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中学二年のバレンタイン④
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ゆかりったら、紙バッグから五十センチくらいある大きな箱を取り出した。
ピンクの包装紙で包んであった。
「うちがつくったチョコレートケーキ。昨日徹夜だった。感謝しなさい」
最後の最後まで恩着せがましく言われた。
「どうせ佑君なんて、うちしかチョコレート貰えない可哀想な少年だから・・・
毎年、バレンタインの日に郵便か宅急便で送ってあげる」
最後の最後まで勝手に決めつけられた。
「どうせうちしか相手にしてくれる女子なんていないし・・・
うちのこと、離れたとこに住んでる恋人って紹介していいから・・・
うちの画像、携帯に送ったから!
<佑君大好き!>
って、セリフまでつけといたから!」
感謝しろって言いたいみたい。
本当に最後の最後まで勝手だって思う。
「どうせうちしか相手いないんだし、結婚してあげてもいいから・・・
高校出たらすぐでもいい・・・」
最後の最後まで勝手に予定決めてる。
もう少しの我慢。
(別にゆかりなんかいなくたって、なんにも困りません)
そう言い返したかった。
だけど長年、頭、押さえつけられてた習性・・・
そう簡単には治りません・・・
「いいよね」
さっきから ずっーっと・・・
ニーッて意地悪く笑って・・・
上から視線で・・・
僕のこと、見つめてる・・・
考えてみれば、毎日、この表情、見せられてたんだ。
ピンクの包装紙で包んであった。
「うちがつくったチョコレートケーキ。昨日徹夜だった。感謝しなさい」
最後の最後まで恩着せがましく言われた。
「どうせ佑君なんて、うちしかチョコレート貰えない可哀想な少年だから・・・
毎年、バレンタインの日に郵便か宅急便で送ってあげる」
最後の最後まで勝手に決めつけられた。
「どうせうちしか相手にしてくれる女子なんていないし・・・
うちのこと、離れたとこに住んでる恋人って紹介していいから・・・
うちの画像、携帯に送ったから!
<佑君大好き!>
って、セリフまでつけといたから!」
感謝しろって言いたいみたい。
本当に最後の最後まで勝手だって思う。
「どうせうちしか相手いないんだし、結婚してあげてもいいから・・・
高校出たらすぐでもいい・・・」
最後の最後まで勝手に予定決めてる。
もう少しの我慢。
(別にゆかりなんかいなくたって、なんにも困りません)
そう言い返したかった。
だけど長年、頭、押さえつけられてた習性・・・
そう簡単には治りません・・・
「いいよね」
さっきから ずっーっと・・・
ニーッて意地悪く笑って・・・
上から視線で・・・
僕のこと、見つめてる・・・
考えてみれば、毎日、この表情、見せられてたんだ。
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