。その恐れが、すべてを歪めたのか」
少しの間、誰も口を開けなかった。
広場を照らす朝陽の下で、真実がひとつずつ形を得ていく。
アイラは静かに目を伏せた。
「私は、治す力しか持っていません。けれどあなたたちは、それを支配の道具にした」
レオンハルトが顔を上げ、苦しげに言う。
「許してほしい……とは言えない。だが、二度と同じ過ちを繰り返さないと誓う」
「ならば、償いなさい。そうして初めて、あなたは“王”になれる」
その一言が落ちた瞬間、ディランの目奥に光が宿った。
彼女は過去に縛られるのではなく、自ら未来を選んでいる。
風がやんだ。
王子の銀髪が陽にきらめき、彼は深く頭を垂れた。
「ありがとう。お前に会えて、ようやく人として立ち戻れた気がする」
アイラは一歩退いて微笑んだ。
「その言葉を信じます。けれど、私はこの地に残ります」
「理由を聞いても?」
「今ここに、私を必要としてくれる人たちがいるから。
そして……私には、守りたい人ができたのです」
レオンハルトの視線が自然とディランに向いた。
彼は一言も口を挟まなかったが、その立ち位置がすべてを語っていた。
「……そうか」
レオンハルトは小さく笑った。
「それでいい。お前の居場所がここにあることを、俺は嬉しく思う」
静かに礼をして、彼は振り返った。
王都から来た兵たちが列を整える。
レオンハルトが立ち去る背に、ディランが小さく声をかけた。
「殿下、王として立つその日まで、決して目を逸らすな」
振り返った王太子は、ほんの一瞬、晴れやかな笑みを浮かべて頷いた。
太陽が完全に昇り、雪どけの地面から蒸気が立ち上る。
アイラは息を吐き、肩の力を抜いた。
「……終わりましたね」
「いや、始まりだ。お前が自分の人生を取り戻した、その始まりだ」
ディランの言葉に、彼女は微笑む。
「あなたに出会えてよかった」
「俺の方だ。お前がいなければ、真実も、この世界も信じられなかった」
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