冬月シバの事件簿

解消

巻き込まれる男

　俺はとある事件に巻き込まれた。過去のアルバイト先の花屋にいた文香《ふみか》が……夫、その家族を殺害、遺棄をしていた。

　それを知った俺は文香の彼氏で自称マッドサイエンティストの男に脅されて車で廃墟に連れて行かれた。

「知られたからには刑事さんにもバラバラになってもらわないとな」
　バラバラと聞いて今まで担当してきたバラバラ遺体を思い出したのと、恐怖のあまり胃の中のものを全て吐き出した。

　すると遠くからパトカーのサイレンが。きっと茜部だろう。優秀な部下だ。
「冬月さんっ！！！」
　やっぱり……もしものことがあったらと言っておいてよかったよ。

　多くの機動隊も来てる……どういうことだ？
「あの男、過去に手製の爆弾で事件を起こしてます。」
　爆弾？

　！！！あのマッドなんちゃら男は何かスイッチを持ってる。横には彼に寄り添う文香……！！！文香よ！何であんなクレイジーな男に陶酔してるんだ！！！
「ジ、エーンド！！！」
　俺の目の前には茜部……おい、お前危ないぞ！ボーッとしてんな！お前その爆発に巻き込まれたらっ、帆奈は、お腹の子供はどうするんだよ！
　俺は起き上がって茜部と共に建物の影に飛び込んだと同時に爆音と爆風が……