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第三十八話 これからの道
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第三十八話 これからの道
馬車は再び領都の門を抜け、広い大地へと進んでいった。
都市の喧騒は背後に残り、草原と丘が再び視界を埋める。
ここに立つと、旅に出た頃の感覚がじんわりと戻ってくる。
同じ道でも、見る目は変わった。
旅で得た“距離感”や“余白”が、日常となった今も胸の奥で静かに光を放っている。
復帰の答えを正式に留保した手紙を出してから、
彼女は確信していた――
答えを急ぐ必要はないと。
答えは旅の途中にあるかもしれないし、まだ遠く先にあるのかもしれない。
それは、問いとともにあるべきものだからだ。
旅の目的は、単に遠くへ行くことではない。
五感で世界を感じること。
問いと答えの距離を自分の足で測ること。
そして内面が変わる“プロセス”そのものを受け止めることこそ、旅の本質である――
そんな内観的旅の価値観は、旅小説を書くうえでも重要だとされる。旅とは必ずしも出来事の連続ではなく、登場人物の内面変化そのものがドラマとなるからだ。
「……次の場所は、どんな色でしょうか」
問いはまだ答えを求めていない。
だが、問い自体が次の道を照らす灯りになっている。
馬車の車輪が地面を進む音だけが響く。
草の匂い、風のぬくもり、太陽の光の移り変わり──
旅で培われた感覚は、日常と旅という区別を超えて、彼女の中に溶け込んでいる。
そして、道は続く。
今日の色は今日だけの色として存在し、
明日の色はまた別の色として現れる。
答えはまだ分からない。
けれど、それでいい。
答えそのものよりも、「問いを抱きながら進むこと」が、
――彼女の旅の真実となっていた。
馬車は草原の中を進み、
空は高く、風は静かに吹き抜ける。
そして、これから出会う景色すべてが、
彼女の問いをやさしく受け止めながら、
静かにその色を見せていった。
馬車は再び領都の門を抜け、広い大地へと進んでいった。
都市の喧騒は背後に残り、草原と丘が再び視界を埋める。
ここに立つと、旅に出た頃の感覚がじんわりと戻ってくる。
同じ道でも、見る目は変わった。
旅で得た“距離感”や“余白”が、日常となった今も胸の奥で静かに光を放っている。
復帰の答えを正式に留保した手紙を出してから、
彼女は確信していた――
答えを急ぐ必要はないと。
答えは旅の途中にあるかもしれないし、まだ遠く先にあるのかもしれない。
それは、問いとともにあるべきものだからだ。
旅の目的は、単に遠くへ行くことではない。
五感で世界を感じること。
問いと答えの距離を自分の足で測ること。
そして内面が変わる“プロセス”そのものを受け止めることこそ、旅の本質である――
そんな内観的旅の価値観は、旅小説を書くうえでも重要だとされる。旅とは必ずしも出来事の連続ではなく、登場人物の内面変化そのものがドラマとなるからだ。
「……次の場所は、どんな色でしょうか」
問いはまだ答えを求めていない。
だが、問い自体が次の道を照らす灯りになっている。
馬車の車輪が地面を進む音だけが響く。
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旅で培われた感覚は、日常と旅という区別を超えて、彼女の中に溶け込んでいる。
そして、道は続く。
今日の色は今日だけの色として存在し、
明日の色はまた別の色として現れる。
答えはまだ分からない。
けれど、それでいい。
答えそのものよりも、「問いを抱きながら進むこと」が、
――彼女の旅の真実となっていた。
馬車は草原の中を進み、
空は高く、風は静かに吹き抜ける。
そして、これから出会う景色すべてが、
彼女の問いをやさしく受け止めながら、
静かにその色を見せていった。
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