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第19話 追いつめられる心
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※
皆友くんと会話を終えて、あたしは電話を切った。
(……すごく、心配させちゃってたんだな)
いつも通りに振る舞えていると思っていたのに、様子がおかしいのはバレバレだったらしい。
申し訳なく思う反面、嬉しい気持ちが心に広がっていく。
皆友くんが、大好きな人が、わたしのことを想ってくれているのが伝わってきたから。
(……あぅ……でも、男の子にあの言い訳はなかったよね)
心配させたくなかったらとはいえ、お、女の子の日とか……ありえないよぅ……。
(……なに言っちゃってるんだろう……あたし)
思い出すだけで全身に熱が走る。
皆友くんも反応に困っていたのがわかった。
でも、反応がとても可愛くて……もしかしたら、あたしとの会話にドキドキしてくれてるのかなって考えると、胸がキュンとなっていく。
こういう照れ屋なところがあるのに、いざっていう時はすごくカッコいいのだから反則だ。
彼のことを考えると、温かくて優しくて、とても甘い気持ちが溢れていく。
その想いが全部集まって、心の中が幸せに満たされていく。
(……ダメだなぁ。
幸せなはずなのに、すごく苦しいよ)
好き。
大好き。
不器用なところも。
照れ屋なところも。
優しいところも。
本当はとっても強いところも。
そして……人に対して臆病なところも。
全部ひっくるめてあたしは皆友くんが好き。
自分が、男の子に対してこんな気持ちになるなんて……思いもしなかった。
この想いはあたしの宝物。
(……でも、だからこそ怖かった)
想いが大きくなればなるほど、失う恐怖が強くなる。
大切な人がいるから頑張れるのと同じくらい、大切な人がいるから弱くなってしまう時がある。
あたしは、それを実感していた。
(……皆友くんに嘘、吐いちゃった)
何もない――なんて、嘘だ。
あたしはピンチだった。
今にも叫び出したいくらい。
きっと皆友くんなら、あたしを助けてくれる。
だけど、信じているからこそ、救いを求めることはできなかった。
彼を危険に巻き込みたくない。
迷惑を掛けたくない。
そして何より――
(……これは、あたし自身が立ち向かわなくちゃいけないから)
強く心に誓う。
そして、手の中に握られて、ぐしゃぐしゃになった写真を見つめた。
その写真を見て、じわじわと悪寒が広がっていく。
これは、校内掲示板に張られていたものだ。
(……誰が、こんな……)
始まりは、昨夜届いたメールだ。
『お前の罪を知っている』
最初はただのイタズラかと思い、ブロックすることも考えた。
でも、次に送られてきたメールには、あたしの過去について書かれていた。
相手があたしを知っている以上、無視すれば何をされるかわからない。
戸惑いと恐怖が冷静な思考を奪う中で、さらに続けてメールが届いた。
『明日の昼休み、校内掲示板に行ってみろ』
翌日。
指示に従い掲示板に向かうと、中学時代のあたしの写真が貼られていた。
あたしの過去を――弱味を知る誰かが学校にいる。
そう思うだけで、恐怖に全身が震えた。
これから何が起ころうとしているのか。
犯人の狙いはなんなのか?
考えるだけでも、怖くて怖くて仕方ない。
でもそれ以上に、
(……もしも、あたしの過去を知られたら)
皆友くんは軽蔑するだろうか?
美愛やカナンはあたしを嫌うだろうか?
あたしは居場所を失うんじゃないか。
そんなことばかり考えてしまっていた。
(……信じているはずなのにな)
弱いあたしは、大好きな人を信じきることすら許してくれない。
不安が心を蝕んでいく。
恐怖が心を壊していく。
(……ちゃんと、みんなの前では、笑わなくちゃ)
教室に足を踏み入れる。
この仮面はどれくらい持つのだろうか。
気を張れば張るほどに、あたしは追いつめられていた。
皆友くんと会話を終えて、あたしは電話を切った。
(……すごく、心配させちゃってたんだな)
いつも通りに振る舞えていると思っていたのに、様子がおかしいのはバレバレだったらしい。
申し訳なく思う反面、嬉しい気持ちが心に広がっていく。
皆友くんが、大好きな人が、わたしのことを想ってくれているのが伝わってきたから。
(……あぅ……でも、男の子にあの言い訳はなかったよね)
心配させたくなかったらとはいえ、お、女の子の日とか……ありえないよぅ……。
(……なに言っちゃってるんだろう……あたし)
思い出すだけで全身に熱が走る。
皆友くんも反応に困っていたのがわかった。
でも、反応がとても可愛くて……もしかしたら、あたしとの会話にドキドキしてくれてるのかなって考えると、胸がキュンとなっていく。
こういう照れ屋なところがあるのに、いざっていう時はすごくカッコいいのだから反則だ。
彼のことを考えると、温かくて優しくて、とても甘い気持ちが溢れていく。
その想いが全部集まって、心の中が幸せに満たされていく。
(……ダメだなぁ。
幸せなはずなのに、すごく苦しいよ)
好き。
大好き。
不器用なところも。
照れ屋なところも。
優しいところも。
本当はとっても強いところも。
そして……人に対して臆病なところも。
全部ひっくるめてあたしは皆友くんが好き。
自分が、男の子に対してこんな気持ちになるなんて……思いもしなかった。
この想いはあたしの宝物。
(……でも、だからこそ怖かった)
想いが大きくなればなるほど、失う恐怖が強くなる。
大切な人がいるから頑張れるのと同じくらい、大切な人がいるから弱くなってしまう時がある。
あたしは、それを実感していた。
(……皆友くんに嘘、吐いちゃった)
何もない――なんて、嘘だ。
あたしはピンチだった。
今にも叫び出したいくらい。
きっと皆友くんなら、あたしを助けてくれる。
だけど、信じているからこそ、救いを求めることはできなかった。
彼を危険に巻き込みたくない。
迷惑を掛けたくない。
そして何より――
(……これは、あたし自身が立ち向かわなくちゃいけないから)
強く心に誓う。
そして、手の中に握られて、ぐしゃぐしゃになった写真を見つめた。
その写真を見て、じわじわと悪寒が広がっていく。
これは、校内掲示板に張られていたものだ。
(……誰が、こんな……)
始まりは、昨夜届いたメールだ。
『お前の罪を知っている』
最初はただのイタズラかと思い、ブロックすることも考えた。
でも、次に送られてきたメールには、あたしの過去について書かれていた。
相手があたしを知っている以上、無視すれば何をされるかわからない。
戸惑いと恐怖が冷静な思考を奪う中で、さらに続けてメールが届いた。
『明日の昼休み、校内掲示板に行ってみろ』
翌日。
指示に従い掲示板に向かうと、中学時代のあたしの写真が貼られていた。
あたしの過去を――弱味を知る誰かが学校にいる。
そう思うだけで、恐怖に全身が震えた。
これから何が起ころうとしているのか。
犯人の狙いはなんなのか?
考えるだけでも、怖くて怖くて仕方ない。
でもそれ以上に、
(……もしも、あたしの過去を知られたら)
皆友くんは軽蔑するだろうか?
美愛やカナンはあたしを嫌うだろうか?
あたしは居場所を失うんじゃないか。
そんなことばかり考えてしまっていた。
(……信じているはずなのにな)
弱いあたしは、大好きな人を信じきることすら許してくれない。
不安が心を蝕んでいく。
恐怖が心を壊していく。
(……ちゃんと、みんなの前では、笑わなくちゃ)
教室に足を踏み入れる。
この仮面はどれくらい持つのだろうか。
気を張れば張るほどに、あたしは追いつめられていた。
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