大人気ダンジョン配信者のサポーターをやっていたけど、あまりにパワハラが酷いから辞めることにする。ん? なんか再生数激オチしているけど大丈夫?

空松蓮司

文字の大きさ
26 / 77

第26話 変態サポーター登場

しおりを挟む
 一色冴。その名は以前から知っていた。
 アビスのサポーターで、アビスより歳が1つ上。
 黒髪黒目で色素の薄い肌をしている。アビスに負けず劣らずの美少女だ。サポーターではあるがその綺麗な見た目と、常にゴスロリ服を着ていることから良く目立つ。クールで無口で、そのミステリアスな雰囲気に惹かれた男性ファンが多くついており、噂ではファンクラブまであるらしい。シーカーでファンクラブを持つ人間は多くいるが、サポーターでファンクラブができるのはかなり珍しいことだ。

 その能力は流石の1言である。

 魔力量A 体術A 知力A。
 A級サポーターの平均がオールCの点から見て、これはかなり優秀と言える。ステータスだけでなく魔法のラインナップもいい。

■二文字魔法
・蒼炎、看破、消気、探機、沼喰ぬまばみ
■三文字魔法
・突竜鎖、月華雷、印加重いんかじゅう土流砂どりゅうさ
■四文字魔法 
・光点軌盾、飛燕爆葬、拘束釘弾こうそくていだん

 ちょっと俺の魔法構成に似てるんだよな。気が合いそうだ。
 ただ俺よりも拘束系の魔法が多い。これはアビスとの連携を考えてだろうな。アビスはとにかくオーパーツの銃、罪の弾丸を相手に当てないと始まらない。罪の弾を当てさせるため、拘束系の魔法を多く覚えているのだろう。

 1人は確定。さてもう1人。

 オッドキャットにはA級シーカーが4人居て、そのそれぞれのサポーターが抜きん出た能力を持っている。
 この4人のサポーターはほぼ同格。だが戦闘スタイルがそれぞれ違う。補助系の魔法は俺と一色で回せるから、最後の1人は単体でも戦える奴にしよう。

「この人かな」

 数原かずはら凛空りく。魔力量C 体術S 知力C。
 使える魔法は、

■二文字魔法
風靴かざぐつ鋼拳ごうけん快煙かいえん
■三文字魔法
巨大拳きょだいけん火炎拳かえんけん紅蓮弾ぐれんだん眩光弾ようこうだん
■四文字魔法
万迦快煙ばんかかいえん


 特殊技能の欄にボクシング・柔道・空手・中国拳法とある。格闘術を多く習っているみたいだ。
 魔法の構成、ステータス、特殊技能を見るに間違いなくサポーター自身も前衛に出るタイプ。バリバリのインファイターだろうな。離れた敵への申し訳程度の対抗策として中距離系魔法の紅蓮弾と眩光弾を覚えた感じだな。

 嬉しいのが習得難度の高い治癒系魔法を2つも覚えていること。前衛をこなせて治癒役もこなせる。ちょうどあと1枠で欲しい役割を担ってくれる。

 決まりだ。

「《一色冴、数原凛空でお願いします》――送信っと」

 アビスに希望するサポーター名を送る。
 S級シーカーのサポーターに会うのは初めてだ。楽しみだな。ギルドデュエルの件抜きに色々と話を聞いてみたいところだ。


 ---


 薄暗い、マンションの一室。
 その部屋には大量の写真が飾られていた。
 写真に写っているのはどれも同じ男子だ。黒い髪で、片腕がない、あるいは機械の腕をしている男子――葉村志吹である。
 葉村の写真を見つめるのは黒の下着を着た少女。

「Sサポ……葉村志吹……」

 少女は写真を見つめ、顔を紅潮させる。

「……ようやく、あなたと一緒のギルドになれた……」

 少女は誰もいるはずがないにも関わらず周囲を確認する。

「よし……」

 少女はそっと、写真に写る葉村の唇に、自身の唇を重ねた。

「んっ、んふふ……!」

 少女は写真から口を離し、口を両手で隠して照れ笑いし、ベッドの上に転がり込んだ。

「し、しちゃった……キス……しちゃった……えへへ……」

 そんな彼女のPCに、1通のメールが届く。
 彼女はそのメールの内容を見て、涎を垂らした。

「……これが運命なんだね」

 ボソッとそう呟き、少女はまたベッドに転がり込む。





―――――――

面白かったらお気に入り登録&ハートの付与お願いします!
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

お荷物認定を受けてSSS級PTを追放されました。でも実は俺がいたからSSS級になれていたようです。

幌須 慶治
ファンタジー
S級冒険者PT『疾風の英雄』 電光石火の攻撃で凶悪なモンスターを次々討伐して瞬く間に最上級ランクまで上がった冒険者の夢を体現するPTである。 龍狩りの一閃ゲラートを筆頭に極炎のバーバラ、岩盤砕きガイル、地竜射抜くローラの4人の圧倒的な火力を以って凶悪モンスターを次々と打ち倒していく姿は冒険者どころか庶民の憧れを一身に集めていた。 そんな中で俺、ロイドはただの盾持ち兼荷物運びとして見られている。 盾持ちなのだからと他の4人が動く前に現地で相手の注意を引き、模擬戦の時は2対1での攻撃を受ける。 当然地味な役割なのだから居ても居なくても気にも留められずに居ないものとして扱われる。 今日もそうして地竜を討伐して、俺は1人後処理をしてからギルドに戻る。 ようやく帰り着いた頃には日も沈み酒場で祝杯を挙げる仲間たちに報酬を私に近づいた時にそれは起こる。 ニヤついた目をしたゲラートが言い放つ 「ロイド、お前役にたたなすぎるからクビな!」 全員の目と口が弧を描いたのが見えた。 一応毎日更新目指して、15話位で終わる予定です。 作品紹介に出てる人物、主人公以外重要じゃないのはご愛嬌() 15話で終わる気がしないので終わるまで延長します、脱線多くてごめんなさい 2020/7/26

転落貴族〜千年に1人の逸材と言われた男が最底辺から成り上がる〜

ぽいづん
ファンタジー
ガレオン帝国の名門貴族ノーベル家の長男にして、容姿端麗、眉目秀麗、剣術は向かうところ敵なし。 アレクシア・ノーベル、人は彼のことを千年に1人の逸材と評し、第3皇女クレアとの婚約も決まり、順風満帆な日々だった 騎士学校の最後の剣術大会、彼は賭けに負け、1年間の期限付きで、辺境の国、ザナビル王国の最底辺ギルドのヘブンズワークスに入らざるおえなくなる。 今までの貴族の生活と正反対の日々を過ごし1年が経った。 しかし、この賭けは罠であった。 アレクシアは、生涯をこのギルドで過ごさなければいけないということを知る。 賭けが罠であり、仕組まれたものと知ったアレクシアは黒幕が誰か確信を得る。 アレクシアは最底辺からの成り上がりを決意し、復讐を誓うのであった。 小説家になろうにも投稿しています。 なろう版改稿中です。改稿終了後こちらも改稿します。

解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る

早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」 解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。 そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。 彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。 (1話2500字程度、1章まで完結保証です)

『希望の実』拾い食いから始まる逆転ダンジョン生活!

IXA
ファンタジー
30年ほど前、地球に突如として現れたダンジョン。  無限に湧く資源、そしてレベルアップの圧倒的な恩恵に目をつけた人類は、日々ダンジョンの研究へ傾倒していた。  一方特にそれは関係なく、生きる金に困った私、結城フォリアはバイトをするため、最低限の体力を手に入れようとダンジョンへ乗り込んだ。  甘い考えで潜ったダンジョン、しかし笑顔で寄ってきた者達による裏切り、体のいい使い捨てが私を待っていた。  しかし深い絶望の果てに、私は最強のユニークスキルである《スキル累乗》を獲得する--  これは金も境遇も、何もかもが最底辺だった少女が泥臭く苦しみながらダンジョンを探索し、知恵とスキルを駆使し、地べたを這いずり回って頂点へと登り、世界の真実を紐解く話  複数箇所での保存のため、カクヨム様とハーメルン様でも投稿しています

大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる

遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」 「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」 S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。 村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。 しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。 とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。

散々利用されてから勇者パーティーを追い出された…が、元勇者パーティーは僕の本当の能力を知らない。

アノマロカリス
ファンタジー
僕こと…ディスト・ランゼウスは、経験値を倍増させてパーティーの成長を急成長させるスキルを持っていた。 それにあやかった剣士ディランは、僕と共にパーティーを集めて成長して行き…数々の魔王軍の配下を討伐して行き、なんと勇者の称号を得る事になった。 するとディランは、勇者の称号を得てからというもの…態度が横柄になり、更にはパーティーメンバー達も調子付いて行った。 それからと言うもの、調子付いた勇者ディランとパーティーメンバー達は、レベルの上がらないサポート役の僕を邪険にし始めていき… 遂には、役立たずは不要と言って僕を追い出したのだった。 ……とまぁ、ここまでは良くある話。 僕が抜けた勇者ディランとパーティーメンバー達は、その後も活躍し続けていき… 遂には、大魔王ドゥルガディスが収める魔大陸を攻略すると言う話になっていた。 「おやおや…もう魔大陸に上陸すると言う話になったのか、ならば…そろそろ僕の本来のスキルを発動するとしますか!」 それから数日後に、ディランとパーティーメンバー達が魔大陸に侵攻し始めたという話を聞いた。 なので、それと同時に…僕の本来のスキルを発動すると…? 2月11日にHOTランキング男性向けで1位になりました。 皆様お陰です、有り難う御座います。

勇者パーティーに追放された支援術士、実はとんでもない回復能力を持っていた~極めて幅広い回復術を生かしてなんでも屋で成り上がる~

名無し
ファンタジー
 突如、幼馴染の【勇者】から追放処分を言い渡される【支援術士】のグレイス。確かになんでもできるが、中途半端で物足りないという理不尽な理由だった。  自分はパーティーの要として頑張ってきたから納得できないと食い下がるグレイスに対し、【勇者】はその代わりに【治癒術士】と【補助術士】を入れたのでもうお前は一切必要ないと宣言する。  もう一人の幼馴染である【魔術士】の少女を頼むと言い残し、グレイスはパーティーから立ち去ることに。  だが、グレイスの【支援術士】としての腕は【勇者】の想像を遥かに超えるものであり、ありとあらゆるものを回復する能力を秘めていた。  グレイスがその卓越した技術を生かし、【なんでも屋】で生計を立てて評判を高めていく一方、勇者パーティーはグレイスが去った影響で歯車が狂い始め、何をやっても上手くいかなくなる。  人脈を広げていったグレイスの周りにはいつしか賞賛する人々で溢れ、落ちぶれていく【勇者】とは対照的に地位や名声をどんどん高めていくのだった。

催眠術師は眠りたい ~洗脳されなかった俺は、クラスメイトを見捨ててまったりします~

山田 武
ファンタジー
テンプレのように異世界にクラスごと召喚された主人公──イム。 与えられた力は面倒臭がりな彼に合った能力──睡眠に関するもの……そして催眠魔法。 そんな力を使いこなし、のらりくらりと異世界を生きていく。 「──誰か、養ってくれない?」 この物語は催眠の力をR18指定……ではなく自身の自堕落ライフのために使う、一人の少年の引き籠もり譚。

処理中です...