役立たずと言われ追放された支援職の[罠師]だけど最強を目指します!

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3章

神炎の魔剣士

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「よくやってくれたアノク!」

凄まじい熱気を纏う剣はまるで昼間のように迷宮内を照らしあまりの高温に刀身が白く輝いている。
そのプレッシャーに今までマサムネさんを翻弄してきたゼツは圧倒され既にその顔に余裕は無い。

「俺はこの力でSランクまで上り詰めた。だが結局アノク達がいなければ仲間は救えなかったかも知れない。
そんな不甲斐ない自分に腹がたつ!そしてゼツと言ったな。お前にはそれ以上に腹が立つ!
....今度はこっちからいくぞ....!!!」

直後ひと際大きな炎が吹き上がるとマサムネさんはゼツへ一瞬で肉薄する。
「グオォ!?」

高密度の魔力が込められた魔剣は一振りするたびに爆発が起こりゼツを追い詰めてゆく。


「-ナッ!?俺の武器が!!!」

マサムネさんの一撃を受ける度にゼツの持つ剣は損傷をおっていたが遂に限界を迎えたのか熱でドロドロに溶け、真っ二つに折れてしまう。




「終わりだ....!!!太陽神の一撃ヘリオスブレイク

超高温の斬撃がゼツを飲み込み一瞬で全身が炭化する。
悲鳴すら上げる間も与えず確実な一撃を与える。


「これがSランク....」

「凄いでしょう?あの技が由来となってマサムネには"神炎の魔剣士"って二つ名がついているの」

「ミサトさん!気が付いたんですね!」

「おかげ様でね....Sランクである私たちがこうも無様な姿を見せてしまうなんて申し訳ないわ...」

そういうミサトさんはまだ辛そうでまともに動けそうも無さそうにしている

「これは一度休憩を挟むか....最悪撤退も視野に入れるべきね...」
アルビダが意見を述べるが皆どうしたものかと何も返せずにいる

「いや、先へ進もう」
そう言ったのはマサムネさん
ゼツを倒し魔剣を鞘へ戻すと迷いなくそう言ってきた
確かに戦力的には2パーティー合同ということもあって迷宮攻略だけであれば問題ないかもしれない。
けれどもしまたイビル教団の連中が攻撃を仕掛けてきたら....

手負いのミサトさんに戦闘能力の無いユウカさんに回復師のリノ
守るべき対象が多すぎる...

「確かに先へ進む事のリスクは大きい。けれど海流の眼がイビル教団の連中の手に渡ったとしたら....それだけは何としてでも阻止しなくちゃいけない。
それに今はかなり深部まで進んでしまっているし単純に来た道を戻るだけでも相応のリスクがある。なら可能な限りミサトの回復を計って先へ進む方が得策だと俺は思う」

マサムネさんの意見も一理ある....
海流の眼
使用した魔力量に応じて対象の効果を高める事が出来る魔道具
それがイビル教団の手に渡った場合のリスクか....

「.....先へ進もう」

「....分かった。アノクに従おう
「貴方が言うのなら私も異論は無いわ」
「大丈夫!戦闘では役に立てないけど回復なら任せて!」

ミサトの友朋の皆も同意を示している。
「.....いい仲間だね、アノク」


方針は決まった
後は最深部へと進むだけだ
幸いにも今いる第14階層はイビル教団の奴らがやったのか元々なのかは分からないが魔物が出てこない
ここをセーフティエリアとして一度休憩を取る事にした。

油断は出来ない。
けど、さっきの戦いで確かな手応えはあった。
迷宮ここなら俺はもっと戦える
もしあの時戦った"ミラ"と呼ばれる奴がまた来たとしても
今度はそう簡単にはやられないからな.... 


俺は一人黙々と集中力を高め来るべき戦いに備え身体を出来る限り休める




ーーそして迎えるは第19階層
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