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第二十八話

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「ただ今帰りました~」
「おかえりなさいサウル」

 そう言いながら気まずそうに僕を見る二人、

「二人とも、僕は気にしてません……」

 子孫繁栄には必要なことだ……。
 二人の行為がこうして僕を誕生させたのだ。
 元10代の若者が何言ってんだろう。 

「それより二人ともお話があります」

 二人は互いに顔を見合わせ、ミリーは席を立つ。

「何が飲みたい?」
「ホットミルクでお願いします」
「ウオラは?」
「コーヒーがいいかな」

 ミリーはミルクを入れ、魔道具で温めている。
 
「それで? 二人とはどんな感じよ……」

 その場の雰囲気に耐えられなかったのか、茶化した感じでウオラが言う。
 きっと息子の恋愛事情が知りたいのだろう。

「別に何もありませんよ。 六歳に何聞いてるんですか」
「いや、お前は大人びてるからな。 そういうのも早いかなって」
「そんなわけないじゃないですか」

 中身は精神年齢20代だけども。

「正直、どっちが好みよ?」
「好みって……」
「どっちが好きなんだ?」
「どっちも好きですよ」

 リラは活発で物怖じしないところが好きだし、ルラは大人しいが一緒にいると落ち着いた感じが好きだ。

「どっちもか、すげえなお前……」
「何がです?」
「何がって、両手に花じゃねぇか羨ましい」

 そう言うと後ろで笑顔で立ち止まっているミリーがいた。
 怖い、笑顔なのにまるで後ろに何かまるえで後ろにス○ンドが待ち構えているようなオーラが凄かった。
 僕は後ろに目配せするが、ウオラはまるで気が付いていない。
 あの圧力に気づかないなんて……。

「父様だって、母様がいるからいいじゃないですか」
「そうだな。ミリーは美人だし気前が良くて、料理上手で最高の嫁さんだ……」
「もう、あなたったら……」

 ミリーについて言うとウオラは当たり前のように言うと、ミリーは照れながらコーヒーとミルクを置いて戻っていく。
 ナイス、ウオラ!

「今の所は良いが、いつかは一人に決めるんだぞ」
「だから子供に何言ってるんですか」
「それで話ってなに?」

 ミリーが自分の飲み物を持って机に座ると聞いてきた。
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