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STAGE2
第18話 無事帰還――そして新たなる始まり
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※
「……巡……大丈夫かしら?」
「きっと大丈夫ですよ。だって、帰ってくるって約束――」
「おう、ただいま」
「巡っ!?」「先輩!?」
目の前に唐突に現れた俺を見て、ベッドに座っていた二人が飛び上がり、驚愕に目を見開いた。
「約束通り無事に戻ってきたぞ」
日本への転移は一瞬で完了していた。
恋と詩音は部屋で、俺の帰りを待ってくれていたらしい。
「周防くんは……」
そう尋ねたのは恋だった。
あの後のことを恋はずっと心配していのだろう。
「向こうに残るそうだ」
「……そう、なんだ」
恋は少し複雑そうに、でも直ぐに納得したように微笑んだ。
友人が異世界に残るという選択をしたこと。
そこには色々な想いがあるだろう。
だが一つ言えるのは――。
「これは周防が望んだ選択だ。あいつは後悔なんてしてないさ」
「ええ――。またいつか、会えるといいわね」
「いつでも会えるさ。会いたくなったら、ユグドに転移すればいいんだからな」
俺は思ったままを口にした。
だが、そんな俺を二人の少女は顔を見合わせて、可笑しそうに微笑する。
「そんな軽々と言わないでよ」
「先輩だけでですからね、そんなこと出来るの」
「ぁ……そ、そうか」
俺の反応を聞いて再び恋たちは苦笑した。
異世界への転移は俺にとっては当たり前だが、
(……普通はできないんだよな)
それを容易にこなすことが出来るのは、俺やアルのような例外だけだろう。
「でも、巡がいてくれたらいつでも転移できるのね」
「仮に異世界に残りたいという人がいても寂しくないです!」
「ああ、そうか……この先も異世界に残りたいって生徒がいる可能性があるのか」
詩音に言われて気付いた。
異世界転移後の生徒たちの状況がわからない。
だが、何らかの事情で異世界に残りたいという者がいてもおかしい話ではないだろう。
「それほど多くはいないと思うけどね。家族もいるから」
恋の言う通りだな。
俺が森羅や恋に会う為に現代へ帰って来たように、家族や友人の存在は大きいだろう。
「……って、そうだ! 恋のご両親! すごく心配してるんじゃないか?」
「だと思う……。あんたの無事も確認できたから直ぐに戻らないとね」
安心したような笑顔を向ける恋。
長い間、誰かに心配される感覚というのを忘れていた。
こういう懐かしい感覚……こっちに戻ってきてからずっと感じっぱなしだ。
「恋さん、ずっと先輩のこと心配してたんですよ。そわそわ~って、大丈夫かな~って」
「し、詩音! そんなこと言わなくていいの!」
後輩にからかわれて、恋は頬を真っ赤に染めた。
だが、その気持ちは素直に嬉しい。
「ありがとう、恋。それに詩音もありがとうな」
「……べ、別に……でも、本当に巡に会えて嬉しかった。あんたが助けに来てくれた時、不安でいっぱいだった気持ちが一発でどっかにいちゃった」
「わたしも同じです。シンラや、みんなが突然、いなくなっちゃって……でも、そんな中で先輩だけは傍にいてくれたから――いっぱい安心をもらっちゃいました」
現代で事情を知る仲間はまだ恋と詩音の二人だけだ。
そんな俺たちだからこそ、この先も支え合えることもあるだろう。
「もう心配ない。全部俺が解決してみせるから」
「あまり一人で無茶するんじゃないわよ」
「何かあれば、わたしたちのことも頼ってくださいね」
二人とも本当に心強い。
それはきっと、今も変わらず俺のことを友人として扱ってくれているからなのだろう。
「ところでさ……他の生徒たちがどこに転移したかはわかってるの?」
「いや、今も調査中だ。だが近いうち必ずわかる」
「……先輩が言うと、本当にそうなんじゃないかって気がしてきます」
信じてくれて問題ない。
異世界管理局の女神たちも力を貸してくれているのだから。
「さて、今日はもう解散だ。夜ももう遅い……二人とも送っていくよ」
「別に一人でも大丈夫よ。そんな遠くないんだから」
「あ~恋さん、またそんなこと言って、本当は送ってもらえるのが嬉しいんじゃないですか~?」
「~~~~~~っ! し、詩音!」
「あははっ、恋さんは可愛いなぁ」
ぎゅ~っと恋を、後ろから抱きしめる詩音。
詩音は恋が無事に戻って来てくれたことが本当に嬉しいようだ。
束の間の休息。
懐かしい恋と詩音のやり取りに、俺は安らぎを感じていた。
※
そして二人を家まで送って、俺は再び自宅に戻った。
「はぁ……」
部屋に戻りベッドに倒れる。
誰もいない家は静かで、静かすぎて逆に落ち着かない。
(……森羅はどうしてるかな?)
たった一人の肉親。
出来ることなら、直ぐにでも助けてやりたい。
『――アル、どうだ?』
『そう急くでない。朝になる頃には何かわかっているはずだ』
『……わかった』
無数にある異世界。
その中の一つを一つを検索して特定の転移者を見つけ出すという気が遠くなるような作業を頼んでいるのだから、それも仕方ないだろう。
(……少し休むか)
目を瞑ると直ぐに俺の意識は沈んでいったのだった。
※
そして翌日、
『起きろ』
アルの声で俺は目覚めた。
気付けば外は明るくなっている。
思ったよりも熟睡していたようだ。
『聞いて喜べ。――転移者を発見したぞ』
『……そうか。なら直ぐに始めよう』
次の異世界転移者の救出を――。
「……巡……大丈夫かしら?」
「きっと大丈夫ですよ。だって、帰ってくるって約束――」
「おう、ただいま」
「巡っ!?」「先輩!?」
目の前に唐突に現れた俺を見て、ベッドに座っていた二人が飛び上がり、驚愕に目を見開いた。
「約束通り無事に戻ってきたぞ」
日本への転移は一瞬で完了していた。
恋と詩音は部屋で、俺の帰りを待ってくれていたらしい。
「周防くんは……」
そう尋ねたのは恋だった。
あの後のことを恋はずっと心配していのだろう。
「向こうに残るそうだ」
「……そう、なんだ」
恋は少し複雑そうに、でも直ぐに納得したように微笑んだ。
友人が異世界に残るという選択をしたこと。
そこには色々な想いがあるだろう。
だが一つ言えるのは――。
「これは周防が望んだ選択だ。あいつは後悔なんてしてないさ」
「ええ――。またいつか、会えるといいわね」
「いつでも会えるさ。会いたくなったら、ユグドに転移すればいいんだからな」
俺は思ったままを口にした。
だが、そんな俺を二人の少女は顔を見合わせて、可笑しそうに微笑する。
「そんな軽々と言わないでよ」
「先輩だけでですからね、そんなこと出来るの」
「ぁ……そ、そうか」
俺の反応を聞いて再び恋たちは苦笑した。
異世界への転移は俺にとっては当たり前だが、
(……普通はできないんだよな)
それを容易にこなすことが出来るのは、俺やアルのような例外だけだろう。
「でも、巡がいてくれたらいつでも転移できるのね」
「仮に異世界に残りたいという人がいても寂しくないです!」
「ああ、そうか……この先も異世界に残りたいって生徒がいる可能性があるのか」
詩音に言われて気付いた。
異世界転移後の生徒たちの状況がわからない。
だが、何らかの事情で異世界に残りたいという者がいてもおかしい話ではないだろう。
「それほど多くはいないと思うけどね。家族もいるから」
恋の言う通りだな。
俺が森羅や恋に会う為に現代へ帰って来たように、家族や友人の存在は大きいだろう。
「……って、そうだ! 恋のご両親! すごく心配してるんじゃないか?」
「だと思う……。あんたの無事も確認できたから直ぐに戻らないとね」
安心したような笑顔を向ける恋。
長い間、誰かに心配される感覚というのを忘れていた。
こういう懐かしい感覚……こっちに戻ってきてからずっと感じっぱなしだ。
「恋さん、ずっと先輩のこと心配してたんですよ。そわそわ~って、大丈夫かな~って」
「し、詩音! そんなこと言わなくていいの!」
後輩にからかわれて、恋は頬を真っ赤に染めた。
だが、その気持ちは素直に嬉しい。
「ありがとう、恋。それに詩音もありがとうな」
「……べ、別に……でも、本当に巡に会えて嬉しかった。あんたが助けに来てくれた時、不安でいっぱいだった気持ちが一発でどっかにいちゃった」
「わたしも同じです。シンラや、みんなが突然、いなくなっちゃって……でも、そんな中で先輩だけは傍にいてくれたから――いっぱい安心をもらっちゃいました」
現代で事情を知る仲間はまだ恋と詩音の二人だけだ。
そんな俺たちだからこそ、この先も支え合えることもあるだろう。
「もう心配ない。全部俺が解決してみせるから」
「あまり一人で無茶するんじゃないわよ」
「何かあれば、わたしたちのことも頼ってくださいね」
二人とも本当に心強い。
それはきっと、今も変わらず俺のことを友人として扱ってくれているからなのだろう。
「ところでさ……他の生徒たちがどこに転移したかはわかってるの?」
「いや、今も調査中だ。だが近いうち必ずわかる」
「……先輩が言うと、本当にそうなんじゃないかって気がしてきます」
信じてくれて問題ない。
異世界管理局の女神たちも力を貸してくれているのだから。
「さて、今日はもう解散だ。夜ももう遅い……二人とも送っていくよ」
「別に一人でも大丈夫よ。そんな遠くないんだから」
「あ~恋さん、またそんなこと言って、本当は送ってもらえるのが嬉しいんじゃないですか~?」
「~~~~~~っ! し、詩音!」
「あははっ、恋さんは可愛いなぁ」
ぎゅ~っと恋を、後ろから抱きしめる詩音。
詩音は恋が無事に戻って来てくれたことが本当に嬉しいようだ。
束の間の休息。
懐かしい恋と詩音のやり取りに、俺は安らぎを感じていた。
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そして二人を家まで送って、俺は再び自宅に戻った。
「はぁ……」
部屋に戻りベッドに倒れる。
誰もいない家は静かで、静かすぎて逆に落ち着かない。
(……森羅はどうしてるかな?)
たった一人の肉親。
出来ることなら、直ぐにでも助けてやりたい。
『――アル、どうだ?』
『そう急くでない。朝になる頃には何かわかっているはずだ』
『……わかった』
無数にある異世界。
その中の一つを一つを検索して特定の転移者を見つけ出すという気が遠くなるような作業を頼んでいるのだから、それも仕方ないだろう。
(……少し休むか)
目を瞑ると直ぐに俺の意識は沈んでいったのだった。
※
そして翌日、
『起きろ』
アルの声で俺は目覚めた。
気付けば外は明るくなっている。
思ったよりも熟睡していたようだ。
『聞いて喜べ。――転移者を発見したぞ』
『……そうか。なら直ぐに始めよう』
次の異世界転移者の救出を――。
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