32 / 41
第31話 卒業式
しおりを挟む
朝。
すっかり先生から受けた傷も治り、体調は万全となった。王族の血の治癒能力は半端ない。
天気は悪く、空には暗雲が渦巻いていた。
「あれ? 先生とワッグテールが居ないな」
朝食の時間、先生とワッグテールが食堂のどこにも居なかった。
二人共寝坊したところは見たことない。
「そういやワッグテールの奴、朝から部屋にもいなかったな……」
「なにかあったのかな?」
カナリアは心配そうな顔をする。
「ふむ。とりあえず私たちで朝食の準備をするか」
オスプレイの提案。
「そうだな。食事を終えてもまだどっちも戻らないようなら、全員で探しに行こう」
シグ姉が同意する。
とりあえず俺たちだけで朝食の準備をして、食事をした。
全員が完食する時間になっても、先生もワッグテールも姿を見せない。ということで、全員で一緒に二人を捜索することにした。
最初に足を運んだのは教室。
「いませんね」
パフィンが言う。
「あ!」
とカナリアが言うと同時に、教室の扉が開かれた。
「お待たせしました。皆さん、座ってください」
先生が現れた。カナリアは足音から先生の接近をいち早く察していたようだ。
いつもの温和な様子……だけどいつもと違い、全身の至る所に包帯を巻き、常に左眼を閉じている。仮面にもヒビが入っている。
ゾク。と全身に悪寒が走る。何か……不吉な予感がする。
「先生、一体どこにいたのですか?」
クレインの問いに対し先生は返答せず、椅子を指さす。
「座りなさい。話はそれからです」
「……」
有無を言わせない迫力。
俺たちは全員、一旦席に着いた。でもみんな、警戒している。すぐに戦闘に入れるよう、完全に椅子に腰かける者はいない。
出所不明の不安感が、全員の背筋を舐めていた。
「……長かったですね。ようやく、この日が来た」
しみじみと先生は言う。
「皆さん、今日は授業はやりません。今日は皆さんの卒業式を執り行います。この学校の卒業式を……」
「ふざけたことを言うな!」
オスプレイが立ち上がり、先生に詰め寄る。
「ワッグテールをどこにやった!?」
先生の状態、様子からオスプレイはワッグテールと先生にひと悶着あったのだと思ったんだろう。
俺もオスプレイと同様の考えだ。欠席のワッグテール、傷だらけの先生、無関係だとは思えない……。
「彼なら、一足早く卒業しました」
オスプレイが先生の胸倉を掴み上げる。
「まさか、貴様……!」
「うっ!?」
突然、カナリアが耳を押さえてうずくまった。
「どうしたカナリア!?」
俺はカナリアのもとへ駆け寄る。
「あの音が……また、聞こえる。鼓動の音が……前より強く!」
鼓動の音……王卵の脈動か!
「先生……まさか」
俺は先生に問う。
「ワッグテールを、王卵に喰わせたのか!?」
先生はジッと俺を見る。
YES、と目で言っている。
「卒業おめでとう、オスプレイ」
先生が呟くと、オスプレイの方から呻き声のようなものが聞こえた。
オスプレイの方へ視線を向ける。
「オスプレイ!」
床から、無数の黒い手が湧き出てオスプレイの全身に絡みついた。
黒い手には口もついていて、その口から呻き声が漏れ出ている。
アレは間違いなく、王卵の手!?
全身に鳥肌が立つ。
あの黒い手には、この世すべての闇が詰め込まれているような……そんな感じがした。
俺の中にある細胞が、『逃げろ』と叫んでいる。
「貴様……!?」
オスプレイは無数の黒い手に覆われ、真っ黒な卵型になると一瞬にして足元に引きずり込まれていった。黒い染みだけが、オスプレイが立っていた場所に残っている。
「卒業おめでとう、パフィン」
今度はパフィンを黒い手が引きずり込もうとする。
「クレインさん!!!」
パフィンがクレインに手を伸ばす。
「パフィン!!」
「助けて……嫌、わたくしはまだ何も――」
クレインもパフィンに手を伸ばすも、間に合わずパフィンは闇に消えた。
「卒業おめでとう、シグネット」
「なっ!?」
次にシグ姉が黒い手に絡まれる。
「そんな……! どうして……!?」
「儀式は全て、公平に行う」
シグ姉はめいっぱい先生を睨み、そして下へと引きずり込まれた。
ようやくそこで、ぼやけていた意識が覚醒した。
目の前の異常を前に、麻痺していた思考が動き出した。
これがカルラオリジナルが言っていた王卵の第二形態!? 王卵は王族を三人喰らうと形態を変え、どこに居ようと俺達を吸収する……アイツはそう言っていた。今が、その時か!
「カルラ! カナリアを連れて外へ!」
クレインは机を先生に向けて投げる。先生は腰から刀を抜き、一瞬で机をバラバラに解体した。
「クレイン! でも!」
「迷ってる場合か! このままじゃ全滅するぞ!」
「……!」
クレインの目は、覚悟を決めていた。
俺はうずくまるカナリアを抱き上げる。
「だめ、駄目だよソル! レインを置いてなんていけない!」
暴れるカナリアを力づくで押さえる。
「……わりぃ、レイン」
「頼んだよ。ソル」
「レイン! レインっっ!!!!」
俺は振り返らず、教室を出る。
「レイン……!」
「……振り返るな! 今はここから逃げることだけを考えろ! なにかやべぇのが近づいてきてる!! お前だってわかってんだろ!!」
「でも……でもっ……!!」
カナリアを抱きかかえたまま玄関に行くと、
「っ!?」
石造りの鳥が、道を阻んだ。
「ガーゴイル!?」
ガーゴイルが叫び、俺に向かって突進してくる。
俺は咄嗟にカナリアを廊下に投げ、ガーゴイルの攻撃を腹で受ける。
「がはっ!?」
攻撃を受けた俺はその勢いのまま教室の前まで転がった。
激痛が全身に走る。
「無駄ですよ。カルラ」
教室から出てきた先生はそのまま俺の所へ歩いてくる。
「……クレインは、どうした……!?」
「彼ならもう、卒業しましたよ」
先生は俺とカナリアの間に立つ。
「王卵は3人の王族を吸収することで第二形態になる。第二形態となった王卵は体内に世界を造り、近くに存在する王族を私の指示で取り込む。オスプレイも、パフィンも、シグネットも、クレインも、今は王卵の中にいる。大丈夫、今はまだ、全員生きてますよ」
何とか立ち上がり、拳を握る。
体はフラついて、視線は定まらない。それでも、それでもカナリアだけは……!
「卒業おめでとう、カルラ」
「やめろ……」
先生に殴りかかろうとするも、黒い手にそれを阻まれる。
先生が、口を開こうとする。
ダメだ。そこから先を、言わせるわけには――
「卒業おめでとう――カナリア」
『卒業』という単語、そして対象の『名前』。
それが恐らく、王卵への合図。
「やめろぉ!!」
カナリアの下に、黒い手が湧き出る。
「ソ、ル……ソル……!」
カナリアは黒い手に絡まれながらも俺に向かって手を伸ばす。
俺もなんとか手を伸ばすが、届かない。
「カナリア! カナリア!!」
「ソル……助けて……!」
先にカナリアが真っ黒な卵となり、下へと引きずり込まれた。
「……待ってろ、俺が絶対……助けるから……!」
視界が真っ黒に染まる。全身を悪寒が包み込む。
体が落下していく感覚。鼻が詰まり、口も詰まっているのに、呼吸だけはできている。直接空気を肺にぶち込まれているような感覚だ。
ひたすらに気持ち悪い……!
『さぁさ6人の影武者さん、一次審査突破おめでとーう』
真っ黒な空間の中、
子供のような、高くて不気味な声が聞こえる。
『準備はいいかい? それじゃ始めるよ……“王乱”を』
次の瞬間、意識が暗転した。
すっかり先生から受けた傷も治り、体調は万全となった。王族の血の治癒能力は半端ない。
天気は悪く、空には暗雲が渦巻いていた。
「あれ? 先生とワッグテールが居ないな」
朝食の時間、先生とワッグテールが食堂のどこにも居なかった。
二人共寝坊したところは見たことない。
「そういやワッグテールの奴、朝から部屋にもいなかったな……」
「なにかあったのかな?」
カナリアは心配そうな顔をする。
「ふむ。とりあえず私たちで朝食の準備をするか」
オスプレイの提案。
「そうだな。食事を終えてもまだどっちも戻らないようなら、全員で探しに行こう」
シグ姉が同意する。
とりあえず俺たちだけで朝食の準備をして、食事をした。
全員が完食する時間になっても、先生もワッグテールも姿を見せない。ということで、全員で一緒に二人を捜索することにした。
最初に足を運んだのは教室。
「いませんね」
パフィンが言う。
「あ!」
とカナリアが言うと同時に、教室の扉が開かれた。
「お待たせしました。皆さん、座ってください」
先生が現れた。カナリアは足音から先生の接近をいち早く察していたようだ。
いつもの温和な様子……だけどいつもと違い、全身の至る所に包帯を巻き、常に左眼を閉じている。仮面にもヒビが入っている。
ゾク。と全身に悪寒が走る。何か……不吉な予感がする。
「先生、一体どこにいたのですか?」
クレインの問いに対し先生は返答せず、椅子を指さす。
「座りなさい。話はそれからです」
「……」
有無を言わせない迫力。
俺たちは全員、一旦席に着いた。でもみんな、警戒している。すぐに戦闘に入れるよう、完全に椅子に腰かける者はいない。
出所不明の不安感が、全員の背筋を舐めていた。
「……長かったですね。ようやく、この日が来た」
しみじみと先生は言う。
「皆さん、今日は授業はやりません。今日は皆さんの卒業式を執り行います。この学校の卒業式を……」
「ふざけたことを言うな!」
オスプレイが立ち上がり、先生に詰め寄る。
「ワッグテールをどこにやった!?」
先生の状態、様子からオスプレイはワッグテールと先生にひと悶着あったのだと思ったんだろう。
俺もオスプレイと同様の考えだ。欠席のワッグテール、傷だらけの先生、無関係だとは思えない……。
「彼なら、一足早く卒業しました」
オスプレイが先生の胸倉を掴み上げる。
「まさか、貴様……!」
「うっ!?」
突然、カナリアが耳を押さえてうずくまった。
「どうしたカナリア!?」
俺はカナリアのもとへ駆け寄る。
「あの音が……また、聞こえる。鼓動の音が……前より強く!」
鼓動の音……王卵の脈動か!
「先生……まさか」
俺は先生に問う。
「ワッグテールを、王卵に喰わせたのか!?」
先生はジッと俺を見る。
YES、と目で言っている。
「卒業おめでとう、オスプレイ」
先生が呟くと、オスプレイの方から呻き声のようなものが聞こえた。
オスプレイの方へ視線を向ける。
「オスプレイ!」
床から、無数の黒い手が湧き出てオスプレイの全身に絡みついた。
黒い手には口もついていて、その口から呻き声が漏れ出ている。
アレは間違いなく、王卵の手!?
全身に鳥肌が立つ。
あの黒い手には、この世すべての闇が詰め込まれているような……そんな感じがした。
俺の中にある細胞が、『逃げろ』と叫んでいる。
「貴様……!?」
オスプレイは無数の黒い手に覆われ、真っ黒な卵型になると一瞬にして足元に引きずり込まれていった。黒い染みだけが、オスプレイが立っていた場所に残っている。
「卒業おめでとう、パフィン」
今度はパフィンを黒い手が引きずり込もうとする。
「クレインさん!!!」
パフィンがクレインに手を伸ばす。
「パフィン!!」
「助けて……嫌、わたくしはまだ何も――」
クレインもパフィンに手を伸ばすも、間に合わずパフィンは闇に消えた。
「卒業おめでとう、シグネット」
「なっ!?」
次にシグ姉が黒い手に絡まれる。
「そんな……! どうして……!?」
「儀式は全て、公平に行う」
シグ姉はめいっぱい先生を睨み、そして下へと引きずり込まれた。
ようやくそこで、ぼやけていた意識が覚醒した。
目の前の異常を前に、麻痺していた思考が動き出した。
これがカルラオリジナルが言っていた王卵の第二形態!? 王卵は王族を三人喰らうと形態を変え、どこに居ようと俺達を吸収する……アイツはそう言っていた。今が、その時か!
「カルラ! カナリアを連れて外へ!」
クレインは机を先生に向けて投げる。先生は腰から刀を抜き、一瞬で机をバラバラに解体した。
「クレイン! でも!」
「迷ってる場合か! このままじゃ全滅するぞ!」
「……!」
クレインの目は、覚悟を決めていた。
俺はうずくまるカナリアを抱き上げる。
「だめ、駄目だよソル! レインを置いてなんていけない!」
暴れるカナリアを力づくで押さえる。
「……わりぃ、レイン」
「頼んだよ。ソル」
「レイン! レインっっ!!!!」
俺は振り返らず、教室を出る。
「レイン……!」
「……振り返るな! 今はここから逃げることだけを考えろ! なにかやべぇのが近づいてきてる!! お前だってわかってんだろ!!」
「でも……でもっ……!!」
カナリアを抱きかかえたまま玄関に行くと、
「っ!?」
石造りの鳥が、道を阻んだ。
「ガーゴイル!?」
ガーゴイルが叫び、俺に向かって突進してくる。
俺は咄嗟にカナリアを廊下に投げ、ガーゴイルの攻撃を腹で受ける。
「がはっ!?」
攻撃を受けた俺はその勢いのまま教室の前まで転がった。
激痛が全身に走る。
「無駄ですよ。カルラ」
教室から出てきた先生はそのまま俺の所へ歩いてくる。
「……クレインは、どうした……!?」
「彼ならもう、卒業しましたよ」
先生は俺とカナリアの間に立つ。
「王卵は3人の王族を吸収することで第二形態になる。第二形態となった王卵は体内に世界を造り、近くに存在する王族を私の指示で取り込む。オスプレイも、パフィンも、シグネットも、クレインも、今は王卵の中にいる。大丈夫、今はまだ、全員生きてますよ」
何とか立ち上がり、拳を握る。
体はフラついて、視線は定まらない。それでも、それでもカナリアだけは……!
「卒業おめでとう、カルラ」
「やめろ……」
先生に殴りかかろうとするも、黒い手にそれを阻まれる。
先生が、口を開こうとする。
ダメだ。そこから先を、言わせるわけには――
「卒業おめでとう――カナリア」
『卒業』という単語、そして対象の『名前』。
それが恐らく、王卵への合図。
「やめろぉ!!」
カナリアの下に、黒い手が湧き出る。
「ソ、ル……ソル……!」
カナリアは黒い手に絡まれながらも俺に向かって手を伸ばす。
俺もなんとか手を伸ばすが、届かない。
「カナリア! カナリア!!」
「ソル……助けて……!」
先にカナリアが真っ黒な卵となり、下へと引きずり込まれた。
「……待ってろ、俺が絶対……助けるから……!」
視界が真っ黒に染まる。全身を悪寒が包み込む。
体が落下していく感覚。鼻が詰まり、口も詰まっているのに、呼吸だけはできている。直接空気を肺にぶち込まれているような感覚だ。
ひたすらに気持ち悪い……!
『さぁさ6人の影武者さん、一次審査突破おめでとーう』
真っ黒な空間の中、
子供のような、高くて不気味な声が聞こえる。
『準備はいいかい? それじゃ始めるよ……“王乱”を』
次の瞬間、意識が暗転した。
21
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
異世界から日本に帰ってきたら魔法学院に入学 パーティーメンバーが順調に強くなっていくのは嬉しいんだが、妹の暴走だけがどうにも止まらない!
枕崎 削節
ファンタジー
〔小説家になろうローファンタジーランキング日間ベストテン入り作品〕
タイトルを変更しました。旧タイトル【異世界から帰ったらなぜか魔法学院に入学。この際遠慮なく能力を発揮したろ】
3年間の異世界生活を経て日本に戻ってきた楢崎聡史と桜の兄妹。二人は生活の一部分に組み込まれてしまった冒険が忘れられなくてここ数年日本にも発生したダンジョンアタックを目論むが、年齢制限に壁に撥ね返されて入場を断られてしまう。ガックリと項垂れる二人に救いの手を差し伸べたのは魔法学院の学院長と名乗る人物。喜び勇んで入学したはいいものの、この学院長はとにかく無茶振りが過ぎる。異世界でも経験したことがないとんでもないミッションに次々と駆り出される兄妹。さらに二人を取り巻く周囲にも奇妙な縁で繋がった生徒がどんどん現れては学院での日常と冒険という非日常が繰り返されていく。大勢の学院生との交流の中ではぐくまれていく人間模様とバトルアクションをどうぞお楽しみください!
大和型戦艦、異世界に転移する。
焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。
※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
処刑された王女、時間を巻き戻して復讐を誓う
yukataka
ファンタジー
断頭台で首を刎ねられた王女セリーヌは、女神の加護により処刑の一年前へと時間を巻き戻された。信じていた者たちに裏切られ、民衆に石を投げられた記憶を胸に、彼女は証拠を集め、法を武器に、陰謀の網を逆手に取る。復讐か、赦しか——その選択が、リオネール王国の未来を決める。
これは、王弟の陰謀で処刑された王女が、一年前へと時間を巻き戻され、証拠と同盟と知略で玉座と尊厳を奪還する復讐と再生の物語です。彼女は二度と誰も失わないために、正義を手続きとして示し、赦すか裁くかの決断を自らの手で下します。舞台は剣と魔法の王国リオネール。法と証拠、裁判と契約が逆転の核となり、感情と理性の葛藤を経て、王女は新たな国の夜明けへと歩を進めます。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる