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第2話 泣きながら去った令嬢
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夢のように過ぎ去った夜会の翌朝、エリスは冷たい朝靄のなかに立っていた。
王都を出る街道の入り口、まだ夜が明けきらぬ灰色の空の下で、荷馬車を待つ。手には小さな革の鞄ひとつ。中には最低限の着替えと、少しの金貨、そして母の形見のペンダント――それだけが、今の彼女の持ち物だった。
風が頬を刺す。だが、エリスの胸のほうがもっと痛かった。
昨夜の出来事が、まるで悪夢のように頭の中を離れない。
公爵家の広間での人々の視線。冷たく突き放したカーティスの声。ミレーユの幸福そうな笑み。
思い出すたび、胸の奥で何かが軋む。
「行きなさい、エリス」
背後から聞いた声に振り返ると、そこには父が立っていた。
ハートフィールド男爵――温厚だが世間体を何よりも重んじる、控えめな男。
「父上……」
「お前の気持ちは理解している。だが、戻ってくる場所はいつでもある。無理だけはするな」
それは優しい言葉に聞こえた。けれど、エリスはその裏にあるため息混じりの本音を感じ取ってしまう。
「破棄された娘」として王都に残ることは、家にとっても不名誉だ。
「……ありがとう、ございます」
それ以上、何も言わなかった。
やがて荷馬車がやってきて、車夫が声をかける。
「乗るのは嬢ちゃんだけか? 一人旅とは、度胸があるな」
「……はい」
エリスは静かに頷いて荷台に乗る。
馬車がきしむ音とともに、王都の門が遠ざかっていく。
冷たい風が髪を乱し、涙が頬を伝った。
声を押し殺して泣くのは、もう慣れたはずだった。それでも、この涙だけはどうしても止められなかった。
「私の何が足りなかったの……?」
誰に聞いても答えは返ってこない。
けれど、旅路が進むにつれて、エリスのなかで小さな火が灯りはじめた。
もう、戻らない。もう、誰にも笑われたり見下されたりしない。
――強くなってやる。
噛みしめた唇が、わずかに震えた。
道中、商人や旅人と何度か相席になった。
「お嬢さん、王都を出るなんて珍しいねえ」
「親戚を頼って……少し遠くまで」
笑ってみせたが、その笑みは表面だけのものだと自分でも分かっていた。
商人がそこを深追いせず、朗らかな声で旅の話を始めてくれたのが救いだった。
王都から遠くなるにつれ、雪が強くなり、馬車は次第に足を取られながら進んでいく。
昼を過ぎたあたりで、御者が言う。
「悪ィが、ここで一旦野営だ。峠のあたりは今夜、吹雪になるらしい」
「……そう、ですか」
宿場のない小さな峠道。人里から遠く離れた場所で、荷馬車は止まった。
旅人たちは焚き火を囲んでパンをかじり、ワインで身体を温める。
エリスも少し離れた場所で膝を抱え、寒空を見上げていた。
真っ白な雪がひらひらと降り注ぎ、その静けさが妙に心を落ち着けた。
――あの人は、今もミレーユ嬢と笑っているのだろうか。
そう思うと、胸の奥にどす黒い痛みが刺す。
けれど、怒りではない。
ただ、ぽっかり空いた心の穴が冷たい風を通しているだけ。
「もういいのよ……」
小さく呟いた声は、誰にも届かず雪に吸い込まれていった。
その夜、旅人のひとりが酔って声をかけてきた。
「嬢ちゃん、ひとりか? こんな寒い中、かわいそうに」
酒に酔った男の視線がいやらしく光る。
エリスは慌てて立ち上がろうとしたが、腕を掴まれてしまった。
「離して……!」
「いいじゃねぇか、ちょっとくらい――」
「やめろ」
鋭い声が飛んだ。
焚き火の向こうから来たのは、金髪の青年だった。商人の護衛を務めていた傭兵だ。
彼はさっと男の腕をひねり上げ、「お嬢さんに手を出す馬鹿があるか」と吐き捨てた。
そのまま男を蹴り飛ばして雪の中へ突き飛ばす。
「……大丈夫か」
「……はい。助けていただいて、ありがとうございます」
礼を言うと、青年は照れくさそうに背を向けた。
「このあたりは夜になると盗賊も出る。離れた場所で休むな」
「……わかりました」
そのやり取りのあと、焚き火の光が少しだけ暖かく見えた。
旅人たちは夜が更けると順番に眠りについた。
エリスも外套をかぶり、静かに目を閉じる。
本当は眠れなかった。まぶたを閉じると、昨日の光景がすぐに浮かんできてしまうからだ。
けれど、疲れきった身体はやがて限界を迎え、いつのまにか浅い眠りへと落ちていった。
翌朝、再び馬車が走り出す。
峠を越える頃には吹雪が本格的になり、視界が白く霞んでいく。
「このままじゃ進めねぇ! 一旦避難するぞ!」
御者の叫びと同時に、馬車が大きく揺れた。
エリスは座席から転げ落ちそうになり、慌てて窓の外を見た。
「待って、あれは……!」
道のわき、倒れた馬車が見えた。荷台が壊れ、荷物が雪に散らばっている。
誰かがうずくまる影が見えた気がして、思わず馬車を止めるよう叫んだ。
「人が……倒れています!」
「おいおい、こんな吹雪の中に? 気を失ってるだけならいいが……」
御者が舌打ちしながらも馬を止め、旅人たちと一緒に降りていく。
雪の中に倒れていたのは、年の近い女性だった。白い外套の裾が赤く染まっている。
「怪我を……!」
エリスは慌てて駆け寄ろうとしたが、商人が制した。
「嬢さん、危険だ。様子を見ろ」
彼らが慎重に女性を抱き起こす。けれど助ける手立てはなく、すぐに冷たくなった身体を確認して顔をしかめた。
「もう駄目だ。息がない……」
エリスは立ち尽くした。
命というものがこんなにも儚いのかと、現実を突きつけられる。
そして今の自分も、この雪の中では同じように倒れてしまえば誰にも気づかれず死ぬのだと実感した。
恐怖が胸を打つ。だがその恐怖は、なぜか生きようという強い意志へと変わっていった。
峠を越え、夜には小さな集落の宿に辿り着いた。
薪の燃える匂い、煮込みスープの湯気。
何もかもが、あたたかい。
とはいえ、エリスの懐は心もとなく、宿代を払うと食事はほとんど残らなかった。
それでも彼女は文句ひとつ言わず、パンの欠片を口に運ぶ。
「地味だから、要らないと言われたけれど……」
小さく呟きながら、いつか鏡で見た自分の姿を思い出す。
栗色の髪、淡い灰色の瞳。華やかではないが、母ゆずりの優しい顔立ち。
そんな自分を、彼は一度でも「美しい」と言ってくれたことがあっただろうか。答えは、分かっていた。
「あの人に愛されたかった。でも、もういい」
吐く息が白く消える。
涙は、もう出なかった。
翌朝、宿の主人が街道の情報を教えてくれた。
「この先、国境までは二日の道だ。だが、天気が荒れるかもしれん。気をつけな」
「ありがとうございます」
エリスは深く頭を下げ、再び馬車に乗り込む。
その瞳には、昨日までの弱さとは違う光が宿っていた。
もう誰にも縛られない。もう誰にも、哀れまれたりしない。
たとえ行く先が未知の国でも、自分の足で歩き続ける。
そして、彼女が再び出会う運命の人――あの冷たい青の瞳の男へと、一歩ずつ近づいていく。
吹雪の向こうで、世界が変わりはじめていた。
王都を出る街道の入り口、まだ夜が明けきらぬ灰色の空の下で、荷馬車を待つ。手には小さな革の鞄ひとつ。中には最低限の着替えと、少しの金貨、そして母の形見のペンダント――それだけが、今の彼女の持ち物だった。
風が頬を刺す。だが、エリスの胸のほうがもっと痛かった。
昨夜の出来事が、まるで悪夢のように頭の中を離れない。
公爵家の広間での人々の視線。冷たく突き放したカーティスの声。ミレーユの幸福そうな笑み。
思い出すたび、胸の奥で何かが軋む。
「行きなさい、エリス」
背後から聞いた声に振り返ると、そこには父が立っていた。
ハートフィールド男爵――温厚だが世間体を何よりも重んじる、控えめな男。
「父上……」
「お前の気持ちは理解している。だが、戻ってくる場所はいつでもある。無理だけはするな」
それは優しい言葉に聞こえた。けれど、エリスはその裏にあるため息混じりの本音を感じ取ってしまう。
「破棄された娘」として王都に残ることは、家にとっても不名誉だ。
「……ありがとう、ございます」
それ以上、何も言わなかった。
やがて荷馬車がやってきて、車夫が声をかける。
「乗るのは嬢ちゃんだけか? 一人旅とは、度胸があるな」
「……はい」
エリスは静かに頷いて荷台に乗る。
馬車がきしむ音とともに、王都の門が遠ざかっていく。
冷たい風が髪を乱し、涙が頬を伝った。
声を押し殺して泣くのは、もう慣れたはずだった。それでも、この涙だけはどうしても止められなかった。
「私の何が足りなかったの……?」
誰に聞いても答えは返ってこない。
けれど、旅路が進むにつれて、エリスのなかで小さな火が灯りはじめた。
もう、戻らない。もう、誰にも笑われたり見下されたりしない。
――強くなってやる。
噛みしめた唇が、わずかに震えた。
道中、商人や旅人と何度か相席になった。
「お嬢さん、王都を出るなんて珍しいねえ」
「親戚を頼って……少し遠くまで」
笑ってみせたが、その笑みは表面だけのものだと自分でも分かっていた。
商人がそこを深追いせず、朗らかな声で旅の話を始めてくれたのが救いだった。
王都から遠くなるにつれ、雪が強くなり、馬車は次第に足を取られながら進んでいく。
昼を過ぎたあたりで、御者が言う。
「悪ィが、ここで一旦野営だ。峠のあたりは今夜、吹雪になるらしい」
「……そう、ですか」
宿場のない小さな峠道。人里から遠く離れた場所で、荷馬車は止まった。
旅人たちは焚き火を囲んでパンをかじり、ワインで身体を温める。
エリスも少し離れた場所で膝を抱え、寒空を見上げていた。
真っ白な雪がひらひらと降り注ぎ、その静けさが妙に心を落ち着けた。
――あの人は、今もミレーユ嬢と笑っているのだろうか。
そう思うと、胸の奥にどす黒い痛みが刺す。
けれど、怒りではない。
ただ、ぽっかり空いた心の穴が冷たい風を通しているだけ。
「もういいのよ……」
小さく呟いた声は、誰にも届かず雪に吸い込まれていった。
その夜、旅人のひとりが酔って声をかけてきた。
「嬢ちゃん、ひとりか? こんな寒い中、かわいそうに」
酒に酔った男の視線がいやらしく光る。
エリスは慌てて立ち上がろうとしたが、腕を掴まれてしまった。
「離して……!」
「いいじゃねぇか、ちょっとくらい――」
「やめろ」
鋭い声が飛んだ。
焚き火の向こうから来たのは、金髪の青年だった。商人の護衛を務めていた傭兵だ。
彼はさっと男の腕をひねり上げ、「お嬢さんに手を出す馬鹿があるか」と吐き捨てた。
そのまま男を蹴り飛ばして雪の中へ突き飛ばす。
「……大丈夫か」
「……はい。助けていただいて、ありがとうございます」
礼を言うと、青年は照れくさそうに背を向けた。
「このあたりは夜になると盗賊も出る。離れた場所で休むな」
「……わかりました」
そのやり取りのあと、焚き火の光が少しだけ暖かく見えた。
旅人たちは夜が更けると順番に眠りについた。
エリスも外套をかぶり、静かに目を閉じる。
本当は眠れなかった。まぶたを閉じると、昨日の光景がすぐに浮かんできてしまうからだ。
けれど、疲れきった身体はやがて限界を迎え、いつのまにか浅い眠りへと落ちていった。
翌朝、再び馬車が走り出す。
峠を越える頃には吹雪が本格的になり、視界が白く霞んでいく。
「このままじゃ進めねぇ! 一旦避難するぞ!」
御者の叫びと同時に、馬車が大きく揺れた。
エリスは座席から転げ落ちそうになり、慌てて窓の外を見た。
「待って、あれは……!」
道のわき、倒れた馬車が見えた。荷台が壊れ、荷物が雪に散らばっている。
誰かがうずくまる影が見えた気がして、思わず馬車を止めるよう叫んだ。
「人が……倒れています!」
「おいおい、こんな吹雪の中に? 気を失ってるだけならいいが……」
御者が舌打ちしながらも馬を止め、旅人たちと一緒に降りていく。
雪の中に倒れていたのは、年の近い女性だった。白い外套の裾が赤く染まっている。
「怪我を……!」
エリスは慌てて駆け寄ろうとしたが、商人が制した。
「嬢さん、危険だ。様子を見ろ」
彼らが慎重に女性を抱き起こす。けれど助ける手立てはなく、すぐに冷たくなった身体を確認して顔をしかめた。
「もう駄目だ。息がない……」
エリスは立ち尽くした。
命というものがこんなにも儚いのかと、現実を突きつけられる。
そして今の自分も、この雪の中では同じように倒れてしまえば誰にも気づかれず死ぬのだと実感した。
恐怖が胸を打つ。だがその恐怖は、なぜか生きようという強い意志へと変わっていった。
峠を越え、夜には小さな集落の宿に辿り着いた。
薪の燃える匂い、煮込みスープの湯気。
何もかもが、あたたかい。
とはいえ、エリスの懐は心もとなく、宿代を払うと食事はほとんど残らなかった。
それでも彼女は文句ひとつ言わず、パンの欠片を口に運ぶ。
「地味だから、要らないと言われたけれど……」
小さく呟きながら、いつか鏡で見た自分の姿を思い出す。
栗色の髪、淡い灰色の瞳。華やかではないが、母ゆずりの優しい顔立ち。
そんな自分を、彼は一度でも「美しい」と言ってくれたことがあっただろうか。答えは、分かっていた。
「あの人に愛されたかった。でも、もういい」
吐く息が白く消える。
涙は、もう出なかった。
翌朝、宿の主人が街道の情報を教えてくれた。
「この先、国境までは二日の道だ。だが、天気が荒れるかもしれん。気をつけな」
「ありがとうございます」
エリスは深く頭を下げ、再び馬車に乗り込む。
その瞳には、昨日までの弱さとは違う光が宿っていた。
もう誰にも縛られない。もう誰にも、哀れまれたりしない。
たとえ行く先が未知の国でも、自分の足で歩き続ける。
そして、彼女が再び出会う運命の人――あの冷たい青の瞳の男へと、一歩ずつ近づいていく。
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