あと、100歩

星海輝

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あと、100歩

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君との距離まであと100歩。
ゆっくりゆっくり君との距離を詰めていくけど、これがなかなか埋まらない。
君も歩いているし僕も歩いているのだから当たり前なのだろうけれど、こんなに縮まらない距離なんてあるのだろうかと思うぐらいだ。思い切って走って君の元へ行こうかと思ったその時、君が振り返ったから走り出そうとした僕は思わず転けそうになったけど、なんとか体勢を持ち直して君の方を見る。
君は柔らかな笑みを浮かべると僕に優しい声で問い掛けた。

「ねぇ、私が死んだら君は泣く?」

唐突過ぎるその問い掛けに僕は驚きを隠せず混乱する頭を落ち着かせるように君からの問い掛けに返答する。

「泣くよ。号泣する。君だって僕が死んだら嫌だろ?」

僕の返事を聞くと君は少し考えるような仕草を見せてから、僕からの問い掛けに答えた。

「…うん。嫌だ。…でも、人はいつか死んじゃうんだよ。君も私も例外じゃない。」

「だとしても、今死ぬことを考えても仕方ないでしょ。僕と君がここに居てここで息して生きてるんだから。今はそれだけで十分だ。」

「……そうだね。君は本当に優しい。」

君がまた柔らかな笑みを浮べる。その笑みに少しだけ陰りがあったのに気付かず僕は優しく微笑み返した。そして、君が再び歩き出し僕が君を追い掛ける。
君との距離まであと…

end
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